マタニティ時期の駐車場は?優先駐車場の使い方と注意すること
お腹が大きくなると、狭い駐車スペースでは乗り降りが大変ですよね。車椅子のマークがある「優先駐車場」は、車椅子の人しか利用できないと思っているかもしれません。しかし、実は妊娠中のママでも利用できるのです。今回は、優先駐車場を利用する場合に必要な手続きと、実際に利用する際の注意点についてご紹介します。
マタニティ時期は優先駐車場を使えるの?
パーキングパーミット制度を知ろう
パーキングパーミット制度とは、「障害者等用駐車区画利用証制度」ともいい、商業施設や公共施設など様々な施設に設置されている「障害者用駐車場」を利用する際の許可証を発行する制度です。
平成18年に佐賀県が初めて導入し、現在はたくさんの地方公共団体で導入されています。地方自治体によって制度の名称などが異なりますが、障害者、介護を必要とする高齢者、妊産婦、けが人など、歩くことが困難だと認められる人が対象です。
国土交通省によると、パーキングパーミット制度は平成31年1月時点で全国37都道府県で導入されています。同様の制度を独自に導入している市もあります。
妊婦さんが優先駐車場を使える期間
利用の開始は、早いところでは母子手帳の交付日、妊娠3カ月、または妊娠7カ月から利用可能な自治体がほとんどです。また、利用期間の終了は、ほとんどが産後3カ月、または産後1年までとなっています。中には、産後1年6カ月までという自治体もあります。地方自治体によって様々なので、事前に確認しましょう。
パーキングパーミット制度を利用すると、妊娠中のママも優先駐車場に車を停めることができます。妊娠中は、急に体調不良になったり、妊娠後期には体の動きに自由がきかなくなったりすることもあるでしょう。優先駐車場の利用が必要なときのために、利用許可証を申請しておくと安心ですよ。
まだまだ知られていないのが現状
制度を導入している地方自治体からは、利用対象者を明確にすることで、優先駐車場の適正な利用を促せているという声があります。しかし、一方で、一般の駐車スペースに空きがなく、優先駐車場が空いていると健常者が車を停めてしまうというケースも報告されています。
優先駐車場に利用対象者がはっきり記されていないことが理由の一つになるかもしれません。利用対象者の中には、見た目では分からない内部障害を抱えている人や、お腹が目立ちにくい妊婦さんもいます。
この制度が、優先駐車場を必要とするすべての人たちのサポートになるとよいですね。
妊婦さんが優先駐車場を使ってもよい理由
扉を大きく開かないと乗り降りができない
優先駐車場は、車椅子の人も乗り降りできるように、ほかの駐車スペースと比べると1台あたりのスペースが広くなっています。そのため、車の扉を大きく開けて乗り降りできるので、お腹の大きい妊婦さんにも安心ですよ。
妊娠後期になると、お腹はどんどん大きくなっていきます。狭い駐車スペースに車を停めて無理に乗り降りしようとすると、明けた扉を隣の車に扉をぶつけてしまったりお腹をぶつけてしまったりすることにもなりかねませんので注意しましょう。
安定期を過ぎると体が重くて歩くのが大変
また、お腹も張りやすくなるので、長時間歩くことは大きな負担になります。優先駐車場は、建物の入り口近くに設置されていることが多いので、さほど歩かなくても目的地に辿り着くことができます。
駐車場を歩いているときにお腹が張ったり気分が悪くなったりすると、休むスペースもなかなか見つからず大変です。しかし、入り口が近く、建物の中にすぐ入ることができると休憩する場所もあるので安心ですね。
赤ちゃんのために母体の負担を減らす
しかし、妊娠中でも外出が必要となる機会はたくさんありますよね。体調が優れないときや、大きなお腹で歩くのを負担に感じているときは、優先駐車場を利用させてもらいましょう。
優先駐車場はスペースも広いので、扉を大きく開けてゆっくりと乗り降りできます。建物の入り口までの距離も短いことが多いので、母体の負担を軽減できますよ。
お腹の赤ちゃんを守ることができるのはママです。お腹の中で大切な命を育てているので、お出かけもなるべく体に負担が掛からないようにしましょう。