子どもの調味料嫌いはどうする?子どもの味覚に影響を与える調味料
子どもの食事に関して、酢やマヨネーズなど特定の調味料を使った味付けを嫌がることがありますよね。子どもの食事はうす味が基本ですが、少しずつさまざまな味わいにも慣れていってほしいもの。ここでは、子どもの味覚に影響を与える調味料との上手な付き合い方を紹介します。
子どもの食事に使用できる調味料
和食には欠かせない7種の調味料
甘味の多い和食に欠かせない砂糖やみりん、料理のできばえを左右する塩は、煮物や卵焼きなど「我が家の味」の好みが出やすい調味料かもしれません。食材の臭みを消す酒や食欲を増してくれる酢は、食材の保存性を高め、味に深みを与えてくれます。
醤油や味噌は地域色があらわれやすい調味料ですよね。和食の定番、味噌汁は家庭ごとの味わいがあり、小さい頃から親しむママの味となることでしょう。
いずれも離乳期にはごく少量、風味づけ程度にとどめておきましょう。酒やみりんは調理時にアルコールをしっかり飛ばしましょうね。
マヨネーズやケチャップは少量から
子どもが喜ぶ味といえば、マヨネーズやケチャップを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。お子様ランチなどでもよく使われていますよね。苦手な野菜を食べてほしいときや、肉料理や卵料理などで活躍してくれます。
手軽で便利な調味料ですが、マヨネーズは卵が原料となっているため、卵のアレルギーがないことの確認が取れてから与えるようにしましょう。1歳頃までは加熱して与えると安心だといわれています。
ケチャップは9カ月頃から与えてもよいとされていますが、塩分が多いため注意が必要です。小さいうちは調味料無添加のトマトピューレなどで代用するとよいかもしれませんね。
わさび、マスタードやハチミツはいつ頃?
わさびやからし、ラー油、唐辛子を使った料理などの刺激的なものは、5歳までは避けたほうがよいとされています。一方で、マスタードなどの比較的マイルドなものは3歳頃には与えてもよいとされているようです。
辛いものが平気な子もいれば、苦手な子もいます。嫌がる場合は無理に慣れさせる必要はありませんよ。
乳児ボツリヌス症をおこす恐れがあるため1歳未満には禁止されているハチミツですが、1歳を過ぎれば与えても問題はありません。まずは甘味づけの調味料として少量与えてみてもよいでしょう。
子どもの味覚を育てる調味料とは?
母乳にも含まれる旨味成分「グルタミン酸」
和食には「だし」が欠かせませんよね。だしによく使われる食材には、旨味のもととなる成分がたくさん含まれており、昆布に多く含まれる「グルタミン酸」、鰹節に多く含まれる「イノシン酸」、干しシイタケに多く含まれる「グアニル酸」などが代表的なものとして挙げられます。
なかでもグルタミン酸は母乳にも含まれ、赤ちゃんにもなじみ深い成分なのだそうですよ。濃い味付けに頼らず、素材やだしの美味しさを感じられる味覚を育てていきたいものですね。
うす味と旨味で素材の味を生かす
塩や油などを多く使った料理は内臓にも負担をかけるといわれていますので、子どもの食事はうす味を心がけましょうね。
いろいろな具材をコトコト煮込んだスープやシチューなど、さまざまな素材の旨味が生かされた料理を好む子どもも多いのではないでしょうか。旨味を効かせた調理をすることで、子どもの好む味になるのだそうですよ。
調味料はあくまで脇役。調味料の塩気や甘さに頼った味付けではなく、素材の甘みや旨味を生かした料理を心がけましょう。
旨味を使った離乳食レシピ
・基本の昆布だし
水1Lに昆布約20cm程度を鍋に入れ、30分ほどおきます。ふやけたら鍋を火にかけ、沸騰する直前で昆布を取り出します。製氷皿などで小分けにして冷凍しておくと便利ですよ。
・しらすと小松菜の軟飯
茹でた小松菜を刻み、上で作った昆布だし・湯通ししたしらす・ご飯を混ぜます。成長に合わせて、ゴマを加えたり季節の葉野菜(大根の葉や菜の花など)を使ったりしてもよいですね。
・旨味たっぷり野菜スープ
昆布だしで、ジャガイモやかぶ・人参・キャベツ・玉ねぎなどお好みの野菜を煮込みます。成長に合わせて塩を加減してください。昆布と野菜の旨味たっぷりの一品です。
子どもの調味料嫌いと味覚の関係
3歳頃まで調味料の取り入れ方に注意して
人工的な旨味を加えることにより、素材本来の旨味が分かりづらくなってしまいます。また、化学調味料の旨味に慣れてしまうと繊細な味わいを感じづらくなり、味覚障害を引き起こす恐れがあるともいわれているようです。
市販のマヨネーズや顆粒だし・固形スープなどを使うときには、成分表示を確認し、化学調味料が使われておらずなるべく添加物の少ないものを選ぶようにするとよいでしょう。