産後にさみしい気持ちになっているママに知ってほしい3つのこと
産後、慌ただしい日々を過ごしている真っただ中、ふと気がつくとなんだかさみしい。そんな状態を「マタニティーブルー」といいます。「うれしいはずなのに、なんで?」と自分の気持ちが分からなくなって、さらに不安になることもあります。ここでは、そんなさみしい気持ちを抱えるママに届けたい3つのことをご紹介します。
1)産後にさみしいのはホルモンが原因
産後にさみしくなる原因とは?
産後は今まで大量に分泌されていた女性ホルモンが一気に減って、母乳をつくるためのプロラクチンが急増します。この大きなホルモンの変化によって、自律神経が乱され感情のコントロールができなくなることがあるのです。
産後は慣れない育児や、環境の変化も相まって、自律神経の乱れからくる精神的な不安定さも助長されやすくなります。産後のさみしさや不安感は一定期間が過ぎればなくなることもありますが、人によっては長い期間悩まされることもあります。
さみしく感じるのはいけないこと?
周りをみれば、自由に外食したり、買い物をしたり、友人とおしゃべりをしてたわいのない時間を過ごす人ばかり。自分はといえば、毎日化粧もせず、家で家事や育児に追われ、気がつけば赤ちゃんとしか話していない…。そんな生活にドッと疲れが出て、涙があふれてくる日もあります。
でも、それは決してわるいことではありません。とりとめのないさみしさも、不安感も、今のあなたが現状を乗り超えるために必要な感情にほかならないのです。
改善方法が知りたい!
産後の孤独感を改善するためには、孤独なことに慣れようとせずに、自分から周りの人を頼って連絡することが必要です。ママになりたてのときは、独身の友人や、すでに子どもがいる友達に連絡をするのをためらってしまいがちですが、遠慮しているのはむしろ相手の方ということがよくあります。
外出が難しければ、家に人を呼んだり電話をしたりして、誰かと話をするだけでも心が軽くなりますよ。
2)意外と身近な「産後うつ」
「産後うつ」ってなに?
ただ、このマタニティーブルーが継続したり、産後1カ月以上経過してもさみしさや不安感が強く表れると「産後うつ」と診断される場合があります。これは産後ママの3%にみられる「産褥期(さんじょくき)精神病」のひとつで、れっきとした病気なので治療が必要です。
症状としては、強い抑うつ感や不眠、不安感、情緒不安定などがあげられます。病気であることを自分が認識できるだけでも気持ちが楽になりますので、つらいときは我慢せずに専門医に助けを求めましょう。
「産後うつ」チェックリスト
1.漠然とした不安感に襲われることがある
2.理由なく恐怖を感じるときがある
3.ちょっとしたことで涙があふれるときがある
4.不眠である
5.育児に集中できない、とっさのことに対処ができないと感じる
6.うまくいかないのは全部自分のせいだと思う
7.最近自然に笑うことがなくなった
8.楽しみなことがない
9.自分が惨めな存在に感じてしまう
10.自分を傷つける行為をしてしまいそうになる
これらの症状が多くあてはまる場合は注意が必要です。いくつから産後うつ、と判断ができるものではありませんが、心配な場合は早めに診察を受けましょう。
「産後うつ」にならないためには?
赤ちゃんのお世話があると、十分な睡眠をとることが難しいのは百も承知ですが、睡眠は自律神経を整え、心の安定を保つためにとても重要です。少々家事を手抜きして赤ちゃんと昼寝をするなど、できるだけ眠ることを心がけましょう。
すべてを完璧にこなそうと考えるママほど、自分を追い込んで疲れ切ってしまうことがあります。産後うつにならないためにも、人に頼ること、助けを求めることをためらわないでください。
パパや親、友人だけなく、カウンセラーや医師など頼れる存在には遠慮なく悩みを打ち明けましょう。