幼児期に大事なことってなに?子どもの心と体を育てるには
個性や社会適応能力が発達する
ごっこ遊びや運動遊びなど、複数の子どもと遊ぶとき、子どもたちは自分でルールを考えたり、遊びの上での設定を考えたりしますね。
みんなで意見を出し合い協力し合ったり、助け合ったり、時には自分の意見が通らず、我慢しなくてはならないこともあるでしょう。そういったところから、創造力やコミュニケーション能力が育まれていくのです。
1人で遊ぶだけだった赤ちゃんのときとは違い、幼児期は周りと一緒に遊ぶことができる時期です。たくさんのお友達と一緒に遊ぶ機会を作れるとよいですね。
脳の運動制御機能や知的機能が発達する
細やかな指先を使う屋内遊び、どろんこ遊びやままごと遊びは、子どもの脳を育てることに役立ちます。「指先は外に出た脳である」というドイツの哲学者の言葉があるように、それほど指で感じる感覚は重要なのです。
「脳を育てるなら屋内遊びだけでよいのでは?」と思うママもいるかもしれませんが、筋肉や体幹を鍛えることは、指先を意識して動かすことにも繋がっています。また小学校入学以降は授業で長時間、座る姿勢を取り続けることにも役立つでしょう。
どちらの遊びもバランスよく取り入れたいですね。
健やかな成長のために気をつけたいこと
親子でたくさんコミュニケーションを取ろう
子どもは親の愛情を感じられないと心が不安定になります。心が不安定になると食欲が落ちたり、夜眠れなくなったりと、体にも不調をきたします。
コミュニケーションは子どもに愛情を伝えるための有効な手段です。日常の挨拶やささいな会話もコミュニケーションの一つですが、幼児期にはぜひ、ハグなど体温を感じられるコミュニケーションを取り入れてください。
なぜなら肌と肌が触れ合うことで「オキシトシン」というホルモンが分泌されるからです。このホルモンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれており、ストレスを緩和したり親子の絆を深めたりする作用があります。
「夜眠る前にはおやすみの挨拶と一緒にハグをする」など習慣にしてしまうのがおすすめですよ。
友だち付き合いには干渉しすぎないでおこう
そんなとき
・子どもがケンカをしていたらすぐに仲裁に入って止める
・子どもが友だちの輪に入れず困っていたら、ママが代わりに友だちに声をかける
このような対応をしているママは要注意です。子どもが成長するチャンスを奪ってしまっているかもしれません。
先ほどもお伝えしたように、子どもは遊びを通して様々な気持ちを感じ、我慢することや相手を思いやる心など、多くのことを学んでいます。つまり遊びは子どもにとって、社会性を学ぶ場所でもあるのです。
勉強中にママが問題の答えを教えてしまうと、そのときは解決できるかもしれませんが、後々子どものためにはなりません。助け舟を出したい気持ちはぐっとこらえて、成長を見守りましょう。
夫婦喧嘩は見せないように注意しよう
夫婦喧嘩そのものは、自分の思いをパートナーに伝えられるなどメリットもありますが、見てしまった子どもにとってはデメリットだらけです。
ママとパパがケンカをしているのは自分が悪い子だからかな、と自分を責めてしまう子や、険悪なムードに心を痛める子も珍しくありません。
さらに日常的に怒鳴り声や暴言が飛び交う夫婦喧嘩に接していた子どもは、脳の一部が委縮を起こすこともあるそうです。
夫婦喧嘩に発展しそうなときは、まず子どもの存在をしっかりと意識してください。大切な子どものことを考えれば、ママもパパも心が落ち着くでしょう。
まとめ
幼児期は今後の成長に繋がる大切な時期です。子どもにはいろんな体験をして、たくさん大事なことを吸収していってほしいですね。けれども、大事な時期だからといって、無理に押しつけるようなことはしないようにしましょう。無理強いをすると子どもはもちろん、パパやママも疲れてしまいます。
普段の生活や遊びの中で少しずつ、楽しみながらマナーやルールを伝えることで、子どもは自然と覚えていくでしょう。それが、心と体を育てることにも繋がりますよ。