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パリでの暮らしはどんな感じ?16年におよぶ私のパリ生活と国際結婚

パリでの暮らしはどんな感じ?16年におよぶ私のパリ生活と国際結婚

私がパリに来たきっかけは大学留学でした。留学だけで帰国しようと思っていたのに、今ではフランス人の主人と娘と一緒にパリで暮らし、在仏歴も16年を迎えました。この16年間どんな経験をしてきたのか、私のパリ生活の一部をご紹介します。いつかパリに住みたいと考えているママへの参考になれば幸いです。

日本の大学卒業後、パリへ念願の留学

日本の大学在学中から留学計画を練る

日本では、小学校から高校までカトリック系私立の一貫校に通っていました。高校卒業後は都内の4年制大学へ進学、ごく普通の女子大生生活を送っていました。

実は16歳のとき、ヨーロッパへ夏期短期留学をしたのですが、大学在学中に「またヨーロッパへ留学したい」という思いが強くなり、大学の勉強に励みながらも留学情報を集めていました。色々な条件を吟味して、留学先をパリに定めたのです。この時点で大学3年生、ゼミでの論文は「フランスメディアにおける日本像」について研究しました。

まだまだ初級レベルの語学力でフランス語の資料を解読し、東京に住むフランス人新聞記者にインタビューするなど、今思い出しても我ながら努力したなと思います。

卒業後、まずはソルボンヌ大学の文明講座へ

大学3年と4年の夏休みを利用して渡仏し、パリやフランス地方にある大学の夏期語学研修に参加しました。目的は二つあり、フランス語の習得と大学情報を集めることです。

留学の際、留学斡旋業者を通さずすべて自力で行ったため、準備にはやや時間が掛かったかもしれませんが、このときの経験がパリ生活では役に立ちました。

東京の大学卒業後はパリへ渡り、ソルボンヌ大学の文明講座へ2年間通いました。日常会話レベルのフランス語習得が目的なら、ほかにも語学学校はたくさんあります。しかしフランスの大学への入学を考えている場合、ソルボンヌ大学のフランス語文明講座を受ける方が、ビジネスフランス語や論文にも使える言い回しなどを学ぶことができるのでおすすめです。

パリ第8大学に3年生として編入

パリに来た当初は初級レベルだったフランス語を、大学で通用するレベルまで持ち上げるために、ソルボンヌでは2年も費やしてしまいました。ちょっと長かった気もしますが、そのあと大学に編入してからは比較的スムーズに授業に馴染むことができたのでよかったです。

日本の大学と同じ専攻を選んだので、1年目からではなく3年生として編入することができました。パリの大学では1~2年目の過程は日本と同じく一般教養の授業が多いので、できるだけ専門的なことが学べる3年目からの編入を希望していました。

パリ市内の大学にいくつか願書を提出したのですが、私を3年目から受け入れてくれたのは2校のみでした。学校の設備や評判などから、パリ第8大学への編入を決めました。

楽しいけれど大変なこともあるパリ生活

フランス語と英語で1人暮らしを乗り切る

パリに来た当初はフランス語で本当に苦労しました。パリジャンは英語を話すと言われますが、当時は思ったほど英語が通じなくて苦労しました。

日系不動産屋に紹介してもらったアパルトマンに入居したのはよいのですが、古い建物であるために水漏れや電気系統の問題が多く、その度に大家さんと電気関係の業者とフランス語でやり取りをし、毎日が必死だったのを覚えています。

しかしおかげでフランス語が急激に上達しましたし、今ではフランス語で不自由なく暮らしています。フランス語は大人になってから学んだので、未だにRやE、Uなどの発音は苦手です。でも、「私は日本生まれの日本育ち、ここまでしゃべれるよう頑張ったのだから」と良くも悪くも居直っています。

親しくなると優しいパリジャン達

フランス人、特にパリジャンは少し閉鎖的でとっつきにくいと地方のフランス人からも思われているようです。実際、私も慣れるまでは「フランス人てなんでこんなに気取ってるの?」と思ったこともあります。

しかし、何かのきっかけで一歩距離が縮まると、彼らは本当にフレンドリーで優しいというのを知りました。近所に住むおじいさんと挨拶を交わすうちに仲良くなり、アーティストが集まるホームパーティに呼ばれたこともあります。

また、近所でバンドを組んでいたミュージシャングループと親しくなり、5区から引っ越しをしたときには、お別れのプレゼントとして、オリジナルのCDを貰ったこともありました。その後彼らが少し有名になり、メディアに出ているのを見たときは胸が熱くなりました。

パリで色々な仕事を体験してみる

日本と違い、フランスでは大学に入学することよりも卒業する方がはるかに大変で、大学3年生への進級前に学業を諦める学生も少なくありません。そのため、みんな平日は学業にいそしみバイトは週末のみ、もしくは大学休暇に集中的にするというケースが多いです。

私は主に週末にバイトをしていて、在学中はインターコンチネンタルホテル内にあるショップの店員やイベント通訳、会社の事務職など経験しました。大学卒業後は航空会社のバックオフィスや出版社のデザイン監修などの仕事もしました。

ほかにも単発のバイトとして、家具屋のカタログモデルやパリコレのフィッターの仕事をしたこともあります。

そして今も続いている仕事は、観光通訳とウェブライターの仕事です。

フランス人との結婚生活は甘くない

フランス人主人との出会い

フランス人の主人との出会いは、私がインターネットの掲示板に出した「論文チェックできる人募集」というメッセージがきっかけです。

当時、私はパリ第8大学の卒業論文を書いていたのですが、何度自分でチェックしても誤字脱字がないかが不安で、論文の文章チェックをしてくれるフランス語が母語の人を探していました。

そこでメッセージを送ってくれたのが、現在の主人です。主人は当時、日仏翻訳家が日本の映画にフランス語字幕をつけた後のフランス語文章チェックをする仕事をしていて、日本語に興味を持っていました。

こうして主人のおかげで無事に論文提出、そして卒業することができました。卒業後、私の学生滞在許可証が更新できなくなったのをきっかけに結婚へと踏み切りました。
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