断乳と卒乳はどっちがよいの?違いや母乳をスムーズにやめる方法
昔よく言われた「断乳」と最近よく聞く「卒乳」、一体どちらがよいのでしょうか。ここでは、そろそろ母乳をやめようと考え始めたママに、スムーズにやめるための方法をご紹介します。断乳と卒乳の違いやメリットとデメリットを考えて、ママと子どもに最適な方法を見つけましょう。
断乳と卒乳の違いと適した時期を知ろう
断乳と卒乳の違いについて
・「断乳」
ママの意思で授乳を断つことです。少し前まで日本では一般的に、1歳前後で断乳するという考え方が主流でした。
・「卒乳」
子どもの意思で、乳を飲むことを卒業することです。これはアメリカの母乳育児を参考に、日本でも徐々に浸透している方法です。
卒乳は、子どもが自然に飲まなくなるまで飲ませる「自然卒乳」と、子どもの意思や成長を確認しながら親が計画を立てて自然とやめられるようにする「計画卒乳」に分けられていますよ。
断乳や卒乳を開始する時期の目安
まず大切なのが、子どもが食事から十分な栄養を摂れていることです。1日3回の離乳食と2回の補食を十分に食べているかが目安になります。
母乳以外からの水分摂取もポイントです。断乳や卒乳後は母乳から水分を摂取しなくなるので、コップやストローなどでしっかりと水分を摂取できるようになっている必要があります。
また、十分な運動能力が身についていることも大切です。昼間にしっかり遊んで体を動かせば、夜にぐっすり眠れるようになります。夜中に起きるとお乳を欲しがる子どもが多いので、昼間はしっかり体を動かすようにしましょう。
断乳や卒乳を避けたほうがよい時期
まずは入園や転園、引越しなどで環境が変化する時期です。ガラリと環境が変わると、大人も子どもも緊張から不安を感じやすくなりますね。母乳には子どもの心を安定させる役割もあるので、環境の変化でストレスを感じるようなときには避けるようにしましょう。
また、ママや赤ちゃんの体調がすぐれないときも控えてください。特に冬場は感染症の心配があり、子どもやママの体調が崩れやすくなるので注意が必要です。
ほかにも、汗をかいて水分が不足しがちな夏にも注意しましょう。母乳以外からの十分な水分摂取が難しいようなら少し涼しくなってから、もしくはもっと水分が摂取できるようになってから始めてくださいね。
子どもには断乳と卒乳のどっちがよいの?
「断乳」がもたらすメリットとデメリット
まず、断乳のメリットをご紹介します。断乳をすることで、子どもは就寝時に起きにくくなったり夜泣きが減ったりする傾向があります。それにより睡眠の質がよくなり、ぐっすり眠るようになりますよ。
また、母乳を飲まなくなった分空腹が満たされないため、それまで離乳食を食べる量が少なかった子どもでも断乳後はしっかり食べるようになる子が多いです。
一方デメリットでは、精神安定作用のある授乳をやめることで子どもの気持ちが不安定になり、ぐずりやすくなる恐れがあります。また、ママの母乳の出がよい場合は、乳腺炎などトラブルになる心配があるようです。
「卒乳」がもたらすメリットとデメリット
また母乳の免疫物質の含有量は子どもの成長とともに下がっていくのですが、一般的に卒乳まで長期間母乳を飲んでいた子どもは病気にかかりにくく回復しやすいようです。
デメリットは少ないですが、あげるとすれば授乳期間に決まった終わりがないことです。また2〜3歳ごろまで授乳していると、子育て中に断乳が普通であった年配者から断乳を促されて、嫌な思いをするかもしれません。
どっちがよいかはママの判断でOK
断乳か卒乳かの選択は、ママの体、また大切な子どもの成長に関わることです。そのためメリットとデメリットを知った上で、ママが自信を持って判断をしてください。
自分の状況を客観的に見て判断することも大切です。例えば子どもの夜泣きがひどい、保育園に預ける予定があるなどの場合は、断乳の判断をするきっかけになるかもしれませんね。また、赤ちゃんがお乳を飲みたがっている、ママが2歳以降でも授乳を続ける意思がある場合は、卒乳を判断してもよいでしょう。