赤ちゃんは胎児のときにママの声を覚える!親子の触れ合いの楽しみ方
言葉が話せなくても赤ちゃんが発しているママやパパへの「大好き」のサインに気が付いていますか?なんと赤ちゃんは胎児のときからお腹に語りかけてくれるママの声を覚えているのです!今回は赤ちゃんがパパやママをどうやって認識しているのか?や親子のコミュニケーションがもっと楽しくなるコツをお伝えします。
器官によって認識する時期が違う
声で認識する時期と方法
では、赤ちゃんはママをいつから認識するのでしょうか?
なんと生まれてすぐに認識できているのが「声」なのです。こんなに小さい赤ちゃんが認識できるなんてと驚きますが、聴覚は胎児のときに五感の中で1番先に発達する器官なのです。お腹にいるときから毎日ママの声を聞いていたのです。
ただ、ママの声は、生まれてすぐの赤ちゃんにとって「知っている、安心できる」という感覚に近いものだそうです。また、ママの声を認識できてもまだ体を動かせないため、特別な反応はできないのです。
匂いで認識する時期と方法
赤ちゃんは母乳が好きだからといっても全ての母乳に反応するわけではありません。ちゃんとママの母乳の匂いにだけ顔を向けるのです。ママの母乳の匂いを基準に他人の母乳の匂いとの違いを判断しているのです。
母乳の匂いや強さは一緒ではないのでママによってそれぞれですが、赤ちゃんは日が経つにつれてママの母乳の匂いの認識も強くなります。このことから、産まれて間もないときから匂いで認識していることが分かります。
ママの体は母乳を分泌するほど母乳の匂いが強くなるので、赤ちゃんはこの匂いを「ママ」としっかり認識しているのです。
顔で認識する時期と方法
以下の興味深い実験結果があります。生後4日の赤ちゃんがママと他人の顔を区別できたという報告です。
日常,乳児が最もよく接するのは養育者で,とくに母親の顔を見る機会は多い。生後4日の乳児でも,母親顔と見知らぬ未知顔を区別することができ,母親顔の方を長く見ることが示されている(Bushnell, Sai, & Mullin,1989)。また,実物ではなく写真の場合でも,母親の顔では,未知の女性の顔写真を見たときよりも新生児のおしゃぶりの回数がかなり多くなる(Walton, Bower, & Bower,1992)。
生後3~4カ月になると目や鼻、口を見てママを認識できるようになります。
生後5~6カ月になると顔の特徴や、肌や目の色を認識できるようになるので、顔全部でママを認識できます。
赤ちゃんは初めはママの顔の輪郭や髪形で判断し、視覚の発達とともにだんだん顔の細部が認識できるようになります。顔を見てすぐに「ママ」と認識できるようになるには時間がかかるのですね。
赤ちゃんが示す「大好き」のサイン
目をじっと見つめてくる
赤ちゃんを抱っこしているとき、授乳しているときなど、赤ちゃんが目をじっと見つめてくることありませんか?先ほどお伝えしたとおり視覚は徐々に発達するため、はじめはハッキリとママの顔が見えていませんが、それでもママに「大好き」「ありがとう」を伝えたくて、じっと見つめているのかもしれません。
赤ちゃんを抱いて母乳を飲ませる位置が、ちょうどママの顔を見やすい位置にあるので、ママと赤ちゃんの目が合いやすいそうですよ。
赤ちゃんがじっと見つめてきたら、ママも優しく見つめ返してあげてくださいね。このやり取りが赤ちゃんとのコミュニケーションの第一歩ですよ。
口を開けたり、笑顔を作ったりする
そして笑顔も大きなサインです。赤ちゃんの笑顔は「社会的微笑」といわれ人間社会との繋がりを持とうと自発的に起こる現象とされています。楽しいや嬉しいといった感情によっての笑顔ではないのですが、赤ちゃんが笑顔を向けているということは「ママともっと仲良くなりたい」と繋がりを求めているのですね。
赤ちゃんがママに笑いかけたら、ママも同じく笑顔で返してあげましょう。この繰り返しがママと赤ちゃんの絆を深めていくのですよ。
抱っこや腕の中で眠る
赤ちゃんが「抱っこして」と泣いたり、長時間抱っこしなくてはならなかったりと大変なこともありますが、赤ちゃんのママ大好きサインの一つなので、無理のないように抱っこ紐を使うなど工夫して応えてあげましょう。
また、ママが抱っこをしても眠らないと心配することはありません。赤ちゃんが好む抱き方にしたり、おむつを交換したりするなど、赤ちゃんが眠れない原因を一つずつ取り除いていけば大丈夫ですよ。