子どもが海でクラゲに刺されないために。対処法や予防について
水族館などで人気者の「クラゲ」。フワフワと漂う姿は癒されますよね。しかし、クラゲの中には刺されると危険な種類もおり、海で見かけるクラゲには注意が必要です。特に子どもは「興味本位で触ってしまう」なんてこともあるかもしれません。今回は安心して海で遊べるよう、クラゲの対処法や予防についてご紹介します。
子どもがクラゲに刺された時の対処法は?
海にクラゲが出る時期を知っておこう
クラゲはカエルのように、様々な形に変化して成長します。ミズクラゲを例に見てみましょう。まず卵からかえった楕円形の「プラヌラ幼生」は、岩などにくっつきます。そこでイソギンチャクの様な「ポリプ」になり、その後いくつものくびれを持った「ストロビラ」へと変身するのです。そしてこのくびれ一つ一つが、小さなクラゲの「エフィラ幼生」となって、海に泳ぎだします。
このエフィラが、成体へと成長する時期が8月中旬~10月頃なため、「お盆過ぎ」に私たち人間には急にクラゲが増えたように見えているのです。
クラゲに刺されるとどうなるの?
日本近海で一番よく見られるクラゲは「ミズクラゲ」です。刺されてもほとんど痛みはありません。しかし皮膚の薄い子どもは、痛みや水ぶくれ、かゆみなどが出ることがあります。また赤い縞模様がある「アカクラゲ」や、お盆過ぎに大量発生する「アンドンクラゲ」は、ほとんどの日本海域に存在していて、刺されると痛みとミミズ腫れを引き起こします。
ビニール袋のような浮袋が特徴の「カツオノエボシ」や、沖縄などの温かい海に住んでいる「ハブクラゲ」は、猛毒を持つため特に危険です。激痛やミミズ腫れ、意識障害や呼吸困難などを起こす可能性があります。
刺された時の対処法を覚えよう
- 刺されたら海からすぐ上がる
- 患部をを擦らない(擦ることで残った刺胞から毒針が出ることがあります)
- 真水ではなく海水で洗い流す
- 触手が肌に残っている場合は、素手ではなくピンセットなどで剥がす
クラゲに刺されないよう予防しよう!
クラゲがいる時期は避けよう
先に述べたように8月中旬~10月頃に、多くのクラゲが刺すことができる成体になります。この時期は、海に入るのを避けるようにしましょう。しかしクラゲの種類や生息場所によって、多く見られる時期は変わってきます。出かける際には、事前にチェックしておくと安心ですよ。
また数が少ないというだけで、それ以外の時期にまったくいないわけではありません。海水浴ができる時期で、「クラゲに出会う可能性がゼロのときはない」と考えたほうがよさそうです。そのため、クラゲ防止ネットが設置されている海水浴場を利用するようにしましょう。
クラゲ予防の日焼け止めを塗ろう
使い方は普通の日焼け止めクリームと変わらず、まんべんなく白さが消えるまで肌に伸ばします。その後10分程度、日陰で乾かしてから海に入るようにします。効果は約2時間持続し、クラゲの触手が肌に触れても、刺されることなく離れていくのだとか。クラゲだけでなく、毒を持つイソギンチャクやサンゴにも効果があるそうです。
子どもの皮膚は敏感ですので、いきなり全身に使うのではなく、一部分に薄く塗ってテストしてから使用するようにしましょうね。
肌の露出を避ける対策をしよう
日焼け対策として、子どもに着せているママも多い「ラッシュガード」ですが、クラゲの針が直接肌に刺さるのを防ぐ効果も期待できます。注意したいのは、サイズです。水の中でお腹や背中部分が体から離れてしまう大きさだと、その隙間にクラゲが入り込む可能性があります。そのため体にぴったりのサイズを選ぶようにしましょう。
子ども用では半袖も多く見かけますが、できるだけ長袖の物がよいでしょう。デザインも豊富で、きっと子どもが気に入るものがありますよ。