赤ちゃん返りは幼稚園に行ってもある?赤ちゃん返りの原因と対処法
幼稚園に通う子どもが、いつもはできていたことを「できない!」と言いだしたり、わがままな言動ばかり繰り返したりするようになったら、それは「赤ちゃん返り」かもしれません。この場合、どのように対処するとよいのでしょうか?赤ちゃん返りをする原因や意味についても考えながら、上手に対応するコツをご紹介します。
幼稚園児が赤ちゃん返りをする原因と意味
赤ちゃん返りはいつでも起こり得る
その始まる時期は子どもの個性やとりまく環境によって違いがあり、同様に終わる時期にも個人差があります。そのため、赤ちゃん返りをするのは「何歳から何歳まで」と明確にはいえません。
ただし、一般的に赤ちゃん返りが起こる年齢は、自我が発達してくる2歳ごろから小学生くらいまでと幅広く定義されています。また、一度落ち着いたのにぶり返したり、何度も繰り返したりするというケースも珍しくないようです。
赤ちゃん返りをする原因はさまざま
そのため、愛情をひとり占めしたいという気持ちが湧き起こり、赤ちゃんのような振る舞いをして周囲の関心を引こうとするのです。
ほかには、幼稚園への入園、引っ越しなど、環境の大きな変化もきっかけとなります。そもそも子どもの発達は、前に進んだり、ときには戻ったりしながらゆっくりと成長していくものなので、特に環境の変化がない場合でも「成長過程で生まれる自立していくことへの不安」が原因となることもあります。
赤ちゃん返りは子どもの自立へのステップ
そんな赤ちゃんのような振る舞いを受け入れてもらうことで、子どもは自分という存在に自信を持てるようになるのです。この気持ちは「自己肯定感」と呼ばれ、これがベースにあることで色々なことに挑戦しようという意欲が湧くといわれています。
子どもの成長は、自立に向けて進みながら、ときには親に甘えて安心感を得ることの繰り返しでゆっくりとステップアップしていきます。つまり、子どもの赤ちゃん返りは自立に向かうための通過点の一つなのですね。
幼稚園児の場合の赤ちゃん返りの対処法
原因を考えて子どもの気持ちを受け止めよう
例えば、弟や妹の誕生によって気持ちが不安定になっているようなら、上の子なりに頑張っていることを認めて褒めた上で、ときどきはママを独占できる環境を用意し、たっぷりスキンシップをとるとよいですね。
幼稚園への入園や引っ越しなど、環境の変化が原因の場合は、子どもにプレッシャーを与えないように、子どもの不安な気持ちを取り除くところから始められるとよいですね。
ママに見守られているという安心感が子どもの心に落ち着きを与え、赤ちゃん返りが落ち着いていきます。
園の先生や家族に相談して協力してもらう
そこで、幼稚園の先生や家族に相談して協力を仰ぎましょう。幼稚園に通う子どもは、家庭以外に幼稚園で過ごす時間もありますので、園の先生にも子どもの様子を伝えて情報を共有しておくことも大切です。
園での様子を聞き、不安な要素は先生と協力して解決していきましょう。家庭ではパパはもちろん、おじいちゃんやおばあちゃん、場合によっては地域の子育てサポートなどにも手伝ってもらいながら、子どもを見守っていけるとよいですね。
日々のスキンシップと愛情で安心感を
あわせて、行動でも愛情を示しましょう。抱っこをしたり頭をなでたりするなどのスキンシップは有効ですよ。
長時間は難しくても、ママの気持ちを赤ちゃん返り中の子どもにだけ向ける時間を少しでも作るということが大切なのです。子どもはママの関心を自分に向けてほしくて赤ちゃん返りをしているのですから、日々のスキンシップや愛情を伝える言葉を投げかけることで安心感を得られるでしょう。
たっぷりと安心感を得て不安な心が満たされると、徐々に赤ちゃん返りも落ち着いていくはずです。
赤ちゃん返りをしている時期の注意点
赤ちゃん返りを怒るとひどくなる場合も
だからこそ「お兄ちゃんなんだから!」「お姉ちゃんでしょ! 」「そんなことしたら恥ずかしいよ!」などと怒っても効果はなく、それどころかかえってひどくなったり、心を閉ざしてしまったりする可能性があります。
例えば、人に危害を加えることや命の危険があるようなことをした場合はきちんと注意すべきですが、それ以外のときに赤ちゃん返りの行動に対して怒りたくなったら、深呼吸して気持ちを落ち着かせましょう。赤ちゃん返りは、親の忍耐力も試されるのかもしれません。