
赤ちゃんの声がこもるのはなぜ?発声の特徴とコミュニケーション方法
赤ちゃんが声を発するようになると、ママは喜びとともにこれからの楽しみが増えますね。しかし、赤ちゃんの声がこもっていると感じ、心配するママがいるようです。赤ちゃんの声がこもる理由を知って、不安な気持ちを解消しましょう。また、発声の特徴や赤ちゃんとのコミュニケーション方法をご紹介します。
赤ちゃんのこもる声「クーイング」の特徴

生後3カ月の声はこもったように聞こえる
赤ちゃんがクーイングを始める時期には個人差があります。早ければ、生後1カ月頃から始める赤ちゃんがいますが、平均的には生後3カ月頃からのケースが多いようです。
また、この時期の赤ちゃんの声がこもったように聞こえるママがいるようです。赤ちゃんのこもる声が気になったり、不安になったりするかもしれませんが、生後3カ月頃までの赤ちゃんは、口や喉の構造が未熟なので、声がこもったように聞こえても問題はありませんよ。
こもったように聞こえる声は、この時期の赤ちゃんの声の特徴なのです。
機嫌がよいときに声を出す
生後3カ月頃の赤ちゃんは、首がすわり始めたり、指しゃぶりを始めたりするなどの成長が見られます。また、赤ちゃんが目に入る対象を追うことができる範囲が約180度にまで広がりますよ。
首を傾けることができるので、ママの動きをじっと目で追ったり、音のする方向を向いたりして、興味があるものを見つけると、楽しくなったり、嬉しくなったりして声に出して表現します。クーイングは、赤ちゃんの機嫌がよいという目安になりますよ。
発語へ向けて発声の練習段階
なかには、1日のうちでクーイングをたくさんしたり、長い時間、続けたりする赤ちゃんがいますよ。しかしながら、赤ちゃんがこの時期に発する声に意味はありません。
赤ちゃんは、クーイングをすることで、息をコントロールして吐きながら声を発する練習や、声帯を意識して自発的に声を発することを同時に行い、母音を発することから、次のステップにつながる準備をしているのです。
また、生後4カ月頃になると、クーイングで発する母音以外にも発することができる声の種類が増えていきますよ。
赤ちゃんの声がこもって聞こえる原因

口や喉の構造が未発達なため
通常、大人の気管と食道の入り口がある喉頭(のど仏)は、舌骨と気管の間に位置しています。しかし、大人よりも高い位置にある赤ちゃんの喉頭では、気管と食道の位置は離れているので、空気が鼻に流れやすく、赤ちゃんの声が鼻から抜けて響かず、こもったり、はっきり聞こえなかったりするそうです。
また、赤ちゃんの口の中は狭くて未発達なので舌を動かしにくく、子音を発音できません。生後4カ月頃になると、少しずつ喉頭が下がり始めるので、クーイングで身につけた発声をいかし、母音と子音を組み合わせた声を発するようになりますよ。
授乳をしながらでも呼吸できる喉の構造
上記でもお伝えしたように、大人の喉頭は喉の中央辺りに位置し、気道の一部です。口の奥には大きな空間があり、鼻や口から入った空気は喉頭をとおって肺に送られ、肺が酸素を取り込み、二酸化炭素を排出して呼吸を繰り返します。
しかし、赤ちゃんの喉頭は大人とは違い、口の奥の空間よりも高い位置にあります。また、口の奥の空間は狭く、食道と気管の入り口が離れているため、肺から排出される二酸化炭素が、口ではなく鼻に流れる構造になっています。
そのため、赤ちゃんは授乳中でも、呼吸をすることができますよ。
生後3カ月頃から喉が発達し始める
生後3カ月頃になると、赤ちゃんの口や喉の周りにある骨格が著しく発達して、口の奥の空間も広くなり、喉頭が少しずつ下がり始めます。そのため、喉の構造が大人に近づいて、声帯で振動させた空気が口の中で響いて、赤ちゃんの声となってママの耳に届きます。
これから変化していく赤ちゃんの声を楽しみましょう。