森の幼稚園で子育てするメリット。自然の中で子どもの成長を見守る
野外保育を基本とする幼稚園がある事を知っていますか?最近は自然の大切さを教え、自然の中で思いっきり遊ぶことを子どもに体験させたいと、森の幼稚園に興味を持つパパやママが増えています。森の幼稚園ではどんなことをするのか、幼児教育の特徴やメリットなどをご紹介します。
森の幼稚園とは?一般的な幼稚園との違い
北欧から始まったスタイルが日本へ
今では、ドイツやデンマークでは当たり前の幼児教育で、他の北欧諸国にも広がっています。日本ではここ10年ほどで注目され、少しづつ広がりを見せています。
日本では豊かな自然環境を利用し、それぞれの地域に合った色々な活動をしています。園舎の有無、受け入れる年齢も様々です。自然の中での活動を中心とし、子どもの主体性を尊重する教育を総称して「森の幼稚園」と呼ばれています。
都会でも、散歩や公園での活動を増やし、自然に触れることを取り入れた保育園や幼稚園も増えています。
自然の中で過ごすことを重視
室内にあるきちんと管理された空間とは違い、ある意味なんでもありの自然の中では、毎日が新しいことの発見と野外ならではの色々な体験をすることができます。
そのような環境の中で、友達とのびのびと遊べれば、幼児期に大きく発達する五感が刺激され、心と体の健康的な成長が期待できます。
また、植物、虫、動物など、自然の厳しさや危険の中で生き抜いている生き物から、逞しく生きていく力、また小さく弱い物には、優しく思いやる心を学ぶことができます。
見守る保育を徹底して実践
自然は毎日違う顔を見せてくれます。子どもは自分で考え、自分のペースで対応して行かなくてはなりません。大人が手を差し伸べなければ、子ども同士で相談し、協力し合い、自分たちで解決していきます。
大人が見守っていてくれると感じると、安心して色々な事に挑戦できます。例え上手く行かなくても、納得いくまで取り組めれば満足感が味わえ、物事を前向きにとらえられるようになるのではないでしょうか。
森の幼稚園のメリットってどんなこと?
自然の中で五感を育てる
森などの木の多い場所で遊ぶと、風、太陽の光、葉の揺れる音、木の実や虫の匂いなど五感を使いたくさんの物を感じる事ができます。また、山道は歩きづらいので、バランス感覚も養うことができます。
寒さや雨の中などの厳しい環境の中で受ける刺激は、どんな気象環境にも負けない強い体と精神につながるといわれていますし、五感を使って感性を磨くと好奇心が高まり、脳が活性化するそうです。
自分で考える力を身につける
大人が子どもの力を信じ見守ることで、子供たちは大人にせかされる事なく、納得いくまで考え、自分のペースで行動できます。
自然の中で行動するうちに、挑戦する、失敗する、自分で考える、解決する、また新しい事を探し挑戦する、というサイクルを繰り返し、子どもはどんどん成長していくのでしょう。
危ない事を回避させたり、必要以上に守られていると、楽しい事を経験する機会や自分で考える機会を奪ってしまうことにもなりかねません。自分で考える力を身に付け、困難な事を乗り越えて行って欲しいですね。
子どもが健康な心と体に
また、自然の美しさや厳しさを感じながら、豊かな感性や情緒が育まれます。自然の中では遊び方も自由です。好きな物に触れ、好きなように活動し、個性も伸びて行くでしょう。
どんな気候の時も外で過ごし、土や虫、植物など自然のものにたくさん触れた子どもたちは免疫力が高く、健康な体になることが期待できます。また、舗装されていないでこぼこ道を歩き、走りまわればバランス感覚や足腰が鍛えられます。
自然の中では遠くを見る機会が多くなるので、視力発達の効果も期待できます。
森の幼稚園はどこで体験できるの?
全国各地で体験が可能
北海道から沖縄まで日本全国にありますので、興味のあるママやパパは近くの団体へ体験入園ができるか問い合わせてみてはいかがでしょうか。「NPO法人 もりのようちえん 全国ネットワーク連盟」という全国規模ネットワークのホームページを見ると、たくさんの団体のリストが載っていますので、よかったら参考にしてください。
ご覧いただくと分かりますが、都会にも驚くほどたくさんあります。公園での野外保育、園庭で野菜や植物を育てる、育てた野菜で給食を作るなど、都会でも自然なものに多く触れる事ができる活動が行われているようです。