幼児の赤ちゃん返りの対応とは?兄弟仲を悪くしないためにできること
下の子が生まれた途端、上の子がわがままになったり、おむつに逆戻りしてしまったりする赤ちゃん返りや兄弟の不仲は、同じ我が子だからこそ対応に困ってしまうこともあると思います。今回は、兄弟の育児の悩みの中から、赤ちゃん返りや兄弟の不仲への対処法を子育てコーチングの本田千織先生に伺いました。
上の子、下の子の思いを知って、しっかり伝えよう
下の子に愛情を取られたと感じている
ただ、かける時間が減ってしまったとしても、工夫すれば今までと同じだけ愛しているよと伝えることはできます。日々のスキンシップと声かけを意識することで赤ちゃん返りはなくなっていきます。
赤ちゃんは何も分かっていない?
赤ちゃんだって、パパやママの愛情が欲しいんです。赤ちゃん返りをさせないようにと、上の子ばかりを大切にしていると、今度は下の子が自分をないがしろにされていると感じる事になります。
「赤ちゃんは何も分かっていないから大丈夫」と言う方もいますが、本当は違います。赤ちゃんだって色々と理解しているんですよ。上の子に気を遣い、下の子への愛情を示さないような子育てをしたとしたら、今度は下の子が愛情不足になってしまいます。
魔法の言葉を使ってみよう!
「Aくんが赤ちゃんの時もね、小さくて柔らかくて良い匂いがしてね、本当に可愛かったのよ~」
上の子を優しく見つめながら、できたら抱きしめたりのスキンシップをしながら伝えられると最高です。
まずは、上の子に、自分も赤ちゃんの時に同じように可愛がられていたのだと伝えてあげるんです。その後「Bちゃんも可愛いね~」と伝えてあげると、親の愛情に満たされているので、素直に下の子を可愛いと感じてくれますよ。
大切なことは、必ず上の子にも赤ちゃんにも、どちらにも同じだけ「愛してるよ」「あなたの事が大好きだよ」と伝えてあげることです。その上で、上の子の赤ちゃん返りを防いで、上の子も幸せ、ママも楽で楽しい子育てができると良いですね。
既に仲が悪くなっている兄弟への対応
下の子いじめは愛情が足りない心の声
もしお兄ちゃんが弟に対して「いつも弟ばっかり可愛がって!」と嫉妬の気持ちを持っていたとしたらどうでしょうか?弟を可愛いなんて思えないですよね。むしろ「こいつがいなかったら」という気持ちにすらなってしまいそうです。
どの子もママやパパに愛されたいと思っています。自分の方が愛されていないと感じると、相手を大切にできなくなってしまうのです。
愛情は兄弟全員に同じだけ与えよう!
「幼いからといって下の子ばかりを可愛がりすぎた」「お兄ちゃんに厳しく当たりすぎた」など、これまでに思い当たることがあったとしても、今度は上の子の番だと、上の子だけを甘やかすような対応は、絶対にやってはいけません。
そうしてしまうと、今度は下の子が急に親の愛情が薄くなったと感じて、お兄ちゃんに八つ当たりなどして、また兄弟仲が悪くなってしまいます。上の子と下の子が親の愛情を奪い合うような状態にならないように、気をつけてあげてください。
まとめ
日々の生活で疲れてしまって、愛情はちゃんとあるけど、それを上手く伝えられていない、そんなケースが多いように感じます。手間はかかりますが、日々のスキンシップと声かけを意識すれば、赤ちゃん返りはなくせるし、兄弟仲も劇的に良くすることができます。
兄弟の仲が良くなると、子育ては劇的に楽になります。大変かも知れませんが、ぜひ子どもに伝わる形で愛情を表現するようにしてあげてください。
本田千織先生
「子育てがみるみる楽になる赤ちゃんとのおしゃべりBOOK(学研)」「子育ての悩みが一瞬でなくなる本(リベラル社)」などを著し、現在3人の子どもを育てるワーキングママ。よちよち手話やコーチング、心理療法のスキルを活かした子育てコミュニケーションの方法を発信中。