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子どもの平均身長と推移。親の身長の影響や低身長について

子どもの平均身長と推移。親の身長の影響や低身長について

子どもの身長が低いのは、親の遺伝だからしょうがないと思っている人は多いですよね。でも、実は遺伝だけが関係しているわけではないのです。ここでは、子どもの身長の伸び方と将来の身長の計算方法、低身長と治療方法のこと、そしてこれから背を伸ばすために親子でできることを紹介していきますね。

子どもの平均身長と今後の伸び方

年齢によって違う成長パターン

背の伸びるスピードは、常に一定ではなく、年齢によってその速度は変わります。乳幼児期、小児期、思春期の3つの時期で成長のパターンが異なっています。

生まれたばかりの赤ちゃんの平均身長は約50cmで、1歳ごろまでに生まれたときの身長の約2分の1伸びます。2歳から4歳までは成長が非常に盛んな時期になり、この時期の身長は生まれたときの約2倍、100cm位になると言われています。この乳幼児期は、栄養の摂取が大きく影響してくる時期でもあります。

4歳の平均身長は約100cmで、乳幼児期に比べて年間成長率は徐々に低下し、年間平均約7cmずつ伸びていきます。ここから思春期を迎えるころまでは成長ホルモンが大きく影響してきます。

思春期を迎えると成長する速度が急に早くなります。これを「成長スパート」といい、男子が13歳、女子が11歳ごろにピークに達します。ピークを過ぎると速度はゆるやかになりその後身長の伸びは止まります。男子は精巣から、女子は卵巣から性ホルモンが分泌され、性ホルモンは主に二次性徴を促し、骨を成長させる働きもします。

年齢別平均身長と成長曲線

「文部科学省学校保健統計調査による平成29年の年齢別平均身長データ」

男子 5歳 110.3cm
   6歳 116.5cm
   7歳 122.5cm
   8歳 128.2cm
   9歳 133.5cm
   10歳 139.0cm
   11歳 145.0cm
   12歳 152.8cm
   13歳 160.0cm
   14歳 165.3cm
   15歳 168.2cm

女子 5歳 109.3cm
   6歳 115.7cm
   7歳 121.5cm
   8歳 127.3cm
   9歳 133.4cm
   10歳 140.1cm
   11歳 146.7cm
   12歳 151.8cm
   13歳 154.9cm
   14歳 156.5cm
   15歳 157.1cm 
  
成長曲線とは子どもの体の発達状態を示したグラフのことで、年齢別に身長、体重などの平均値を線で結んで曲線をつくったものです。成長曲線を記録することで、子どもの身長が平均と比べてどれくらい違うかを判断する目安になります。

親の身長は子どもの成長に影響あるの?

親の影響で子が低くなるとは限らない

マサチューセッツ工科大学とハーバードの研究者が発表した最新の研究結果によると、約25万人分の遺伝データから、身長は親からの遺伝が80%、環境によるものが20%ということがわかっています。

このように身長には遺伝が大きく影響するということですが、実は食事、睡眠、運動などの生活習慣によって身長の伸びが変わるのです。偏った生活習慣や過剰なストレスや愛情不足は成長ホルモンの分泌を妨げ、身長の伸びを止めてしまう原因になるといわれています。

逆に、生活習慣を見直し、環境を整えることで約10cmも身長をのばすことが可能だそうです。また、新しい世代ほど背が高くなるよう遺伝子が変異していることも確認されているそうです。

厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、30歳男性の平均身長は1950年から2010年の60年の間に10cm以上伸びています。女性の平均身長も同時期にほぼ10cm伸びています。遺伝だけで身長が決まってくるとしたら、平均身長がこのように伸びることはないはずなので、遺伝以外の要因が大きく影響しているといえます。

親の身長から子どもの身長を予測してみよう

遺伝によって子どもの身長が低くなるとは限らないというものの、親からの遺伝が80%ということは多少の影響はあるといえますよね。そう聞くと子どもの将来の身長はどれくらいになるのか気になると思います。そこで両親の身長から子供の将来の身長が予測できる計算式があります。

男の子=(父親の身長+母親に身長+13)÷2+2

女の子=(父親の身長+母親に身長-13)÷2+2

例えば父親が170cm、母親が158cmとすると息子の身長は(170+158+13)÷2+2=172.5cmになります。娘の身長は(170+158-13)÷2+2=159.5cmになります。

計算がめんどうなときは、身長を入力するだけで自動的に子どもの予測身長がわかるサイトがあるので試してみてくださいね。

この計算式は、遺伝のみの場合でどれだけの身長になるかを知るものですので、実際には生活環境も影響しているため誤差があると思います。両親の身長が低くても、大きく伸びる子もいます。あくまでもだいたいの目安として参考にしてくださいね。

身長が低くて心配。親ができることは?

低身長とは?低身長の可能性をチェック

低身長は子どもの身長や伸び率が、同性同年齢の平均に比べて著しく低い場合をいい、「身長」と「1年間の身長の伸び具合」で判断します。

成長曲線をつけてみて、子どもの身長の伸びが標準の範囲(-2.0SDから+2.0SD)を大きく外れていなければ通常は問題ありません。逆に平均身長より-2.0SDを下回る場合や-1.5SD以下の状態が2年以上続く場合は低身長となり、まれに病気が原因のこともあります。

原因の約半分は遺伝や体質によるものといわれています。しかし、中には成長ホルモンや甲状腺ホルモンなどの身長を伸ばすホルモンが出ていない病気や染色体の病気、子宮内発育不全、骨や軟骨の病気、心臓や腎臓など臓器の異常によるものなどがあります。

低身長の治療について

低身長は原因によって適切に成長を促進する治療をすることができます。

成長ホルモンや甲状腺ホルモンの病気や、染色体の病気、子宮内発育不全などの場合、現在効果がある治療として、主に成長ホルモンや甲状腺ホルモン、女性ホルモンなどのホルモン投与による治療を行います。

軟骨の病気の場合、整形外科で骨延長術を行うこともあります。臓器の病気の場合はその臓器の治療を行い改善することで身長も伸びてきます。

個人の成長具合や時期などで治療の効果も違うため、できるかぎり早めに発見し、早期治療をすることが大切です。治療法は原因により異なるので、もしかしてと思った場合は、早めに専門の医療機関へかかり、適切な治療を受けてくださいね。

背を伸ばすために親子でできること

身長を伸ばすためには成長ホルモンの分泌が欠かせません。そのためには食事、運動、睡眠をしっかりとしたものにすることです。

食事ではたんぱく質、ミネラル、脂質、糖質、ビタミンの五大栄養素を、バランスよくとることが大切です。それぞれの吸収を促し、骨や筋肉を作ったり体を動かすエネルギーになります。

運動ではジョギングなどの有酸素運動や、腹筋などの無酸素運動によって成長ホルモンが分泌されます。ストレッチなども血流をよくし骨の形成を助けます。激しすぎる運動はせっかくの栄養が疲労回復に使われてしまうため避けましょう。

1日の中で睡眠中がいちばん成長ホルモンが分泌されます。6歳までの子どもであれば1日10時間以上の睡眠をとることが理想です。
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