子どもが真似っこ好きなのはなぜ?成長への影響と育つ能力について
絵本の登場人物になりきっているとき
忙しい時間帯だと「ちょっと面倒だな」と思うこともあるかもしれませんが、子どもの世界を壊さないように少しつき合ってあげましょう。絵本やアニメの登場人物になっているときは、ママもそのつもりで言葉をかけてみてください。「お願いヒーロー!お片づけを手伝って」と言ってみると、いつもは嫌がるお手伝いも張り切ってやってくれることがあります。
もっと幼い子は、面白いセリフや繰り返しの言葉が多い絵本を真似してくれるでしょう。
年上の子の真似をして少し背伸びをするとき
実際に兄や姉がいれば下の子は上の子の真似をして、なんでも同じようにやりたがることは珍しくありません。ちょっと背伸びをした子どもの言動は、滑稽ではありますが親にとっては愛しい姿でもありますね。
年上の誰かを真似するのも、そこに憧れの気持ちがあるからです。上の子を慕って、上の子のようになりたい下の子の姿は、ママにとって言葉にならないほど可愛らしく映るのではないでしょうか。ときには真似してほしくないことも真似してしまい手を焼くこともありますが、よいこともたくさん学んでいるはずです。
親子で楽しめる真似っこ遊びとは?
スキンシップにも最適な真似っこ歩き
好きな動物になりきって親子で歩くシンプルな遊びは、子どもの足をパパやママの足の甲に乗せて、一緒に動くのが面白さの秘密です。親子が向かい合って、または同じ方を向いて立ちます。
ママは子どもの手を取って、バランスを取りながら子どもがママの足の甲に自分の足を乗せます。なんの動物になるかはお好みで、子どもと一緒に「1、2、1、2」と数えながらタイミングよく足を動かしてみましょう。
カニさんなら横歩き、ゾウさんなら大股歩きなど選んだ動物に合わせて歩き方を変えてみます。バランス感覚が必要なので、意外と難しいですよ。
日常生活の動作を一緒に「やりとり遊び」
たとえば、ママが手を差し出して「ちょうだい」と言うと、赤ちゃんは手に持っていたおもちゃをママの手に乗せてくれます。次はママが「はいどうぞ」と言っておもちゃを差し出すと赤ちゃんがそのおもちゃをつかんで手に入れます。
何度繰り返しても飽きないほど、赤ちゃんのお気に入りの遊びになることも。今までは「ちょうだい」と言うと手渡してくれていたのに、突然首をふりふり、イヤイヤをすることもあり子どもの成長を感じられる瞬間にもなりますよ。
手の動きがおもしろい「なりきり手遊び」
ママと一緒に歌えるようになったら、次は「ぐーちょきぱーでなに作ろう」にも挑戦してみましょう。これはじゃんけんの「ぐー」「ちょき」「ぱー」の手の形を使って様々な物を想像して手の形で表現するちょっと高度な手遊びです。
三つの手の形の組み合わせで作れるものを歌を歌いながらとっさに考えなければいけませんが、ここでも子どもの想像力の豊かさに驚かされます。ママとパパが「なにつくろう?」と悩んでしまう場面でも、子どもの発想で意外なものが出てくるかもしれませんよ。
わが子が真似をしなくて悩んでいるママへ
歌やダンスで親子のスキンシップを大切に
そんなときは自然と真似したくなるようなシチュエーションで、子どもの興味を引き出してみましょう。歌やダンスはその動きや言葉を知らなくても、自然と体がリズムを刻みだす魅力があります。
幼い子でも音楽に合わせて体を揺らすことがありますね。お気に入りの曲を流してママが踊ったり歌ったりしてみましょう。楽しさを共有しようと子どもが思うことで、自然とママの真似をして体を動かすことがありますよ。
言葉にしながら動作を教えてみよう
手を叩くときも「パチパチ」、泣き真似をして「しくしくしく」などとオノマトペ(擬声語)を使うことも子どもの興味を引きます。繰り返しが多いオノマトペは絵本などでもよく使われ、動きや物の特徴を表し表現を豊かにする意味でもおもしろい効果があります。
動きと組み合わせる言葉はシンプルで覚えやすいものがよいですが、オノマトペは正解はなく自分で感じた音で表現することもでき「言葉遊び」としても優秀です。いろんな動きを言葉にして子どもと一緒に楽しんでみましょう。
パパやママがわが子の様子を真似してみる
まず、子どもの動きを真似してみると、最初子どもは真似されていることに気がつきません。だんだんと「なんだかおかしいぞ」と、パパやママを観察してきます。そして「そうか!」と気付くとわざと変なことをして確認しようとします。
そこでパパやママが同じ変なことをすると「やったぁ!」という子どものキラリと光る表情が見られるというわけです。真似していることがばれてしまったら、今度は交換して真似っこ遊びを続けましょう。