アイロンがけには当て布が必要?理由や代用品と正しいかけ方
皆さんはアイロンがけをするときに当て布をしていますか?「面倒だから使わずにそのままかけている」というママもいるかもしれませんね。しかし素材によっては直接かけることで、生地にダメージを与えてしまいます。そこで今回は上手にアイロンをかけるための「当て布」についてご紹介します。
アイロンがけに当て布が必要な理由と素材
当て布の役割を知ろう
当て布をすることで、生地の上でアイロンを滑らせたときに繊維を引っかけてしまうのを防いだり、生地がアイロンに引っ張られて、伸びてしまうのを防いだりできます。
アイロンを高温で使用したとき、素材によっては生地にテカリが発生することがあります。当て布を使用すると、このテカリを防止できます。テカリは高温で素材が変質することが原因なので、当て布で高温から繊維を守るとよいのです。
そのほかにも変色したり、高温で繊維が傷んだりするのを防いで、きれいに仕上げることができますよ。
当て布が必要な素材とは
例えば、セーターやコートなどに使用されるウールやカシミヤ、輝くようなツヤを持つシルクでできた衣類は、デリケートな素材に当てはまります。当て布をして繊維が受けるダメージを予防しましょう。
ワイシャツやセーターなどに使用されるポリエステル、ジャケットやスカートなど幅広く使用されるレーヨンでできた素材は熱に弱い性質があります。当て布をして熱から守りましょう。
またアイロンを当てるとテカリが出やすい黒や紺色など濃い色の衣類も、当て布をすることでテカリなどのダメージを防止できますよ。
当て布が必要かどうかは洗濯タグを確認
確認するのは「アイロン記号」で、アイロンを横から見たマークです。4種類あり、アイロン記号の中にある点の数で上限温度を表します。
点1つ…低温(~110℃)
点2つ…中温(~150℃)
点3つ…高温(~200℃)
記号に×…アイロンがけが推奨されていない
このうち当て布が必要なのは低温と中温で、アイロン記号の中に点が1~2個あるものです。
また洗濯タグは平成28年12月1日から表示変更されており、それ以前の服では違う記号が使用されていました。アイロンマークの下に波線(~)がある記号で、もし見つけたら当て布をしてくださいね。
アイロンがけの当て布として使えるもの
当て布におすすめのアイテム
またメッシュ素材のものも使い勝手がよいです。メッシュ素材だから向こう側が透けて見えるため、当て布の上から生地の状態を目視で確認することが可能です。「知らないうちに当て布の下で生地がよれて変な折り目がついてしまった」などの失敗を防ぐことができます。
毎日忙しいあまり、当て布を「面倒だ」と感じるママには、アイロンにかけるカバーがおすすめです。当て布を移動させる必要がないため、楽にきれいにアイロンがけができますよ。
当て布の代用品に適する色や素材
おすすめがコットン素材の布です。ハンカチや手ぬぐい、タオルなどで、熱を通しやすい薄手のものがおすすめです。
また生地への色移りを防ぐため、代用するコットン素材の布はなるべく無地か、濃い色が使用されていないものを使ってください。
なんとクッキングシートを代用品に使っているママもいます。クッキンググシートは高温のオーブンでも使用できるため、アイロンの熱を当てても大丈夫なのです。
クッキングシートは半透明なので、生地の状態を確認しながらかけることができます。意外と優秀な代用品として使用できますよ。
当て布を使ってアイロンがけするときのコツ
大切なのは温度です。洗濯タグに「中温」と表示されている場合は、低温からかけるようにします。少しずつ温度を上げてなるべく低い温度で仕上げることで、風合いが損なわれにくくなりますよ。
温度を少しずつ上げてもシワがなかなか取れない場合は、スチームを使ったり霧吹きで水を吹きかけたりするのも効果的です。適度に湿らせながら熱を加えることで、生地を傷めずシワをきれいに伸ばすことができます。
ただし、スチームや霧吹きはシルクには使用できません。濡らしたり湿らせたりすると生地が傷む原因になるので、ドライの状態で使用しましょう。
当て布を使い子どもの服にワッペンをつける
ワッペンをつける生地の確認をしよう
ワッペンは通常、中温(150℃程度)の熱を当てて接着します。そのため洗濯タグのアイロン記号に×がついたものや、記号の中に点が1個の低温のものには貼ることはできません。これらの生地に中温の熱を当てると生地を傷めてしまうので注意してください。
またニットや起毛素材などの凹凸のある生地もワッペンをしっかり貼ることができないので避けましょう。
ワッペンに向いていない生地に貼りつけたいときは、直接縫いつけて使用してくださいね。