厄年に贈り物をするときのマナーは?喜ばれる贈り物の選び方
日本では厄年という風習があります。厄年の3年間は災いにあうことが多いとされ、神社などで厄払いをしたり厄除けのお守りを持ち歩いたりします。身近に厄年の人がいると贈り物をすることがあるでしょう。その際、どのようなマナーに気をつけるとよいのでしょう。厄年の人に喜ばれる贈り物の選び方とともにご紹介しますね。
厄年に贈り物をする理由とマナーとは
厄年に、厄払いに役立つ物を贈る習慣から
厄祝いでは、厄年にあたる人が親戚や親しい友人、近所の人などを祝宴に招いてもてなします。そして招いた人たちに自分の厄を分けて持ち帰ってもらうことで、厄払いをするという意味があります。本当に災いを持ち帰ってもらうということではなく、人同士の助け合いの気持ちから生まれた風習なのでしょう。
この祝宴に招かれた人たちは、厄年を迎えた人に現金や厄払いに役立つ贈り物をするという習慣があります。厄祝いの風習から厄年に贈り物をするという習慣が生まれ、現代にも受け継がれているようです。
前厄から本厄が始まるまでに渡すのがよい
厄年の3年間で、最も大きな災いが降りかかるとされているのが本厄です。そのことから、本厄に合わせて贈り物を渡そうと考えるママがいるかもしれませんね。
しかし、そのころにはすでに厄年が始まっていて前厄の1年が終わろうとしています。前厄も災いには気をつけたい年ですので、厄年の1年目である前厄から本厄が始まるまでに贈り物を渡すのがよいでしょう。
また、厄年の最後の年である後厄に贈り物をすることも悪いことではありません。しかし、厄も終わりに近づいていることから前厄に贈る方が無難です。後厄で渡す際は「残り1年厄に気をつけてね」などの一言を添えるとよいでしょう。
贈り物は「節分の日」までに渡すのが一般的
なぜ節分なのかというと、節分は立春の前日だからです。昔、立春は一年の始まりとされていたことから、節分までに渡すのが一般的なようです。神社などで厄払いをする予定があれば、その日に合わせて贈ってもよいでしょう。
この日までに贈り物を渡さなければならないという決まりはありません。ただ、渡すまでに災いが起こることもあり得るので早めに渡すとよいですよ。
厄年の風習は地域によって異なりますし、厄払いを行う神社などによっても違いがあります。それぞれの地域や神社などの習慣に従うとよいでしょう。
厄年の贈り物を選ぶときのポイントとは
長寿と健康を願う「長い物」を選ぶとよい
厄年は平安時代から続く日本の風習だといわれています。その時代の人々の平均寿命は現代の日本人とは違ってとても短命でした。平安時代の平均寿命には色々な説がありますが、貴族の場合で男女ともに30歳前後だったといいます。そのため昔の人々は、厄年を迎えると長い物を身につけて厄を払い、長寿と健康を願ったのです。その習慣が現代にも受け継がれているのです。
男性であればネクタイやベルト、女性にはスカーフやネックレスなどが贈り物に選ばれていますよ。長寿と健康の願いを込めて長い物を贈りましょう。
「七色の物」は難を取り除くといわれる
お経に「七難足滅七福即生(しちなんそくめつしちふくそくしょう)」という言葉があり、七つの難が去り七つの福が生まれるという意味です。また、七色の小物を身につけて旅に出た空海が難を逃れたという説などがあります。このことから七色の物が難を取り除くのによいと古くから信じられているのです。
女性はアクセサリーで七色を取り入れるとよいでしょう。ブレスレットやネックレス、バッグにつけるチャームなどのアイテムはデザインが豊富です。男性は七色の糸を織り込んだネクタイや七色をモチーフにしたネクタイピンなどがあります。普段使いができる七色の箸もすてきですね。
魔除けに通じる「蛇のうろこ模様の物」
蛇のうろこ模様が使われている物はたくさんあります。特に女性の場合はファッションアイテムに取り入れられることが多く、バッグやポーチ、パンプスなど幅広く使われています。おしゃれ感覚で身につけることができますね。
しかし、よいと思って選んだ蛇のうろこ模様の物でも苦手な人がいるかもしれません。あらかじめ、贈る相手に聞いてみるとよいでしょう。
厄年に贈ると喜ばれる厄除けグッズ3選
ママも普段使いしやすい「マフラー」
贈る相手がママの場合は、幼稚園や保育園の送り迎え、近所に出かけるときなど気軽に使うことができて普段使いしやすいので喜ばれますよ。
素材や柄、色使いなどのバリエーションが豊富なこともマフラーの魅力です。贈る相手の趣味や好みを理解しているなら、コーディネートのワンポイントになるようなマフラーを選んでもよいですね。どのようなマフラーを選ぶとよいか分からないママは、シーンを問わずにいつでも使いやすいモノトーンや無地のマフラーを選ぶとよいでしょう。