子どもの血がしみた布団を洗濯したい!血液汚れの特性やしみ抜き方法
子どもは、寝ている間に鼻血を出すことがよくありますよね。朝起きると布団が血まみれでびっくりした、というママもいるのではないでしょうか?時間が経った血液は落とすのに手間がかかり跡も残りやすく、ママを困らす汚れです。今回は血のついた布団のしみ抜き方法を、血液汚れの特性とあわせて紹介します。
布についた血液汚れは落としにくい
時間が経てば経つほど落としにくい血液汚れ
これは血液に含まれるたんぱく質が固まることが原因です。人の血液にはケガをしたときわかるように、血を止めるために凝固作用というものがあります。血液中のたんぱく質はこの凝固作用因子の一つなので、時間が経てばたつほど布についた血液も固まっていくのです。すると布の繊維と血液が固着してしまいます。そのため、時間が経った血液汚れは簡単には落ちないのです。
さらに血液には赤い色素も含まれています。この色素も落ちにくく、洗ってもうっすら茶色の輪じみとして残ることもよくあります。
血液は熱さで固まりやすくなる
血液には、前述したようにたんぱく質が含まれています。卵をイメージしていただくとわかりやすいですが、たんぱく質は熱を加えると固まる特徴があるのです。そのため温かいお湯を使って落とそうとすると、逆に汚れを固めて落としにくくする可能性があります。
また血液を十分落としきれていないまま、乾燥機にかけたりアイロンをかけたりするのも同様です。乾燥器やアイロンの熱によってたんぱく質を固めてしまうので、より頑固な汚れへと変化させてしまいます。
血がついた場合はすぐに対処を
すぐシーツを剥がして洗える場合はよいですが、子どもが寝ているなど洗濯にかけられない場合もありますよね。そのときは、ついた血液をティッシュなどを使って吸い取りましょう。それから水で濡らしたタオルで、上からトントンと叩きながら汚れを落として行きます。
叩くときは汚れ移りしないように、シーツの下にタオルなどを当てて上から叩いてくださいね。しみを広げないように、汚れの外側から内側に向けて叩くのがコツです。叩くタオルが汚れてきたら洗い、また叩くを数回繰り返すとだいぶきれいに落ちますよ。
布団についた血はどうやって落とせばいい?
血液汚れにはセスキ炭酸ソーダが便利
たとえば「セスキ炭酸ソーダ」を使用してみてください。セスキ炭酸ソーダはアルカリ性なので、たんぱく質を分解する働きがあります。重曹に比べて水に溶けやすくアルカリ度も高いので、血液の汚れをしっかり落としてくれますよ。
桶やバケツなどの容器を準備し、そこに水1Lに対してセスキ炭酸ソーダ大さじ1杯の割合で入れ溶かします。できた溶液に汚れ物を入れ、3~6時間ほど漬け置きしてください。血液汚れが落ちたら水ですすぎ、いつもどおり洗濯機で洗えば完成です。
固まった血には酸素系漂白剤
水に酸素系漂白剤を適量溶かし、30分~1時間程度漬け置きしてください。あまり長時間漬けて置くと、生地を傷める恐れもあります。様子を見ながら漬け置き時間を調節しましょう。
また酸素系漂白剤と水を混ぜた溶液をブラシなどに漬け、軽く擦って血液汚れを浮かす方法もあります。ブラシで優しく擦りながら、浮いてきた汚れをきれいなタオルで吸い取りましょう。ブラシで擦ると、毛羽立ちや毛玉になる生地もあるので注意してくださいね。
生活の知恵袋!大根おろしを使う方法
使う野菜は「大根」です。大根には「ジアスターゼ」と呼ばれる、たんぱく質を分解する酵素が含まれています。そのためたんぱく質が固まった血液汚れに力を発揮するのです。
まずは大根をおろし、おろし終わった大根をガーゼで包みます。汚れに直接汁をつけるように、ポンポン叩いていきましょう。汚れが浮いてきたら乾いたきれいなタオルで吸い取ります。これを汚れがなくなるまで数回繰り返してください。汚れが落ちたら、いつもどおり洗濯機で洗えば完成です。しみを落とすジアスターゼは酸化しやすい物質です。そのためすりおろしたらすぐ使うとよいですよ。
シーツや布団を洗濯するときに注意すること
水洗いができるかどうか確認しよう
製品には洗濯方法などを記載した「洗濯絵表示」というタグがついています。「洗濯機洗い」や「手洗い」が可能と表示がある物は、基本自宅で洗うことができる製品です。
洗濯機で洗う場合は、布団やシーツが入る大きなネットを使用して「毛布コース」などで洗ってくださいね。
逆に「水洗い不可」や「ドライクリーニング」と書かれている物は、水洗いだけでなくしみ抜きなども控えるようにしましょう。無理に洗ったりしみ抜きをしたりすると、生地の変色や劣化、中綿の偏りなどが起きてシーツや布団が使えなくなる恐れもあります。