子どもの発達に重要な見立て遊び!障害との関係と見守りのポイント
1歳半や2歳半健診のときなどに「見立て遊びをしていますか?」と保健師さんから聞かれたというママもいますよね。子どもの発達に重要といわれており、見立て遊びをする気配がないと「障害があるのでは?」と不安になる方もいるでしょう。ここでは、見立て遊びはどんなものなのかや、障害との関係性などをご紹介します。
見立て遊びってなに?始める年齢も知ろう
ものを「なにか」に見立てて遊ぶこと
たとえば、目の前になくても「ドーナツを食べよう。いただきます」と言って、おもちゃのフォークでドーナツを食べるような仕草をしたり「手を洗おうね。ジャージャー」と言って、壁を水道に見立てて手を洗うような動きをしたりなど、成長とともにバリエーション豊かな遊び方が見られますよ。
子どもの興味のあるものや、よく見ているパパやママの行動が、見立て遊びのなかで登場することが多いでしょう。どんな見立て遊びをしているのか、子どもの様子を確認してみてくださいね。
見立て遊びで発達する能力とは
また、記憶力や観察力なども発達するといわれています。興味のあるものをじっくり見て形や使い方を覚える、パパやママの行動を真似する、生活習慣(歯磨きや着替えなど)の見立て遊びをするなど「私の真似をしている。どこで見てたの?」「そんなこともできるの?」とパパやママがびっくりすることもあるかもしれませんね。
ほかにも、色々な人と遊んでいくなかでコミュニケーション力や、協調性も身につきますよ。
1~2歳頃から見立て遊びを始める
早い場合は、1歳ごろから見立て遊びを始める子もいます。たとえば、積み木で遊んでいるときに、積み木を車に見立てて「ブーン」と動かしてみたり、食べものに見立てて「あーん」と言って食べる動きをしたりなど、簡単な見立て遊びからスタートするでしょう。
2歳ごろになると、少し難しい見立て遊びまでできるようになる子もいます。ママが家事をしている様子を真似して遊ぶ、ぬいぐるみにおむつ交換やミルクを与えるなど、ごっこ遊びに似たような遊びをして楽しむ子も増えてきますよ。
見立て遊びをしない子は発達障害がある?
発達障害があると見立て遊びが苦手な理由
発達障害があると、実際にないものをイメージすることや、想像力をふくらませて遊ぶことが苦手な子が多いようです。たとえば、幼稚園に入園すると、集団生活をしていく上で人と同じ行動をするように教えられますよね。
しかし発達障害があると「今、先生はお友だちと同じようにすることをのぞんでいる」と想像することが難しいため、自分の興味のあるところに行ってしまうことがあります。できないことにイライラするのではなく、子どもの成長スピードに合わせて過ごしていくことが大切でしょう。
見立て遊びをしなくても不安にならないで
子どもの興味を持つ遊びはそれぞれ違うため、見立て遊びをしないからといって発達に障害があるというわけではありません。あまり心配しすぎずに、様々な面から発達を見ていくとよいですよ。
たとえば、興味を持ったものや人などに指差しするか、名前を呼ぶと呼ばれたほうを見るか、または、自分と分かっているような反応をするか、ママの動きの真似っ子をするかなど、子どもとふれあいながら様子を見ましょう。
ママがお手本を見せることから始めよう
お手本で見せるときは、簡単な遊び方からチャレンジしてくださいね。おもちゃの器を持って「お茶を飲むよ。ゴクゴク、おいしい」と飲む仕草をしたり、小さなボールを持って「おにぎりだ。いただきます」と言って食べる真似をしたりなど、子どもが想像しやすいものを取り入れることが大切です。
また、お手本を見せるときは、ママが楽しそうに遊ぶ姿を見せましょう。ママが笑顔で楽しんでいるだけで、子どもは「ママと一緒にやってみたい」と思えるようになりやすいですよ。
子どもの発達を上手に見守るポイント
自由な発想を否定しないことが大切
パパやママはおもちゃやものの使い方が分かっているので、子どもが違った遊び方をしているときに「それはボールだよ。こうやってコロコロ転がすんだよ」「葉っぱや石は料理には見えないよ」など、豊かな発想を否定する可能性があります。
しかし「それは違う」と否定され続けると、子どもは「自由に遊ぶのはいけないことなんだ」と思い、想像や発想することをやめてしまうのです。子どもの成長のためにも、子どもの遊びを受け入れて優しく見守りましょう。「すごいね。ママもやってみたい」などと声掛けするのもよいですね。