自己肯定感を高めるのはなぜ大切?言葉がけのコツや接し方のポイント
自己肯定感とは、子どもが「自分はありのままでよい」と認め、生きる原動力に繋がる感覚のことです。自己肯定感が低いと、何事にも消極的になったり諦めが早かったりする性格になる恐れがあります。そこで今回は、子どもの自己肯定感を高めることの重要性と、パパやママが子どもと接する際のポイントを紹介していきます。
子どもに育んでほしい「自己肯定感」とは?
それは「ありのままの自分を信じる気持ち」
「自分なんか…」と自分に価値を見出せないと、自暴自棄になったり、周りを傷つけたりすることも考えられるでしょう。どんな自分でも、ありのままの自分を信じる気持ちこそが自己肯定感なのです。
その自己肯定感を育んでいくためには、特に乳幼児期のパパやママの関わり方が重要となってきます。幼い頃は、子どものどんな姿も愛して受け止めることが大切です。「ありのままの自分でいいんだ」という安心感が、後々自己肯定感を高める土台となるでしょう。
自信や自尊心との違いについて
「自信がある」というのは成功する、成し遂げられるという「結果」への自信があることを指します。一方自己肯定感は成功や失敗といった結果にかかわらず、努力したありのままの自分を認めるという点に違いがあるのです。
また「自尊心が高い」というのは「プライドが高い」「自分は優秀であるという気持ち」をいいます。この「優秀」というのは、「他者と比べて優秀」という感情です。一方、自己肯定感は誰かと比べるのではなく自分の中で完結する感情をいい、似て非なるものです。
自己肯定感が高いことのメリット
一方自己肯定感が高い子どもは、いつも明るくポジティブで、周りを惹きつける魅力的な人物であることが多いでしょう。失敗を恐れず他人と比較することも無いため、新しいことにどんどんチャレンジする気持ちを持っています。
そしてチャレンジ精神旺盛な子どもは、心も体もどんどん成長していく可能性を秘めています。また自己肯定感が高い子どもは周りと積極的にコミュニケーションをとるので、良好な人間関係を築くことができるでしょう。
子どもの自己肯定感を育む言葉がけのコツ
褒める声かけを意識しよう
基本的にはネガティブな声かけを避け、ポジティブなワードを選ぶことが大切です。幼児期の子どもはパパやママの言葉をストレートに受けるため、できるだけわかりやすく、本人が嬉しくなるような「褒める声かけ」を意識しましょう。
褒めるときのポイントは、「結果」だけを褒めるのではなく、そこまでの「過程」を褒めるということです。成功や失敗にかかわらず、日々の努力や行いを褒めることで、「ママはいつも見てくれている」という安心感や信頼感が生まれ、自己肯定感に繋がるのです。
子どもの気持ちに共感する言葉がけが大切
しかし、感情的になって頭ごなしに子どもを否定するような言葉がけをすると、子どもの自己肯定感を下げてしまう一因とななるでしょう。忙しくても、心に余裕が無くても、できる限り子どもの気持ちに寄り添って共感するような言葉がけをするようにしたいものです。
子どもの持つ、嬉しい・悲しい・楽しい・恥ずかしいなどすべての感情を、いったんは肯定して受け止める姿勢を見せることが大切です。「どんな自分であってもママは愛してくれる」という信頼が、自己肯定感を高めるでしょう。
自発的な行動を促す前向きな言葉選びを
子どもに言葉をかけるときは、自発的な行動を促す前向きな言葉を選びたいものですよね。「なんで」「でも」「だって」「だから言ったのに」「やっぱりできなかったね」といった後ろ向きなワードは厳禁です。また、「~しなさい!」「ダメ!」というような頭ごなしの否定ワードもNGです。
「よくがんばってるね!次はきっと大丈夫」「できるって信じているよ」「難しいことにチャレンジしていてすごいね!」など、子どもが「もっと頑張ろう」と思うような前向きな言葉を使うようにしましょう。
接し方の注意点とパパやママの心構え
きょうだいや他人と比べるのはNG
子どもと接するときに特に注意したいのは、兄弟姉妹や他人と比べるような言い方をすることです。親としては背中を押すようなつもりで発言していても、「ほかと比べる」行為は自己肯定感を低くする原因となりかねません。
周りと比べるのではなく、少し前の子ども自身と比べて成長を褒めるようにしてみてください。パパやママにとって自分はいつも大切な存在なのだという確信が、自己肯定感を高めることに繋がるでしょう。