子どもの眠気は睡眠不足のサイン?早寝早起きのコツと注意したいこと
子どもを早く寝かせたいと思いながらもなかなか眠ってくれず、朝もなかなか起きてくれなくて困ることがありませんか?子どもにとっての理想的な睡眠時間はどのくらいなのでしょうか。今回は子どもの睡眠について学びながら、早寝早起きができるようになるためのコツと注意したいことをご紹介します。
子どもの眠りについて知っておきたいこと
年齢別にみる理想の睡眠時間と就寝時間
米国睡眠医学会によると年齢別の理想的な睡眠時間は、生後4~12カ月の子どもは1日に約12~16時間、1~2歳は約11~14時間、3~5歳は約10~13時間といわれています。3歳ごろからお昼寝をしない子も増え始め、体力がつき始めるころですから、3歳以上は夜の睡眠で確保したい時間になります。
また、日本小児保健協会が平成22年に子ども(満1歳から7歳未満の未就学児)の就寝時間を調査したところ、全体の49%が21時、ついで23%が22時と答えています。世界の中でも日本の子どもの就寝時間は遅い傾向にあります。
寝不足のサインと睡眠不足による弊害とは
まず、寝不足の子はイライラしていることが多いようです。自己肯定感が低く、怒りやすく投げやりな言葉を言うこともあります。
また、日中にウトウトすることや休日に遅くまで眠っていることがあります。夜に睡眠を十分にとれていないので、日中に眠ってしまいやすくなるのでしょう。
慢性的に睡眠不足が続くと、肥満になりやすい、勉強に集中できず成績が悪くなる、体力が低下して免疫力も低下するなどという弊害が起こる可能性があります。睡眠不足のサインに気づいたら、弊害が出る前に睡眠不足を解消したいですね。
幼児にも睡眠障害があるので注意
まず、子どもが眠っているときに苦しそうな寝息や時々呼吸が止まっていることはありませんか?もしかしたらそれは睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
ほかにも夢遊病ともいわれる睡眠時遊行症や夜尿症、不眠症なども睡眠障害の一種です。これらは睡眠リズムを整えただけでは治りませんから、小児科医に診てもらう必要があります。
睡眠障害とは睡眠時間の短かさではなく、睡眠の質と量などの問題です。子どもがよく泣く、落ち着きがなく衝動的である、頭痛や体調不良が続いているなどといった場合は睡眠障害が原因かもしれませんよ。
夜早く子どもを寝かしつけるためのコツ
早寝早起きと外遊びが一番効果あり
決まった時間に起きることで体内時計のリズムが整い始め、自然と夜も眠たくなるでしょう。一気に早い時間に起こすのが難しそうであれば、15~30分単位で時間を早めるとよいですよ。
起きたら日中は天気がよければ外遊びをしましょう。太陽の光を浴びながら、体を思いっきり動かすとよいですね。太陽の光は睡眠をスムーズにしてくれるメラトニンをつくる材料となるセロトニンの分泌を活発にしてくれます。
散歩でも公園遊びでも構いません。程よい運動が適度に疲れさせてくれ、日中に分泌されたメラトニンの影響で眠ってくれるでしょう。
お風呂や夕食を早めに終わらせる
お風呂に入ると体の芯まで温まりますよね。温まったと感じるのは、体の内部の深部体温が上がっているからです。この深部体温が上がったままでは浅い眠りになる可能性があります。
ですから、深部体温が一度上がって1~2時間後に下がる特性を利用して、眠る前の1~2時間前にお風呂に入るとよいでしょう。深部体温が下がると深い睡眠をすることができますよ。
夕食は、眠る時間とお風呂の時間も考えると19時までには済ませたいですね。ママも忙しいと思いますが、できるだけ早く夕食を作り早めの夕食を心掛けましょう。
親子の入眠儀式を考えよう
眠る前に決まったことをすることを入眠儀式といいます。入眠儀式が始まったら子どもも眠る時間になったと分かるようになり、心の準備もできます。
具体的には、気持ちが落ち着くような音楽を流す、背中をトントンと軽く叩く、子守唄を歌う、絵本を読み聞かせるなどがあります。子どもが眠くなりそうなことなら、どんなことでもよいのです。
ただし、入眠儀式をしないと眠らなくなる可能性もありますから、ママに負担が掛からないものや、準備が楽にできるもの、場所が変わってもできるものがよいですね。
子どもの早寝早起きを妨げる行動
夕方にお昼寝をしてしまう
まずは、夕方にお昼寝をしてしまうことです。日中疲れさせた方がよいとたくさん遊ばせて、ついつい夕方我慢できずに眠ってしまうということがあるかもしれません。
大人でもそうですが、お昼寝をすると夜は眠りにくいですよね。お昼寝をさせる場合は15時までで2時間以内にするとよいでしょう。
眠る場所も寝室ではなく、日中活動する部屋で明るいままがよいですね。夜に眠るときと区別をする方がよいのです。
子どもがお昼寝しているときはママにとっては好きなことができる貴重な時間ですが、就寝のことを考えて長くさせないように気をつけたいですね。