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3歳の子育てに必要な教育を知る。早期教育や五感を養う子育て

3歳の子育てに必要な教育を知る。早期教育や五感を養う子育て

3歳児の子育ては難しいとよくいわれますが、3歳とはどのような成長段階にあり、どのような教育が必要なのでしょうか。この記事では、3歳までが大切だといわれている「早期教育」とは何か、また日々の子育ての中で幼児教育を取り入れるにあたり、気をつけていきたいポイントについてご紹介したいと思います。

3歳が区切りの年齢とされる理由

自立心が芽生える時期

「子どもってかわいいな」と愛情たっぷりに育てていても、急に3歳ごろから「イヤ」と反抗されることが増えてきます。「洋服はこれがいい」「これは自分でやる」と意志が強くなり、親の思うように動いてくれず、その対応にほとほと困り果ててしまうことも。しかしこれは、子どもの自我が芽生え、確実に成長している証なのです。

小さいころは食事や排泄、着替えまですべて親にしてもらっていた子どもも、3歳にもなると、ことばの理解が進んで単語や短いフレーズをつなげてコミュニケーションが取れるようになる、高いところから飛び降りたりケンケンしたりと運動機能が発達する、手先が器用になる、など目まぐるしく成長します。

自分の体を使ってできることが増えてくると、様々な興味を満たそうと何にでも挑戦するようになり、何かにつけて「自分でやる!」と自己主張をするようになります。

「自分でしたい」といっても、うまくいかずに泣きわめいてかんしゃくを起こすこともありますが、やりたいことにとことん付き合うことで子どもに芽生えた自立心を育てていくことができる大切な時期なのです。

脳の基盤ができあがる

「三つ子の魂百まで」ということわざはよく耳にしますよね。これは「小さいころの性格は年をとっても変わらない」という意味で、「3歳までの子育ては大切である」ことを表しています。どうして3歳までの子育てが重要視されるのでしょうか。

それは、3歳という年齢にもなると、自我が芽生えて「好き、嫌い」といった感情や情緒面の基礎ができるだけでなく、そのころまでに脳の基盤のほとんどが形成されることから、区切りの年齢とされることが関係しています。

赤ちゃんのころから子守歌や「いないいないばあ」といった周りからの刺激を受けることにより、脳はごく小さなころからめざましい発達を遂げ、子どもの個性や能力、性格に影響を与えていきます。刺激を受ければ受けるほど、子どもは様々なことに興味や関心をもち、脳を活性化させることができるのです。

言語や記憶の分野の成長も著しく、人間の脳は3歳までに80%が完成するといわれています。遺伝的要因だけでなく、3歳までの育て方や環境などの後天的な刺激によって、子どもの可能性をさらに広げていくことができるのです。

五感を養う教育を子育てに取り入れる

好奇心と探究心を与える

幼児期の教育は、触覚、聴覚、臭覚、視覚、味覚の五感に刺激を与えることがとても大切です。

「これは〇〇だね」と知識を与えるだけでなく、触るとどんな感じだったか、どんな匂いがしたのか、などとたずねたり、「ザラザラしているね」「冷たいね」と感覚的なことばで伝えたりと、五感を通した経験を積むことで、子どもの感性を育て、脳に刺激を与えることができるのです。

動物園や水族館、科学館など、様々な場所に小さいうちから親子で足を運び、実際に色々なものを見たり触ったりする経験を重ねることは、子どもの知的好奇心や探究心を育むうえでおすすめです。

子どもの「なぜ?どうして?」に対して親子で一緒に考えて疑問を解決することを通して、好奇心旺盛な子に育てることができますよ。

習い事は必要なのか?

好奇心旺盛で様々なことに興味をもって取り組めるような子どもに育てるためには、習い事を始めることも有効です。

親としては、将来役に立ちそうなものや、自身が子どものころに挫折した夢を託したくなるものですが、小さいころの習い事は「子ども自身が興味をもったものから始めること」が大切です。興味のないものをイヤイヤ習っても苦手意識をもつだけです。子どもが興味をもち、楽しく取り組めそうなものから始めてみるとよいですよ。

もちろん、途中で飽きてしまったり、嫌がる場合もあります。しかし、一旦やめたとしても再開できたら褒める、できたことだけでなく、がんばったことも褒めるように努めることで、習い事を継続し、それを自信へとつなげていくことができますよ。

すぐに実践できる早期教育

「早期教育が大切だ」といわれると、何か特別なことをしなければならないように思われるかもしれませんが、そうではありません。日々の子育ての中で、ちょっと意識して取り入れるだけで、子どもは多くのことを楽しみながら学んでいくことができるのです。

折り紙やひも通しなど、指先を使う遊びは脳へほどよい刺激を与えるだけでなく、集中力を高める効果が期待できます。絵本の読み聞かせ、しりとり、物語づくりなどのことば遊びは、想像力や思考力を育てることにつながります。

絵本を読みながら話の続きを考えたり、散歩やおでかけの際に様々なものにふれて身の回りの不思議を見つめたり。毎日の生活の中にあふれる子どもの学びの材料をうまく活用し、早期教育につなげることができますよ。

親子のふれあいとしつけから学ぶこと

脳を刺激するスキンシップが大切

子育てをするうえでスキンシップが大切だという話はよく聞きますよね。抱っこしたり手をつないだりして肌と肌を触れ合わせるだけでなく、その触れ合いを通して信頼関係や愛着関係を築くことが重要だとされています。

「心と心を通わせることを念頭においたスキンシップ」を日頃から心がけることは、親子間の親密性を増進させるだけでなく、脳にもよい効果をもたらします。

スキンシップをすることで肌からの刺激が脳に伝わり、子どもの脳内ではオキシトシンという成長ホルモンが分泌されます。オキシトシンには、子どもの知能面や身体面における成長を促す効果や、病気に対する免疫力や抵抗力を高める効果があるだけでなく、そのスキンシップの対象に安心感を覚える働きがあります。

スキンシップを通して愛着関係や信頼関係を築くことで、子どもは情緒が安定し、自分に自信をもって行動できるようになります。自分でやってみて失敗したとしても、親との信頼関係で築いた「自己肯定感」を土台として、子どもは自立するための一歩をまた踏み出すことができるようになるのです。

子どもを尊重することも大切

愛情をたっぷり注いで子育てを楽しみたいとは思っていても、現実は思うようにはいきません。親のしてほしくないことばかりして、「自分でやるの!」と反抗ばかり。ついイライラして、頭ごなしに叱ってしまうこともあるのではないでしょうか。必死に自立しようとしている3歳の子どもと向き合うにあたり、もっとも大切なことは「子どもの気持ちを尊重すること」です。

子どもが「やってみたい」といいだしたときに、失敗しそうだからといっていつも親が先回りしたり、「ダメ!」と禁止したりすると、子どもの自立のチャンスを奪ってしまいます。

「自分でやってみたい!」といいだしたときには、よほど危険なことでなければ、まずは失敗を怖れずやらせてみましょう。成功すれば自信につながりますし、仮に失敗したとしても子ども自身が「失敗しないようにするにはどうすればいいのか」と工夫を考えるチャンスになります。

「あれはダメ、これもダメ」と頭ごなしに叱ったり、「〇〇しなさい」と命令するのではなく、「〜できるよね」「〜しようか」と子どもを信頼して語りかけ、自我を尊重したしつけをすることが大切なのです。
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