乳児のへその緒はケアはいつまで?消毒の仕方や気をつけること
出血のケアやおへその病気を知っておこう
へその緒から出血したとき
へその緒から血が出ている場合、少量であればあまり気にする必要はありませんが、しばらく経っても血が止まらない場合や量が多いときは、出産した病院か小児科に連絡をしましょう。
へその緒には、まだおへそ部分に血管があります。泣いたりいきんだりしたときに、その部分に負担が掛かり出血してしまうケースも珍しくありません。
しかし、長く続く場合は、へその緒の一部が細菌感染している可能性があるので、一度診察してもらうとよいですよ。おへそやへその緒の変化を見逃さないように毎日気をつけましょう。
膿やニオイが気になったとき
【臍炎】
臍炎(さいえん)とは、赤ちゃんのおへそ周りに起こる病気です。へその緒が取れた後も乾燥するまでは、おへそを清潔に保っていないと細菌に感染し、おへそ周りに炎症を起こしてしまうことです。
臍炎になると、おへその周りが赤く腫れ上がり、湿ったような状態になり、膿や出血が見られることもあります。痛みを伴うため赤ちゃんは不機嫌になります。
臍炎の原因は、細菌の感染による炎症がほとんどですが、時間が経ってもなかなか治らない場合は、出産した病院または小児科で診てもらいましょう。
おへそが赤く腫れているとき
【臍肉芽種】
へその緒が取れた後、おへそが赤く盛り上がってジュクジュクしたり出血したりすることがあります。これを臍肉芽腫(さいにくげしゅ)といいます。臍肉芽腫になるとジュクジュクした湿った感じや、臍帯の肉が盛り上がったり膿がでたりします。
臍肉芽腫の原因は、へその緒が乾燥して取れたときに、根本の一部や細胞が残ることで起こるようです。また、小さな臍炎が持続して肉芽種になることもあります。
大きくなっても治らない場合は別の原因が考えられます。その場合は、手術をして取り除く必要がありますので、おへそのジュクジュクや肉の盛り上がりが長く続く場合は、小児科に相談しましょう。
ママが感じるへその緒の様々な疑問について
へその緒がなかなか取れなくて心配
へその緒の取れる時期というのは個人差があり、1カ月かかる赤ちゃんもいます。気になって取ってしまいたい気持ちも分かりますが、引っ張って無理に取ると傷ついて出血してしまいます。ですので、無理に取らず自然に取れるまで待ちましょう。
1カ月健診の際にへその緒がついていると、先生がハサミで切ってきれいに取ってくれたというエピソードもありますよ。
しかし、毎日消毒をしているのに3週間たっても乾燥していない場合は、医療機関を受診した方が安心ですね。
へその緒が取れたらでべそになっている
このような場合は、「臍ヘルニア=でべそ」です。原因として、へその緒が取れた後が完全にふさがっていないことが考えられます。その際、お腹に力が加わると腸が出て臍ヘルニアになるのです。
生後1カ月ごろから3カ月程度の間に膨らんできます。臍ヘルニアは5~10人に1人の割合で比較的よく見られます。
生後3カ月ごろまで大きくなりますが、お腹に筋肉がついてくると臍ヘルニアは治ってきます。ほとんどの赤ちゃんが1歳までに自然に治りますよ。ですから、しばらくは様子を見てもよいでしょう。
取れたへその緒はどうすればよい?
へその緒は、赤ちゃんとママをつないでいた、かけがえのないものです。日本では、古くから大切に保管する風習があります。十分に乾燥させた後、専用の箱やケースに入れて湿気を避けて保管します。専用の箱は桐で出来ているものが多く、防湿・防虫に優れています。また、産院によっては用意している場合もあるので事前に確認しましょう。
最近は、赤ちゃんの名前入などの専用ケースも販売されています。お気に入りのケースに保管するとよいでしょう。ほんの小さなへその緒かもしれませんが、ママと赤ちゃんをつないでいた大切なものなので、成長とともに思い出せたらよいですね。
まとめ
産まれてきた赤ちゃんが痛い思いをしないためにも、正しいケアをしましょう。万が一、異変に気づいたときは、速やかに医療機関へ相談するとよいですよ。
また、貴重なへその緒をほとんどのママが保管しています。どのような形であっても残すということは、そのときの思いが蘇る貴重なことです。
赤ちゃんの大切な「おへそとへその緒」をしっかりと守りましょう。