離乳食での卵の進め方と調理方法。正しい与え方でアレルギーを防ごう
離乳食作りに卵が使えるようになると、レパートリーがぐっと広がりますよね。ですが、卵は食品アレルギーを引き起こすアレルゲンとしても有名で、0歳児の食品アレルギーの原因として一番多いという調査結果があります。ここでは、卵を離乳食で与えるタイミングや安全な進め方、レシピをご紹介していきます。
卵の栄養と与えてもよい時期について
卵はアレルギーが出やすい食材
一方で、食物アレルギーを引き起こした食物のデータによると、アレルギー反応を示し医療機関に受診した0歳児の約60%は鶏卵が原因でアレルギーを起こしています。牛乳の約20%や小麦の約7%に比べて高い数値になっていることが特徴的です。
特定原材料7品目にもあげられるなど、アレルギーが出やすい食材であることがわかります。離乳食では慎重に与えたい食材です。
離乳食中期の7〜8カ月ごろから
卵黄と卵白では、含まれている成分に違いがあります。卵白に含まれるたんぱく質がアレルゲンとなることが多く、卵黄より消化しにくいともいわれています。そのため、7~8カ月ごろに与える卵は卵黄のみをごく少量となります。
卵黄の量を少しずつ増やしながら徐々に卵白を加え、生後9~11カ月ごろには全卵の半分くらい、1~1歳半くらいで全卵の2/3くらいを与えるのが基本です。また、食中毒菌が混入している場合があるため、必ず完全に火を通した卵を与えるようにしましょう。
始めるのは様子を見ながらゆっくりと
ママが生まれたころには、離乳食は生後3カ月からといわれていたのではないかと思います。そのため、おばあちゃんからは離乳食が5~6カ月では遅いのではと言われるかもしれませんが、遅いことはありません。中には5~6カ月でも早いと考える人もいるのですよ。
離乳食を始めるタイミングは赤ちゃんの様子を見ながら、ゆっくりと進めましょう。特にアレルギーの心配がある食材は、慌てずに慎重であってもよいのですよ。
離乳食で卵を使うときの進め方と注意点
必ず火をしっかり通した卵黄から
卵白にはアレルゲンとなるたんぱく質が卵黄より多く含まれているため、離乳食では卵黄と卵白を完全に分け、卵黄から与えます。そのため固ゆでのゆで卵を作り、卵黄を取り出して与えることが多いのですね。
ゆで卵の卵黄はそのままでは食べにくいため、耳かき1杯程度をおかゆに混ぜたりお湯で伸ばしたりして食べやすい状態にして与えるようにしましょう。
初めてのときは病院がやっている時間帯に
卵のアレルギー反応は比較的早く出るといわれていますが、食後2時間ほどたってから出る場合もあります。病院がやっている時間帯といっても、午後よりは午前中のほうが安心ですね。
また卵を初めて与えるときには、ほかに初めて与える食材がないことも確認しましょう。どの食材でアレルギー症状が起こっているのかが分からなくなるためです。赤ちゃんが食べなれた食材と組み合わせて、卵にチャレンジしてみてくださいね。
油断は禁物!卵ばかりのメニューにしないで
ですが、毎食のように卵を使ったメニューにすることは避けましょう。卵ばかりのメニューにすると、アレルギーの原因になることがあるのです。また、栄養の偏りが起こることもあります。
卵を与える頻度は、2~3日に1回程度がベストといわれています。卵の量を増やす段階でも、毎日与えるのではなく、2~3日開けてから次の段階に進むようにしていきましょう。