子宝祈願での絵馬の正しい書き方。願いが届くようにしっかりと書こう
神社やお寺で絵馬を奉納したことはありますか?絵馬は表に縁起のよい絵が描かれた、神様や仏様へのお願い事を書くための木の札です。お願い事が届くように、絵馬を正しく書いて奉納しましょう。今回は子宝祈願で絵馬を書くときのポイントや絵馬の由来などついてご紹介します。
子宝祈願で絵馬を書くときのポイント
お願いは何も描かれていない裏側に
神社やお寺でよく見かける絵馬ですが「見たことはあるけど、書いたことはない」という人も多いかもしれませんね。絵馬は子宝祈願もできるので、気になる人はぜひお願い事を書いて奉納してみてください。
絵馬に書くお願い事は、絵が描かれていない裏面に書きます。もし複数のお願い事がある場合は、別の絵馬に書いてくださいね。
表面には「奉納」という文字を書きます。この文字を忘れると奉納したことにならないので忘れないようにしましょう。
神様に伝わるように目的をしっかりと書く
子宝祈願の場合、ズバリ「子宝祈願」または「子孫繁栄」などと書くとわかりやすく、神様や仏様にも伝わりやすいそうです。
反対に思いのままにたくさんかいてしまうのは神様に伝わりにくくなってしまいます。「元気な子が授かりますように」「安産でありますように」など、並び立てて書きがちですが、シンプルを心がけましょう。
文章で書きたい場合は「~しますように」と書かず、断定するほうがよいです。例えば「赤ちゃんを授かりますように」とお願いすると少し弱いので「今年中に赤ちゃんを授かります」と強い意思を表すように書いてください。
イニシャルでもいいので名前を忘れずに
しかし、最近ではこうした情報を書かないほうがよいともいわれています。実は絵馬は基本的に人目に触れる場所へ飾るため、こうした個人情報が詐欺などに悪用されるケースもあるようです。
また子宝祈願などプライベートな情報は「人の目にさらしたくない」と感じる人も多いですね。
こうしたことから、神社やお寺によっては名前をイニシャルにすることや、名前以外の個人情報を記載しないことが増えてきました。なんと、保護シールが用意されている神社もあるそうですよ。
そもそも絵馬ってどんなものなの?
神様にお願い事を聞いてもらうための木札
神様や仏様にお願い事をする手段は「絵馬」です。絵馬に書いた願いは、直接聞いていただけるといわれています。
絵馬を用いてお願い事を聞いてもらう方法は、ご紹介したとおりです。絵馬の裏に書いたお願い事は馬が神様や仏様に届けてくれるそうです。つまり絵馬に書く内容は神様や仏様へのお手紙のようなものと考えられます。
庶民がこうして絵馬にお願い事を書く風習は江戸時代ごろに始まりました。その当時も子宝祈願や家内安全、商売繁盛など、今と似たようなお願い事が多かったようです。
昔は馬を奉納していたが簡略化されて絵馬に
古代日本では馬のことを神馬(じんめ)と呼び、神様が下界へ降りるための乗り物と考えられていました。そのため、人々は神様へ祈願するときに生きた馬を献上していたのです。
しかし、献上するたびに生きた馬を入手するのは経済的になかなか困難なことです。また、手に入れた馬を神社などで管理することも大変なことから、生きた馬ではなく、徐々に代わりのものを献上するようになっていきました。
代わりに奉納されるようになったのが土で作った馬や木彫りの馬像です。さらにそこから簡略化され、馬が描かれた板絵、つまり絵馬が奉納されるようになったのです。
書いた絵馬は基本的には奉納して帰る
結びつけるときはお願い事や名前などを書いた方を表にします。そうすることで神様に誰がどんな願いを書いたのか、見ていただけるそうです。たくさんの絵馬が奉納されている場合は、ほかの絵馬と重ならないようにしましょう。
中には「絵馬を記念に持ち帰りたい」という人もいるかもしれませんが、その場合はお願い事を書いた絵馬とは別に購入して持ち帰ってください。
また、持ち帰ったら失礼のないように管理する必要があります。神棚や床の間に飾るか、自分の目線より高い位置に掲げるようにしましょう。