ガールスカウトってどんな団体?基礎知識から知っておきたいことまで
女の子の習いごとといえばピアノやバレエが定番ですが、自立心や社会性を身につけるにはガールスカウトがよいといわれることがあります。しかし、名前を聞いたことはあるけれど詳しく知らないというママも多いのではないでしょうか。今回は、ガールスカウトとは何かを紹介します。
年長さんから始められるガールスカウトとは
イギリス生まれのガールスカウト
ボーイスカウトの創始者であるロバート・ベーデン=パウエルはイギリスの軍人で、敵地に潜入して情報収集を行う「斥候(せっこう)」のための訓練書を書いていました。それを青少年育成のために書き直したことから始まったのがボーイスカウトです。
ボーイスカウトは男の子たちの人気を集め、1909年にロンドンで行われた大会には男の子だけではなく女の子も参加していました。「私たちも参加したい」という女の子の声から生まれたのがガールスカウトです。
1910年に正式に組織化されたガールスカウトは1920年に日本に渡り、現在までその活動が続いています。
ガールスカウトの活動内容
ガールスカウト基本理念は、これらの技術を身につけて生きる力を成長させることです。さらに、同性だけの社会で協力し合うことで、コミュニケーション力やリーダーシップ力も培われます。
普段の活動は全国各地にある「団」単位で行われ、キャンプや工作、街歩きなど様々です。活動を通してできることや知識が増えるとバッジがもらえるため高いモチベーションを維持できます。
年齢によって部門が分けられており、それぞれ発達に合った育成目標が掲げられているのも特徴です。
ボーイスカウトとの違い
ボーイスカウトは団によって違いはあるものの女の子でも入団可能ですが、ガールスカウトには女の子しか入団できません。これは「女の子には女の子に適した指導方法がある」という考えから設立されたためです。
ガールスカウトはインドアの活動が多いといわれています。活動内容は団によって異なりますが、キャンプなどはボーイスカウトに比べると少なめで、奉仕活動などに力を入れていることが多いようです。
また、ボーイスカウトには女性指導員がいることがありますが、ガールスカウトには男性指導員はおらず女性のみとなっています。
ガールスカウトで活動するメリット
団体生活を学びながら様々な体験ができる
グループのリーダーは固定ではなく状況によって変わるため、リーダーとなることで責任感や自分の意見を言う力を養うことができます。
また、ひとりでは乗り越えられない壁にぶつかったときに、周囲の仲間と相談したり協力したりして乗り越える経験を積むこともできるでしょう。失敗してもあきらめず挑戦し、自己肯定感や自信を身につけることができます。
さらに、自然の中で体を動かすことで五感が刺激されて感性が豊かになるなど、様々なメリットが得られます。
幅広い交友関係を築ける
そのため、普段の生活では接することがない年齢の人と交流を持つことができます。様々な年齢の人と交流を持つことで多様な価値観を知ることができるだけではなく、社会性が身につくのではないでしょうか。
また、活動は地域単位で行うため、違う学校に通う友だちができやすいのも特徴です。学校以外の居場所があると、人間関係のトラブルなどで学校に行きづらさを感じるようになっても精神的な安心を得ることができます。
さらに、ガールスカウトに参加していると国際交流の機会にも恵まれます。年齢や地域の違う人と幅広い交友関係を築けるのがガールスカウトの特徴といえるでしょう。
引っ越しても続けやすい
しかし、ガールスカウトの活動は日本全国で行われているため、引っ越ししても新しい地域の団で引き続き活動を続けることが可能です。活動拠点である団は47都道府県で、1,000以上あるので引っ越しても続けやすいのではないでしょうか。
活動内容は団によって異なりますが、モットーや理念は共通しているいるため違う地域の団でも比較的馴染みやすいといわれています。
また、ガールスカウトの活動は世界中に広がっているため、引っ越し先が海外でも続けることが可能です。世界中で同じメロディーの歌を学んでいるなど、言葉が違っても交流しやすいようですよ。
入会する前に知っておきたいこと
活動内容は団やリーダーによる
例えば、老人ホームのボランティア活動を積極的に行っている団があれば、チアリーディングを取り入れている団、茶道や生け花に取り組んでいる団もあるようです。アウトドア活動が多い団があればインドアが多い団もあります。
また、活動方針も団によって異なり、「のびのび自由に楽しむ」という緩い団があれば、「やるときはやる、遊ぶときは遊ぶ」というメリハリを重視している団など様々です。中には、上下関係が厳しい団もあります。
ガールスカウトに入会するときは、事前に団の雰囲気や活動内容、かかる費用などを確認しておきましょう。