一卵性の双子に関する豆知識。出産するまでのリスクや双子の特徴
双子を妊娠して出産するまでのリスク
ママの母体へ与える影響
まず、赤ちゃんが2人いることによりお腹が通常の妊婦さんに比べて大きくなります。お腹が大きいと少しの動きだけでも張りやすくなり、切迫早産のリスクが高まります。また、妊娠線も出やすくなってしまいます。
さらに、赤ちゃん2人分の血液が必要となるため、貧血になりやすくなることも注意が必要です。血流が悪くなると下半身がむくみやすくもなりますね。
出産となると、気になるのは通常の分娩ができるかという点です。現在では双子の出産の6~7割が帝王切開によるお産だといわれています。経腟分娩が可能な場合ももちろんありますので、お産の方法で希望があるようでしたら医師とよく相談をすることをおすすめします。
ただし、母体と赤ちゃんたちの安全のために帝王切開が必要となる場合が出てくることもあるので、基本は希望を優先せずに医師の判断に従うようにしましょう。
お腹の中の赤ちゃんに与える影響
赤ちゃんをおおう二種類の膜を簡単に説明すると、絨毛膜はいわゆる胎盤(たいばん)であり、へその緒と繋がり赤ちゃんに栄養を与えてくれます。羊膜は単純に赤ちゃんを包む部屋をイメージしてください。
「二絨毛膜二羊膜」は、赤ちゃん二人にそれぞれ胎盤と部屋が一つずつ用意されているため、栄養が偏る心配もなく比較的安全なお産になります。
「一絨毛膜二羊膜」は、一卵性双生児の75%にあたるといわれ、通常の妊娠の10倍のリスクがあるそうです。赤ちゃんは、部屋が分かれていても胎盤は共有なので栄養が偏ってしまう心配があるためです。
「一絨毛膜一羊膜」は最もリスクがあり、通常の妊娠の100倍といわれています。赤ちゃんたちは部屋も胎盤も一つを共有するため、栄養の面だけでなく、頭や身体がぶつかり合ったりへその緒が絡まったりといった危険があります。
膜性の違いを知るのはとても重要なことです。
ここがポイント!双子の出産準備
なんでも二倍じゃなくてOK
例えば、ベビー服は洗濯をしていけば1人のときに準備する量の1.5倍くらいあればよいでしょう。ベビーベッドやベビーバスも一つあれば2人で共有できます。
ただ、双子だからこそ二倍揃えておきたいものがあります。それが抱っこ紐やバウンサー、チャイルドシート、そして哺乳瓶などです。母乳で育てたいと考えていても、双子の場合は搾乳して哺乳瓶を使った方が楽な場合があります。
ベビーカーも双子用のものがありますので検討してみましょう。
授乳方法について出産前から考えよう
授乳は出産直後から始まるものですので、理想を描きすぎているとできない自分に落胆してしまうかもしれません。妊娠中から無理のない双子の授乳方法について考えておきたいですね。
搾乳して哺乳瓶を使うことも双子の育児ではよくあります。2人同時にママが授乳することもできますが、哺乳瓶に慣れていればパパや家族に手伝ってもらうことができます。
双子の育児はママ1人では手が回らないので、物と人の助けを借りることをためらわないようにしましょう。
双子のお揃いコーデは必然?
同じものを着せれば、洗濯も同じタイミングなので次もまた同じものを着ることができます。お揃いがあれば、揃えて着せたくなるものです。1人の服が汚れて着替えたら、もう1人の汚れてない方の服も着替えるというママがいたほどです。
また、双子に自我が芽生えてくると、一つだけしかない物があると取り合いになってきます。着替えるたびに喧嘩にならないように、お揃いにしているというママもいましたよ。
まとめ
上の記事では、100倍ものリスクがある双子の妊娠をお話ししましたが、現在は医療の進歩によりこの状態からでも母子ともに健康に出産を終えるケースもたくさん増えています。双子でもそうでなくとも、大切なのは妊娠が分かった時点で早めに医師の診察を受けることですね。
不思議な双子の世界を少しでも分かりやすく紹介できていれば幸いです。