冬の交通安全の注意点。冬道に合わせた運転のコツとマイカーへの備え
日が暮れるのも早く、雪などで運転しづらくなる冬は交通事故が発生しやすい季節です。子どもの送り迎えなどで車を運転しているとき、ヒヤリとした経験を持つママもいるのではないでしょうか。今回は冬の交通安全の注意点や冬道に合わせた運転のコツ、マイカーへの備えを紹介します。
冬場にママが運転するときに気を付けること
冬場は特に車間距離を多めに
停止距離は車のスピードが速いと長くなり、ゆっくり走っているときは短くなるのが特徴です。時速60kmで走っているときの停止距離はおよそ44mですが、時速70kmだと58mとなり、14mもの差が出ます。
また、停止距離は道路状況によっても変わり、雨で濡れている場合は乾いているときの2倍ほどの距離が必要です。雪や凍結がある場合はさらに長くなり、乾いているときの3~8倍まで停止距離が延びるといわれています。
ほかの季節に比べて気温が低い冬は、濡れた路面が乾きにくいうえ、雪や凍結が起こりやすくなります。冬場は特に車間距離を多めにとるよう心がけるとよいでしょう。
冬は急ハンドル急ブレーキに注意
急ハンドルや急ブレーキは道路が乾燥しているときでもスリップを誘発する可能性があります。雨や雪で路面が濡れているときや凍結しているときは、さらにスリップしやすく危険です。
冬はスリップが発生しやすく、冬の事故の8割がスリップが原因ともいわれています。スリップを防ぐため、ブレーキやハンドルの操作はゆっくり行いましょう。
また、運転中は前方や周囲にしっかり気を配り、急ブレーキなどをかける状況にならないよう注意するのも大切です。お迎えのときなど、暗い時間帯は特に注意してください。
アクセルはゆっくりと踏み込みを
駆動輪が前についている「FF車」の場合、タイヤが空転するとハンドルが急に軽くなります。このときハンドルを操作してしまうと、タイヤのグリップが回復した瞬間にハンドルの方向に車が飛び出し、制御することができなくなります。
また、駆動輪が後ろについている「FR車」の場合、タイヤが空転した瞬間から車がスピンしかねません。FR車は雪道に弱いといわれており、FF車よりもスピンしやすいので注意が必要です。
雪道に強い4WD(四駆)でも、タイヤが空転すると危険があるのは同じです。車のタイプにかかわらず、アクセルはゆっくり踏み込むようにしましょう。
冬場は事故の多い季節、運転前の心がけ
時間に余裕を持って慌てずに生活しましょう
焦っているときは攻撃的な行動を取りやすく、スピードを出しすぎるほか、ハンドルやブレーキの操作も乱暴になることがあります。
また、「急がなくては」と意識するあまり注意力や判断力も低下するため、無理な追い越しや割り込みといった危険な運転にもなりやすく、事故を起こす可能性が高まります。
冬はゆっくり走る車も増えるため、焦りやイライラを感じやすくなります。出発時間を早めに設定し、出かける20分前には子どもをトイレに連れて行くなど、時間に余裕を持って行動するとよいでょう。
ママも交通情報は知っておきたい
交通情報の調べ方にはいろいろありますが、「JARTIC(日本道路交通情報センター)」のサイトで調べる方法がおすすめです。
JARTICは各都道府県の警察本部や国土交通省などから委託された団体で、交通情報をリアルタイムで発信しています。ラジオやカーナビでも情報を提供しているため、名前を聞いたことがあるというママも多いのではないしょうか。
また、「MapFan+」や「渋滞ナビ」などの交通情報アプリを活用してもよいでしょう。
自家用車の冬装備も知っておこう
冬用タイヤを付けたときは、タイヤの空気圧や減り具合、硬度もチェックしましょう。空気圧が不適切なタイヤやすり減ったタイヤ、硬くなったタイヤでは性能を発揮することができず危険です。
タイヤにつける「チェーン」は、大雪のときや「チェーン規制」がかかった道を走るときに必要です。スムーズに取り付けできるよう、事前に練習しておきましょう。
また、極端に気温が低くなったときや雪が降ったときに備えて「解氷剤」「スノーブラシ」を積んでおくと便利です。バッテリーが上がったときのために「ブースターケーブル」もあると安心ですね。
冬場ファミリーカーにあると安全便利なもの
温めたいところだけ保温可能なブランケット
暖房を控えたり足元だけを温めたりすると防ぐことができますが、気温が低い真冬などは寒さに耐えることができません。
そこでおすすめなのが、温めたいところだけ保温可能な「ホットブランケット」です。電源を入れるとすぐ温かくなるため、暖房が効くまでの「繋ぎ」としても使えますよ。
USB式のホットブランケットとモバイルバッテリーを併用すれば、車の外や後部座席でも使用できます。冷え性のママはもちろん、体が冷えやすい子どもにも最適です。