【第1回】いろんなサカナと出会いたい!親子でサカナを楽しむポイント
サカナの生態などは、小さい子にはまだ難しいものの、それがパパやママと過ごすきっかけになることも。今回は、家にいる時、遊びに行った時に、親子でもっとサカナを楽しむために、その魅力について、さまざまなサカナの姿や生態を気軽に見ることができる水族館の一つ「竹島水族館」で働く戸舘さんにお伺いしてきました。
”サカナ”をよく知る水族館の人に聞いてみた
お話を伺ったのは竹島水族館の戸舘さん
水族館のスタッフさんは、サカナをはじめとした生き物たちをお世話したり、来場する人に展示してある生き物の魅力を伝えています。今回お話を聞いた戸舘さんは、生き物のお世話をしながら、水族館の広報なども担当しています。
まずズバリ聞きたいのは「水族館のスタッフさんはサカナ好き」なのか?改めてお聞きすると、「サカナだけに限らず、イルカやアシカをはじめ、生き物全般が好きというほうがいいかもしれません」と戸舘さん。水族館の中には、サカナだけでなく、は虫類やカニ、カメなどの水の中で暮らす生き物全般がいるので、サカナを含めた、いろんな生き物が好きなスタッフさんが多いようです。
サカナのどういうところが素敵?
戸舘さんにとって、サカナのおもしろいと思う部分を聞いてみました。
一つ目は「親と子どもの形が違うところがおもしろい」のだそう。実はサカナは、親と子どもで色や形が全く異なってしまうものが多く、海水魚の場合8割くらいがそのタイプ。
例えばウナギ。子ども(幼生)は体が短く、柳の葉っぱのような形をしていて、成長するとシラスウナギ(養殖ウナギの稚魚はこの状態)と呼ばれ、やがてみんなもよく知っている姿になっていきます。また水族館でよくみる「サザナミヤッコ」も、子どもは波状の模様がある姿をしていますが、大人になるとその模様が消えて、少し地味な姿に成長するのだとか。
水族館内で、同じ名前なのに形が違うものが展示されている時は親子の可能性あり。一緒に見て回る中で、気づきや新しいことを発見していくことで、子どもとの会話も盛り上がりそうですね。
2つ目の魅力は「サカナ一つ一つの色、形、姿などが様々で、住んでいる場所も生態も違うところ」だといいます。子どもにとってはわかりやすい特徴ですし、いろんなサカナや生き物を見ることで、どんなところに住んでるのか、何を食べるのかなど、興味を持つきっかけになります。
あと「食べて美味しいところ」「懐いたりはしないけど、ちょっと目が合う瞬間があったり、他の生き物にない距離感が素敵」というのもサカナの魅力だとお話してくれました。
水族館のスタッフおすすめのサカナたち
常時およそ500種類前後、約4500匹の生き物を展示公開している「竹島水族館」。そんな水族館で見ることができて、子どもと一緒に見て楽しめる魅力あふれるサカナを一部紹介していただきました。
色や形に特徴があり、見た目がおもしろい
オーストラリアなどに生息するタツノオトシゴの仲間。形が独特でおもしろい姿をしています。長く伸びた尾の部分を、海藻やサンゴに巻きつけて、海の中で体を固定しています。
「ヘコ」は逆さ、「アユ」は歩むを意味しており、名前の通り、頭を下にして泳ぐサカナ。体が薄く、海藻のような見た目がおもしろい。海を漂いながら移動し、子どもは草やウニの針に擬態することも。
口の先が曲がっており、閉じることができないため、常に口が開いているウツボ。体に斑点があり、色合いがトラ模様に似てることから名前がついたとも言われる。奥にいるちょっと地味なののは「コケウツボ」です。
おもしろい生態をしているサカナ
サンゴ礁に住み、他のサカナたちの体についている虫などを食べたり、歯についた食べ残しを食べたりと、体をクリーニングしてくれるサカナ。よく見ていると、他のサカナが掃除して欲しくて、ホンソメワケベラに近寄っていく姿が見ることができる。
●カエルアンコウ
竹島水族館では夏頃展示されることが多いサカナ。海底におり、ほとんど動かない。頭についたルアーのような突起を使って、サカナやカニなどを食べている。大きなサカナを食べてしまい、食べ過ぎで死んでしまうこともある。