酸素系漂白剤を使って家中を大掃除!使う上での注意点や使用方法とは
小さい子はたくさん汚して衣類にシミをつけたり頻繁にお風呂を使ったりするときがあり、ママは洗濯や掃除が大変です。色柄ものにも使えて、使用中に刺激臭がしない酸素系漂白剤を上手に利用できると嬉しいですよね。ここでは酸素系漂白剤の特徴や風呂釜や洗濯槽掃除のしかた、使うときの注意点などをご紹介します。
漂白剤には酸素系と塩素系の2種類がある
酸素系は衣類のシミやカビに強い漂白剤
酸素系漂白剤には粉末と液体があります。粉末は漂白力が高く、衣類のほかにもキッチンの排水溝の掃除やカビ取り、食器洗浄機の洗剤としても使える商品もあります。漬け置きすると湯呑の茶渋やプラスチック容器についた臭いも落とせますし、スニーカーも簡単に洗えますよ。
ただ、毛や絹には使えません。液体は粉末よりも漂白力が弱く用途はほとんど洗濯に限られますが、衣類のタグなどに水洗い不可の表示がない毛や絹の衣類にも使えますよ。
塩素系は強い殺菌力と脱色力が自慢
ただ、塩素系漂白剤は刺激臭が強く肌に触れると肌荒れする場合があるので、ゴム手袋やマスクをつけたうえで換気をよくして使いましょう。液が目に入ると重い症状が出る可能性があるために、眼鏡やゴーグルも必要かもしれません。
塩素系漂白剤は強い漂白力のために衣類の色まで脱色するので、白物にしか使えません。また繊維を傷めやすい面もありますよ。
塩素系漂白剤はひどい黒カビやぬめり、まな板などの除菌、ウイルス感染を防ぐための掃除などに使うのが適しているといえそうですね。
頑固な汚れや柄物には酸素系の漂白剤が活躍
過炭酸ナトリウムが主成分の粉末タイプは、水に溶けると漂白成分である「過酸化水素」と洗浄力を高める「炭酸ナトリウム」の二つに分かれます。そして「炭酸ナトリウム」などの力を借りて酸素を放出することで衣類を漂白しているのです。
一方、過酸化水素が主成分である液体タイプは最初から液体なので、あまり酸素を放出しません。そのために粉末タイプより漂白力は弱いといえます。
とはいえ部分的なシミには液体タイプが便利です。また、手軽に使えるために日常的に洗濯洗剤と一緒に入れて使うと臭いを抑えられて、黄ばみ予防にもなりますよ。
酸素系漂白剤で生活汚れを撃退しよう
子ども服についたシミをつけ置き洗い
液体タイプは洗剤をお湯に溶かしたり洗濯物を絞ったりする手間がありません。部分的なシミに直接つけて30分くらい放置した後に、そのまま洗濯機に入れればOKですよ。
どのタイプの酸素系漂白剤でも最初にシミをぬるま湯で洗い、油分を落としておくと漂白力が高まります。また、泥汚れは洗濯洗剤で十分に下洗いした後に、洗剤と一緒に酸素系漂白剤も一緒に入れて漬け置きや洗濯をすると汚れが落ちやすいですよ。
見えない汚れが溜まりやすい風呂釜にも
風呂釜専門の洗剤もありますが、粉末の酸素系漂白剤でもきれいにできます。洗浄のしかたは風呂釜洗剤とほとんど同じですよ。
まずは浴槽の穴から5cmほど上までお湯を張り、通常の浴槽サイズであれば約250gの酸素系漂白剤を入れて3分ほど追い炊します。その後3時間くらい放置したら浴槽のお湯をすべて捨てて、新しく水を張り5分ほど追い炊きします。最後にそのお湯を捨てれば完了です。
洗濯槽のカビ落としにも活躍
洗濯機の水位の設定を「高水位」にしてお風呂の残り湯などの40℃くらいのお湯を入れます。それから漂白剤をお湯10Lに対して50~100g入れ、約5分洗濯機を回したら3時間から一晩放置します。その後は洗濯槽に浮いてきた汚れを目の細かい網ですくい、すすぎと脱水をして完了です。
ドラム式洗濯機は網ですくい切れなかった汚れで内部の装置が故障する可能性があります。また、高水位だとドアが開けられないこともあるために、場合によってはドラム式洗濯機にも使える専用洗剤を使った方がよいかもしれませんね。
酸素系漂白剤を使う上で注意することは?
ほかの洗剤と混ぜて使うと大変危険
塩素は殺菌作用と同時に強い毒性があり、高濃度の塩素ガスを長時間吸い込むと命にかかわる可能性があります。1987年には主婦が塩素系のカビ取り剤と酸性の洗剤を一緒に使用して、多量の塩素ガスを吸い込み亡くなる事故が起きました。
その後も同じ原因で亡くなったり病院に搬送されたりした方がおり、1990年から混ぜて使うと危険性がある洗剤に「混ぜるな危険」という表示が義務づけられたのです。酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤などの「混ぜるな危険」と表示された洗剤と一緒に使わないようにしましょうね。