赤ちゃんの寝る向きが同じ理由は?頭の形に影響する向き癖の予防法
「頭が長い」「絶壁」「ゆがんでいる」など、頭の形は将来のファッションや髪型選びにも関わってきます。そんな頭の形に影響するといわれているのが「向き癖」です。どうすれば向き癖を付けず、赤ちゃんの頭をきれいな形にできるのでしょうか。今回は赤ちゃんの向き癖の原因や向き癖の予防法を紹介します。
赤ちゃんの寝る向きが同じになる原因
出産時に頭が変形していて固定されやすい
大人の頭蓋骨は骨どうしがくっついて固くなっていますが、赤ちゃんの頭の骨はとても柔らかい状態です。これは、出産のときに頭の骨の形を変形させて産道をとおるためですので、生まれたばかりの赤ちゃんの頭は多かれ少なかれ、形が少しゆがんでいます。
このように、生まれた時点ですでに頭の形にゆがみがあるので、赤ちゃんの顔も頭の平らな方を下にしやすくなります。これが「向き癖」になってしまうと頭のゆがみがさらに大きくなりますよ。
頭の形は成長にしたがって少しずつ丸くなりますが、ゆがみが大きいとそのまま固定されることがあるので注意が必要です。
光や音の刺激のある方向がいつも同じ
理由はとても単純で「壁を見てもつまらないから」ですよね。実は、赤ちゃんにとっても同じことがいえます。
赤ちゃんの感情や視力は大人に比べると未発達ですが、聴覚や嗅覚、光を感じる能力は備わっており、自然と刺激がある方向に顔を向けようとします。
そのため、例えば赤ちゃんの右側が壁で、左側に家族がいるリビングがあるとすると、赤ちゃんは自然と左を向くようになります。この状態がずっと続くと向き癖になり、頭の形が変形する原因になります。
添い寝するママが同じ位置にいる
赤ちゃんもママの匂いや心音を感じていると安心して眠ることができるので、ママが添い寝していると赤ちゃんは自然とママがいる方を向くようになります。
決まった向きでないとなかなか眠れないというママもいるかもしれませんが、ママがいつも同じ位置にいると、赤ちゃんも同じ方向を向くことになります。向き癖をつけないためにも赤ちゃんの左右交互に添い寝するとよいでしょう。
また、添い寝するときは左右だけではなく、赤ちゃんより上すぎる場所や下すぎる場所にいないかも注意してください。赤ちゃんがあごを上げすぎたり、下を向きすぎたりすると首に負担がかかってしまいます。
頭が変形しやすい理由と予防する方法
生後6カ月までは頭がとても柔らかい
また、複数の骨で構成されている頭蓋骨は、産まれて1年半~2年くらいはつなぎ目に隙間が空いている状態です。そのため、赤ちゃんの頭は全体が柔らかく、骨が動きやすい状態になっています。
赤ちゃんの頭の骨が固くなる時期、骨の隙間がふさがる時期には個人差がありますが、生後6カ月頃までは頭の骨が非常に柔らかく、向き癖による影響が大きい時期だといわれています。
赤ちゃんが小さく頭の骨が柔らかいほど向き癖の影響が大きいので、自分で頭を動かすことが難しい生後3カ月までは大人のケアが特に重要です。
抱っこも効果的!向き癖をつけないように
また、向き癖がある赤ちゃんは寝ている時間が長いほど頭の形がゆがむため、抱っこする時間を増やすと向き癖がつくことを防げ、向き癖による影響も減らすことができますよ。
ただし、新生児や首がすわっていない状態の赤ちゃんを抱っこする「横抱き」は腕で頭を支えるため、同じ向きで抱きつづけると頭に圧がかかり変形の原因になります。横抱きするときは適度に向きを変えるとよいでしょう。
また、抱っこが原因でママが酷い肩こりや腰痛、腱鞘炎になってしまうこともあります。ベビースリングや抱っこひもを活用して体の負担を減らしてくださいね。
寝ている位置など環境を変えてみる
例えば、電灯や窓の方をよく向いている場合、光が差す方向が変わるように赤ちゃんが寝ている位置を変えてみてください。
また、テレビやスピーカーの方に向いてしまうときは、赤ちゃんの向きや位置を変えるか、スピーカーの位置を変えると向き癖をなくすことができます。いずれも不可能なときはテレビやスピーカーをなるべく使用しないという選択肢もありますね。
ベビーベッドは位置を動かすことが難しいので、昼は位置や向きの変更が簡単なベビー布団やクーファンで寝かせるのもよいでしょう。