4歳児のわがままに対処するには?心が発達してきた証と捉えよう
4歳になると、幼稚園や保育園に通っている子どもがほとんどですね。赤ちゃんのころと違い、お友だちや先生との出会いで世界も広がり、自己主張などもはっきりしてきて、ときにはわがままを言うことも増えてくるでしょう。ここでは、わがままを言ったり自分勝手な行動を取ったりしたときの対処法をご紹介します。
4歳児が起こすわがままの特徴と原因とは
こだわりが強くてなんでも自分でやりたがる
自分である程度できるものですから、したいことがあると自分でやりたくなるものです。個人差はありますが、自分がこだわっている部分はダメだと言われても引かないときもあるでしょう。
服を自分で決める、髪型はこれ!とおしゃれにこだわる、雨が降っているのに傘を差したくない、このお菓子でないと食べないなど、子どもによりポイントは違いますが、ママには分からないこだわりが出てくるのもこのころです。
癇癪を起こしたり感情的になったりする
イヤイヤ期のころも癇癪を起こす子どもが多いですが、身体が大きくなり言葉も出てくるようになってからの癇癪は、力が強くなった分抑えるのも大変ですね。気に入らないからと足をドタバタさせて歩く、ドアをすごい勢いで閉める、大声で怒鳴る、号泣するなど、個人差があるでしょう。
また、叩く・蹴るなどの乱暴や座り込んで動かないなどの実力行使に出る場合もあります。子どもの癇癪は体調や機嫌などが大きく関係しており、同じことでも空腹、疲れによって感情をコントロールできなくなりますよ。
わがままな行動が多い原因は「4歳の壁」
子どもは「やりたい、できる」と思い、なんでもやろうとします。ところが思いとは裏腹にできないこともあるため、現実とのギャップに戸惑いイライラしたりストレスが溜まったりして癇癪やわがままにつながります。
一方、ママもイヤイヤ期と違いできることが増え、言葉も通じるようになった子どもに甘えてしまうときもあるでしょう。しかし、まだ脳が発達段階なので、安定してきちんと理解するのは難しい年齢です。そのため、ママも「どうしてできないの」という気持ちが起こることがあるのです。
わがままは子どもの心が発達してきた証
今はそういう時期だと受け入れよう
今までは意味が分からなくてもママの言うことをまっすぐな目で聞いていた子どもが、きつい言葉で返してきたり、聞いていないような態度を見せたりしたら心配になりますよね。言葉が出なくて手が出ていたころとは違い、4歳の反抗はやりたいことをさせてもらえない、うまくできないなどの感情を上手にコントロールできずに起こります。
しかし、これも成長過程の一つで、従順に従うだけでなく脳が発達し感情も育ってきた証拠です。ただし、まだ発達の途中ですから、抑制力は不十分だと理解し受け入れましょう。
まだ成長の過程であることを理解しよう
3歳くらいまでは子どもが感情だけで動いても、周りが「まだ小さいから」と受け入れていましたね。4歳くらいになるとママも「これくらいはできるはず」と思ったり、「まだ無理ね」と思ったりするでしょう。しかし、子ども本人は色々できるようになったため「なんでもできる」と思うものです。
ところが、子どもは思っているよりできないこともあり、イライラして感情抑制できないときもあります。ママはこれも成長過程だと理解し、対処しましょう。
ママの育児観を見直してみよう
しかし、まだ成長途中のため、思考や認識も行ったりきたりしている状態です。その状態に心が追いつかず、処理できない子どもも多くいます。そのため、わがままを言う、乱暴になる、甘えるなどの行動につながるのでしょう。
「三つ子の魂百まで」ということわざがあるように、3歳までのしつけや教育は大切と思っているママも多いと思います。子どもが4歳になった安心感でママの気持ちも緩むかもしれませんが、まだ自分を制御できず悩み、甘えたい年ごろだということを理解してくださいね。
4歳児のわがままで気をつけたい注意点
ママの気分で頭ごなしに叱らないこと
ママも人間ですから、体調が悪かったり何度も同じことを注意したり、話してもまったく聞いてくれなかったりすれば腹も立ちますよね。そんなときは、感情にまかせて叱ってしまいがちです。しかし、興奮した子どもに、ママまで感情に任せて興奮しては逆効果です。まず深呼吸して、ママが冷静になるようにしましょう。
そして、根気よく理由を聞くようにします。子どもの興奮がなかなか収まらず話してくれないかもしれませんが、ここはママの頑張りどきですよ。
質問攻撃でも面倒くさがらないこと
すぐに答えることは、子どもを受け入れていると示す一番よい方法です。ただ、分かっていても毎回そういうわけにもいきませんね。忙しいときは、「どうしてだと思う?」と聞いて自分で考える時間を作れば、相手をする時間を先延ばしにできます。この時間は、子ども自身も考える力をつけるための時間となるでしょう。
どんなに忙しくても面倒くさがらず、短い言葉でよいので対応し、無視だけはしないように注意してくださいね。
つい出てしまうNGワードに気をつけること
「上手な字だけど小さいね」と「小さいけれど上手な字だね」と同じことを言っても、人には前者がマイナス、後者がプラスの印象になるそうです。このように子どもも、先に言われたことより後に言われたことの方が印象に残るため、後によい言葉を発するようにしましょう。
そこで気をつけるのは、マイナスな言葉で終わるのではなく、プラスの言葉で締めくくるということです。「そんなにのんびりしていたら幼稚園バスに乗り遅れるよ」ではなく、「早く準備できたら残りの時間はテレビを見てもいいよ」などです。
嬉しいことが待っていれば、子どもも頑張ろうという気持ちになりますよね。