妊婦の運動はメリットいっぱい!注意点やおすすめの運動について
人の心身の健康に運動は欠かせませんが、それは妊娠中のママも同じです。ただ妊娠中は無理して激しい運動をするとママにも赤ちゃんにも悪い影響が出ることがあります。必ず医師の指示に従って安全に行いましょう。今回は妊婦の運動について、メリットやおすすめの運動をご紹介します。
妊婦が運動を始める時期や注意点
運動は医師に確認し安定期以降から
運動を開始できるのは安定期に入る妊娠16週以降から。それでも流産の可能性がゼロではないので、必ず医師に確認しましょう。
また一般的に運動をしないほうがよいとされる妊娠初期でも「絶対にダメ」というわけではありません。ママによっては妊娠初期でも、上の子を抱っこしたり仕事で動かざるをえなかったりするケースもありますね。経過が良好で医師が許可をすれば多少の運動は大丈夫なのだそうです。
どちらにせよ、医師の許可は必要です。判断を仰いでから安心して取り組みましょう。
妊婦が避けた方がよい運動とは
例えば自転車や縄跳びなどは、振動が刺激になったり転倒したりする恐れがあるので避けましょう。とくに転倒は、ママと赤ちゃんに危険がともないます。
野球やゴルフのスイングのようにひねる運動はお腹に負荷がかかるのでやめましょう。ただしヨガのようなゆっくりしたひねりなら問題ありません。
バスケットボールやサッカーのように人とぶつかる激しい運動ももちろんNGです。筋トレなど呼吸を止めがちな運動も赤ちゃんに酸素が届かなくなる可能性があるので控えてください。
真夏の炎天下や高温多湿での運動は避けよう
運動をするとただでさえ体温が上昇するのに、炎天下や高温多湿時であれば体温は急激に上がってしまいます。急激な体温上昇は、妊娠初期には胎児への悪影響を及ぼし、また後期では子宮収縮が起きやすくなって早産の誘因になることが心配されます。そのため炎天下の屋外などは避けて運動を行いましょう。
また気候がよくても屋外で運動をするときは、もしものことを考えて母子手帳と携帯電話、水分補給のためのドリンクを必ず持参しましょう。体に異変を感じたら、すぐに運動を中止してくださいね。
妊婦が運動することのメリットは
急激な体重増加の防止や健康維持
メリットの一つ目が急激な体重増加の防止や健康維持です。体重管理や健康維持は、ママの健康だけでなく赤ちゃんの健康にも重要ですね。
急激な体重増加は母胎の負担になります。しかしむやみに食事を制限すると栄養が足りなくなる恐れがあるので、適正な食事と適度な運動で体重を管理することが大切です。
また運動は血行をよくしたり筋肉をほぐしたりできるので、冷えやむくみの改善や、腰痛や肩こりの予防などに効果を発揮します。妊婦がなりやすい便秘も、運動により腸の動きが活発になり、予防と改善が期待できますよ。
自律神経のバランスを整え気分転換にもなる
妊婦の自律神経が乱れやすいのは、女性ホルモンの分泌量が妊娠によって変化することや、ストレスなどが影響しています。自律神経が乱れると心と体に不調が現れやすくなるため、バランスを整えることは重要です。
バランスを整えるためにおすすめなのが適度な運動です。運動をすることで、精神安定の働きをする「セロトニン」の分泌が増えます。これにより自律神経のバランスを整えやすくなるのです。
また運動で体を動かすことは気分転換にもつながります。精神的によい影響があれば、胎児にもよい影響が期待できますね。
出産のための体力をつける
運動はお産に必要な体力を養うことができます。これが、三つ目のメリットです。
体力や筋力が衰えた状態でお産を迎えると、微弱陣痛になる可能性があります。微弱陣痛とは通常よりも弱い陣痛で、お産に時間がかかってしまいます。
また体力がないとタイミングよくいきむことができず、分娩に時間がかかることが多いです。お産がスムーズでないと吸引分娩や帝王切開の対応が必要になることもあります。
お産に時間がかかるとママにも赤ちゃんにも負担になりますね。安全にお産を終えるためにも、適度な運動を続けましょう。
妊婦におすすめの運動をやってみよう
妊娠初期は軽めのウォーキング
普段ほとんど運動をしていないママなら、まず15分くらいゆっくり歩くことから始めましょう。慣れてきたら少しずつ距離や時間を増やすとよいですね。
妊娠初期から徐々に始めておけば、臨月でもウォーキングは可能です。体力をつけたり股関節の柔軟性を向上させたりして、安産に向けた運動にもなりますよ。
ウォーキングは正しい姿勢で行うとより効果が高くなります。ただ、お腹が大きくなるにつれ正しい姿勢を保ちにくくなりますね。
そんなときは、鼻の頭、みぞおち、恥骨のラインが一直線になるよう意識して立つとよいですよ。無理のない範囲で継続してくださいね。