赤ちゃんが怖がるようになった!怖がりの原因を知って早めの対応を
赤ちゃんと好きなキャラクターに会えるイベントに行ったら、赤ちゃんが着ぐるみのキャラクターを怖がって泣いてしまったことはありませんか?掃除機の音や蝶々など赤ちゃんには怖いものがいろいろあります。ここでは赤ちゃんが怖がるようになる時期や特徴、怖がりにならないための対応などについてご紹介します。
赤ちゃんが怖がる時期はいつごろ?
生まれつき恐怖心は備わっているという見解
神経科学者のステファニー・ヘーン氏らは人がヘビやクモを怖がるのは生まれつきか、学習によるのかを研究しました。それによると経験や先入観がほとんどない6カ月の赤ちゃんがヘビやクモの絵とそれにサイズや色が似た魚や花の絵を見ると、ヘビやクモの絵の方が魚や花よりも瞳孔が開きストレス反応が大きくなったのです。
この研究をした科学者らは「太古より人は毒を持つヘビやクモに命を脅かされ続けており、その恐怖心がDNAにより受け継がれているのではないか」という見解を示しています。
生後6カ月ごろに恐怖という感情が顕著に
けれども生後6カ月くらいになると恐怖や怒りなどを感じ、嫌なものは避けるようになるのです。この時期から1歳くらいまでに喜びや悲しみ、好きや嫌いなどの感情も生まれます。
生後6カ月くらいまでの赤ちゃんは、人見知りをしたりおもちゃを取られて怒ったりする様子はあまり見られません。けれどもだんだんと安心できる人とそうでない人の区別がついて人見知りしたり、物に対する愛着がわいておもちゃを取られると泣いたりするようになるのです。
いろいろな感情が生まれる時期から恐怖心も顕著になってくるのですね。
怖いけれど近づきたい感情から人見知りも
動物は相手を威嚇するときに目を合わせますが、目を合わせると脳の恐怖を感じる部分が働きます。人間にも同じ仕組みが備わっているものの、大人は危険な相手ではないときは脳の前頭前野という場所の働きにより恐怖が抑えられます。それに対して前頭前野の働きが未熟な赤ちゃんは恐怖を抑えられないのです。
科学技術振興機構では人見知りする赤ちゃんは人に近づきたい気持ちと本能的な怖さが葛藤しているという見解を示しています。
赤ちゃんの怖がりの特徴とその対象とは
赤ちゃんの怖がりはまだ一時的なもの
一方、想像力や記憶や思考力などの認知機能が発達してくる幼児期や学童期の子どもは、お化けの本などのちょっとしたきっかけでも暗い部屋にはお化けがいるのではないか、トイレに一人でいるとお化けが出るのではないかなどといろいろなシチュエーションを想定できるようになります。
赤ちゃんにはこのような複雑な思考はまだできませんし記憶力も未熟ですよね。そのために一時的には怖がっても、その後にずっと怖がり続けることは少ないのです。
大人が怖いと感じるものが怖い傾向にある
大人は怖い顔をした人がいても知っている人であれば怒っている原因が予想できる場合が多いです。また、大きな音でもだいたいは危険が及ぶかどうかを予測できるために、冷静に対応できますよね。
しかし赤ちゃんは、怖い顔をした人がなぜ怖い顔なのか分かりませんし、大きな音が聞こえてもなにが起こっているのか予測できないために怖く感じるのです。とはいえ本能的に怖いと感じる暗闇や虫は大人も子どもも同じように怖いと感じるケースが多いです。
大人が怖いものは赤ちゃんも怖がりやすいと考えると、事前に配慮しやすいですよね。
マスク姿や無表情のママを怖がることも
いつもニコニコしているママが無表情になったらいつもと違うママに恐怖や不安を感じるのです。風邪をうつさないためのマスクも、赤ちゃんは目しか見えないママを見て泣くときがありますよ。
ママは笑顔ではいられなときもありますが、冷たい無表情な顔は避けて赤ちゃんの前ではなるべく笑顔を作れるとよいですね。口角を上げるだけでも笑顔になります。ママの笑顔を見ると安心してご機嫌になる赤ちゃんが多いですよ。