生命保険は夫婦別に入った方がよい?夫婦型保険に入るときの注意点
いざ保険に入ろうとしたときに、どんな保険に入ろうか悩むママは多いのではないでしょうか。なかでも夫婦型生命保険は、加入の手続きや保険証券の管理が簡単であるため、魅力的ですよね。しかし、どんな保険にもメリット・デメリットがあります。この記事では、万が一離婚した場合のこともあわせて解説していきます。
夫婦型生命保険のデメリットを知っておこう
ママの保険の保障額はパパの保障の半分
しかし注意して欲しいのが、掛け金が安いということは保障額も少ないということです。この記事ではパパを主契約の「被保険者」、配偶者であるママを「従被保険者」として解説していきます。
夫婦型生命保険の多くの商品では、従被保険者の保障額は被保険者の60%程度となります。パパの保障額が1万円の場合はママが6,000円です。
数字だけ見ると問題ないように思えますよね。パパの保険の掛け金・保障額を見直そうとすると、ママの保障が微々たるものになるかもしれません。
パパ死亡時にはママの保障が消滅してしまう
基本的に生命保険は加入が早ければ早いほど、月々の保険料が安く済む傾向があります。保険料が安ければ家計に優しい反面、「安かろう悪かろう」という保険があるのも事実です。
困ったことにそういった保険は、一見してデメリットに気づきにくいことが多いです。そのため、「月々の保険料が安いから夫婦型にしよう」と安易に加入するのは危険です。保険料が安い場合は、「なぜ安いのか」「なにか落とし穴はないか」と十分に注意しておく必要があります。
離婚をするとママの保障がなくなってしまう
離婚の手続きでバタバタしていると、大事なことを忘れてしまうかもしれません。うっかり見落としがちなのが、「もし離婚したら保険はどうなるのか」です。
夫婦型生命保険はあくまでもパパが主契約の保険であるため、離婚して配偶者でなくなった瞬間にママの保障はなくなります。
パパとママが個別に保険に加入していれば、離婚したとしても保険証券を持ち出すだけで済みますが、夫婦型生命保険ではそうはいきません。とくに熟年離婚では、新規の保険加入は保険料が高いだけでなく、それまでの病歴によっては加入が制限される可能性が出てきます。
夫婦型の生命保険に入ることで得すること
夫婦別に保険に入るよりも掛け金が安くなる
第一に、夫婦がそれぞれ別で保険に加入するよりも月々の保険料が安い点です。子どもが小さかったり進学などで出費がかさむ時期などは、家計を圧迫せずに済むことは大きなメリットですよね。
ただし、月々の保険料が安い保険の多くは「掛け捨て」タイプが多いことを覚えておきましょう。生命保険を何かあったときのためのお守りとして考えている人にはおすすめできます。
しかし、貯蓄としての機能をもたせたい場合は検討が必要です。有事の備えの保険は、解約返戻金がないか、あっても少ない額である場合が多いため、保険に加入する前には返戻金の有無・額についても調べておく方がよいですね。
保険の加入や保険証券の管理がしやすくなる
夫婦がそれぞれ別で保険に加入するなら、加入の手続きの手間・時間は2倍になります。保険代理店に何度も足を運ばなければならないことも多く、時間がないママには加入の手間が少なければ少ないほど嬉しいですよね。
いくつも保険に加入していると、保険の数だけ保険証券が増えてしまい、有事の際に「どこへしまったかな?」と慌てることもあるでしょう。先ほども少し触れましたが、夫婦型生命保険はあくまでも主契約したパパの保険なので、保険証券は1枚のため、失くしてしまう危険性を減らすことが可能です。
払込免除特約で家族の保障が続く場合もある
確率は低いものの、不慮の事故や病気による配偶者の死亡は起こりえます。また離婚とは違い、事前に予見しにくいため、前もって死別のリスクについては考えておいた方がよいでしょう。
夫婦型生命保険のなかには、パートナーが死去したあとも配偶者の保障が続くものもあり、これを「払込免除特約」といいます。生命保険にしろ医療保険にしろ、追加特典である特約を追加すると月々の保険料は上がりますが、備えあれば憂いなしといえます。
保険を夫婦型生命保険の一本に絞るのであれば、一考すべき特約といえますね。
夫婦別で保険に入るときに注意が必要なこと
金利で変動するアカウント型の保険には注意
主契約は積立終身保険で、数年単位での死亡特約や医療特約といった保険特約を上乗せしたものになります。積立金の運用実績がよい場合に、積立金の利率が上乗せされることから利率変動型と呼ばれているのです。
しかし、保険特約の期間満了後に同じ特約に加入しようとした場合、年齢に応じて保険料が高くなるため注意しましょう。さらに支払い途中で死亡してしまうと、その時点での積立金額相当しか保険金が下りないことも、知っておく必要があります。