秋でも布団を蹴る赤ちゃん、原因と風邪をひかせないための対策
日中は残暑が残るような日でも、徐々に朝晩の冷え込みがはげしくなる秋の季節。いくら布団をかけていても赤ちゃんはすぐに布団を蹴ってしまうため、どのように対策をすればよいのか悩んでしまうママは少なくないでしょう。赤ちゃんが布団を蹴る理由と、どのような対策が有効なのかについてご紹介します。
赤ちゃんが布団を蹴る理由はなに?
赤ちゃんは想像以上に暑がり
赤ちゃんが寝冷えをしないように、また風邪をひかないようにと大人は気をつかいますが、せっかく布団をかけてもいつのまにか布団から手足が出てしまっていることはよくあります。
寒くないだろうかとつい心配になるかもしれませんが、本来赤ちゃんは体温が高く汗をかきやすいため、大人より1枚少なめに着せる程度でもよいとされています。
また睡眠中の赤ちゃんは、体の深部温度を下げるために手足から熱を体の外に放出することで体温調整をしています。ただでさえ暑がりな赤ちゃんは、就寝中には体の表面の温度が上昇するためよけいに暑さを感じやすくなるようです。
服の着せすぎや布団のかけ過ぎ
しかし、前述のとおり赤ちゃんはとても暑がりですので、必要以上に重ね着をしたり分厚い布団をかけたりしないでおきましょう。汗をかいたまま寝るとかえって体を冷やしてしまう恐れがあるため、首すじや背中に汗をかいていないか、頰が赤くなっていないかなど、赤ちゃんの様子を見ながら調整してあげるとよいですよ。
赤ちゃんが布団から手足を出しているのは体温調整のためなので、お腹や背中があたたかければ無理に布団をかける必要はありません。しかしお腹が丸出しだと寝冷えをしてしまうので、お腹に軽くタオルケットなどをかけてあげるとよいですよ。
眠りにつくときに体温が上がりやすい
そしてその後ぐっすり寝ている赤ちゃんの手足を触ってみると冷たくなっているため、体が冷えてしまったのではないかと思って布団を何度もかけ直してしまうパパやママは多いもの。
しかしこれは、赤ちゃんの睡眠時にはよくあることですので心配はいりません。本来人間には日内変動といわれる体温リズムがあるので、寝ているときには体温が低く起きているときには高くなっています。赤ちゃんはまだこの機能が未熟なため、眠りに入るときに手足があたたかく、寝ている間は手足が冷たくなるという特徴があるのです。
寝かせるときにおすすめの服装は?
真冬になるまでは通気性のよい肌着に
ウールや化繊でできた肌着やパジャマ、ボアシーツなどはたしかにあたたかく、冷え込む朝晩には重宝しますが、体がむれてしまうので寝苦しさを感じやすくなります。暑がりな赤ちゃんであれば寝ている間にかえって汗をかいてしまい、寝冷えの原因にもなりかねません。
通気性にすぐれた綿素材の中にも、フライスやスムース、接結天竺、ニットキルトなどの保温性の高いものもありますので、本格的に寒くなるまでは機能性の高いものを着せてあげてくださいね。
寒そうでもミトンや靴下は逆効果
また赤ちゃんが心配になるあまり、外出時のようにミトンや靴下で防寒してしまう方もおられるかもしれませんが、熱を放出するための手足を覆ってしまうと赤ちゃんはうまく体温調整ができなくなってしまいます。
体に熱がこもってしまうだけでなく、うつ熱や乳幼児突然死症候群の原因ともなりかねませんので、就寝時の靴下やミトンの使用はやめておきましょう。
スリーパー(赤ちゃんのパジャマ)を布団代わりに
手足が覆われると暑がってしまうため、薄手の布団やタオルケットをお腹にさっとかける程度でも十分ではありますが、それでも布団をかけずに活発に動きまわる赤ちゃんもいることでしょう。
夜中に布団をかけ直すのは大変ですので、通気性のよい薄手のスリーパーを布団がわりに活用することも一手ですよ。スリーパーとは長い丈のベストのようなもので、どんなに動いてもお腹が出ないので赤ちゃんの就寝時に重宝します。デリケートな赤ちゃんのために、肌にやさしい綿素材のものを選んであげるとよいでしょう。
それでも布団を蹴ってしまう場合は?
布団を通気性のよいものに
暑さ対策のために肌着やパジャマを通気性や吸湿性にすぐれたものにすることも大切ですが、同時に寝具の素材にも注意が必要です。大人にとってはあたたかい秋冬の必需品である羽毛布団やボアシーツは、暑がりな赤ちゃんにとってはその保温機能が眠りの妨げになってしまう可能性があります。
添い乳や寝かしつけのために大人用の布団で赤ちゃんと一緒に寝る方もおられるかもしれませんが、大人用の羽毛布団が暑くて何度も蹴ってしまうのかもしれません。通気性にすぐれた木綿か化繊のベビー布団にかえてあげるとよいですよ。