幼児の文字練習はいつから始める?効果的な時期や教えるときのコツ
子どもにとって初めての本格的なお勉強ともいえる文字練習ですが、多くのママが「文字の練習って、いつごろから始めたらよいの?」「早く始めた方がよい?」「どんな風に教えたらよい?」という疑問を抱いています。今回は、文字練習開始の目安、おすすめの手順、ママやパパが覚えておきたい大切なポイントをご紹介します。
文字練習を始めるタイミングについて
個人差もあるが4~5歳ごろが開始の目安
文字練習は、4~5歳ごろが開始の目安です。なぜこの時期なのかというと、6歳ごろまでの子どもは、文字を「絵」として見ている(認識している)といわれているからです。
もちろん文字を練習して覚えれば、文字として認識するようになりますが、成長の段階としては「文字を絵として認識している年ごろ」なので、3歳などあまりに小さいうちから学力を意識して文字練習を始めても、あまり成果が出ないことがほとんどです。
練習は早めにではなく興味を持ち始めたら
男の子も女の子も、4~5歳ごろになると段々と文字に興味を持ち始めます。特に女の子は文字へ興味を持つのが早い傾向があります。男の子はどちらかというと、周りの友達が文字を数個読めるようになったことに影響されて興味を持ち始めるケースが多いですね。
どちらにせよ、子どもが興味を持ち始めた時期こそが、文字練習の絶好のスタート時期となりますよ。
子どもがその気にならなければ習得にも時間がかかりますし、熱心に教えているママも疲れてしまいます。興味や関心があるからこそ「知りたい!覚えたい!」と練習への意欲が湧き、習得率も高まるのです。
入学前までにしっかり書けなくても大丈夫
でも、あまり深刻に考え過ぎないようにしましょう。文字は小学校入学までに完璧にマスターしなくても大丈夫です。そもそも親の考えるマスターとは「読み書きができること」を指していますよね。でも、入学前に文字が読めていれば、とりあえず合格点なのです。
なぜ「読み」ができればとりあえず合格点なのかというと、日本の小学校では、入学後に数カ月間かけて、文字の書きとり練習をします。宿題やドリルで何度も読み書きをするので、1学期の終わりにはほとんどの子が読み書きができるようになります。
「入学前に書くことも覚えられたらよいな」程度の気持ちでいましょう。
幼児と文字練習をするときのおすすめの手順
最初は耳から入った言葉を知る読みから
文字練習は、ひらがな→カタカナの順で教えていきましょう。そしてひらがなに関しても、読む→書くの順にマスターすることが大切です。子どもがひらがなの形と読み方を覚えないことには、書くことはできません。
読みの練習は言葉遊びもおすすめです。一つの文字を決め、「あ」なら「あり・あいす」など「あ」で始まる言葉をあげていきます。壁や冷蔵庫の横など目につきやすい所に「あ」と書いて貼っておき、読みと形を意識させましょう。
書く練習は簡単なものから一文字ずつ
書く練習というと、「あ」からスタートするご家庭が多いのですが、実は簡単な文字から書かせた方が効果的なのです。子どもは一直線を書くのも一苦労しますし、カーブを書くのも難しいので、最初から「あ」を書かせるのではなく、直線や曲線の練習をしてからその延長として「し・つ」などの一筆で書ける文字を練習するとよいですよ。
ついでに「し、のつく言葉を3個!」など連想させてみましょう。書いて発音することで記憶に留めやすくなります。次は2画で書く文字に進みます。
クセがつく前に鉛筆の正しい持ち方を
文字を書く段階では、鉛筆を持たせるようにしましょう。年長児になると小学生への憧れも大きくなるので「小学生はみんな鉛筆を使うんだよ」などと言うと、意外とすんなり鉛筆に持ち替えてくれますよ。
鉛筆を使うことになったら、持ち方も意識したいですね。持ち方によっては肩や手首に負担をかけてしまうので、下記のように正しい持ち方を覚えさせましょう。
・親指と人差し指で鉛筆の削り際をつまみ、人差し指は鉛筆に密着させる
・親指の先は人差し指の先より下にしない
・中指から小指はウズラの卵が入る程度にゆとりを持たせ鉛筆の下に沿える
文字練習をするとき覚えておきたいこと
書きたい気持ちを尊重しながら教える
一つ目は、子どもの「書きたい気持ちを尊重しながら教えていく」という点です。何ごともそうですが「やりたい、やってみたい」と思う積極性や意欲がある方が、習得率は高まります。ママやパパは、いかに子どもが楽しみながら練習できるかを意識して文字練習を進めていきましょう。
たとえ上手に書けなくても「上手だね!こうしたらもっとよくなるよ」という感じで、決して否定はせずに、子どもの「頑張るんだ」という気持ちを伸ばすように心がけてみてください。
練習時間は子どもが望む以外は延長せず、決まった時間でサクッと終わらせることも大切です。