子どもの自立心を育てよう!幼児教育に役立つ日常生活のポイント
段階的にクリアできる目標を設定する
まずは、少し簡単すぎるかな?というくらいのことをやってみて、それができたらしっかりと褒めましょう。自分でできた、褒めてもらえた、という成功体験の積み重ねが、自分でやってみようという意欲をかきたてることにつながります。
また、2~3歳を過ぎると子どもはなんでも自分でやりたがるようになってきます。その分、うまくできなくて癇癪を起こしてしまうこともありますが、「ママにも教えて」「そんなこともできるの、すごいね」などと言うことで、うまく子どもの自尊心をかきたて、やる気につながることもありますよ。
つい手を出したくなっても子どもを見守る
急いでいるときなど、つい手を出してしまいたくなることもありますよね。ボタンを掛け違えていたときなども、途中で手を出して直したくなることもあると思います。そんなときは、ぐっとこらえて子どもを見守るようにしましょう。
間違っていたとしても、最後に一緒に確認をして「あれ、ボタンがずれているね」と子ども自身に気づいてもらえるような声掛けが好ましいですよ。親がすべてを代わりにやってしまうと、自分で考えて行動することができない「指示待ち人間」になってしまうリスクがあります。
自立心を育てるために試したい声掛け例
感謝を伝える「ありがとう」
「できて当然、言われてようやくやったのだから」との思いから「ありがとう」と言うのを忘れてしまうこともあるかもしれませんが、この言葉は特に意識して使うようにしましょう。子どもの自立心を育てるには、その土台として親子の信頼関係や自己肯定感が必要です。これらを構築するためにも「ありがとう」の言葉を大切にし、感謝を伝えるようにしてくださいね。
「偉いね」という言葉を使うママも多いかもしれませんが、「偉いね」という言葉は上から目線になりかねないので、対等な関係において感謝を述べる「ありがとう」がより適しています。
選択肢を与える「どちらがよいか」
例えば、洋服を選ぶときも「どっちのお洋服にする?」などと声掛けをしてみましょう。自分で選んだ洋服だと、いつもよりお着替えもスムーズに進むかもしれませんね。
子どもに選んでもらうときは、最初は「どうしたい?」といった抽象的な質問ではなく、「どっちがよい?」と具体的な選択肢を示すことがポイントです。選択肢も、あまり多いと選びきれない子どももいるので二つ程度にしておくとよいでしょう。子どもの成長に応じて、質問の仕方を少しずつ変えてみてもよいですね。
経験の機会をつくる「やってみようか」
自立した子どもは、自分でやりたいことを決め、実現することのできる「自己実現力」のある子どもです。子どもがやってみたい、と興味を示したことに対しては、できる限り任せてみるようにしましょう。はさみや包丁など危険なものを扱うときは、必ず大人が見守り、「危ないから大人と一緒のときだけやろうね」と約束をしておくとよいですよ。
やってみたいと思ったことを叶えてもらい、そしてそれが成功した経験を積み重ねることが、子どもにとっての自信にもつながります。
子どもに自立を促すときの注意点
ママが過干渉になっていないか見直そう
生まれたばかりの赤ちゃんは泣くことでしか自己主張ができず、ママは子どもの気持ちを読み取って何から何までお世話をする必要があります。しかし、言葉も話せ、ある程度自分のことを自分でできるようになったら、子どもへの関わり方が過干渉になっていないか、一度考えてみるとよいですね。
何も言わなくてもママが察知して先回りでお世話をすることが当然になると、自己主張のできない受け身な人になってしまう可能性があります。ときには少しほったらかすくらいの気持ちで、子どもからの主張を待ってみてはいかがでしょうか。
子どもの失敗をマイナスに捉えすぎないで
「どうしてこんなこともできないの」「周りのお友だちはできているのに」といった発言は子どもの自信を喪失させ、チャレンジする意欲を失わせてしまうことになります。できなかったときこそ、より注意して子どものフォローをしましょう。
まずは、少しでもできている点があれば、そこにしっかりと気づいて褒めることが大切です。そして、できなかった理由は何か、どうしたらできるようになるのかを一緒に考えるようにしてくださいね。
パパママで指導がずれないように統一する
どちらかは厳しく、どちらかは優しいとなると、子どももどうしてよいかわからずに混乱してしまいます。大人の顔色を伺い、どうすれば怒られないかを考え、相手によって態度を変えるようにもなってしまうかもしれません。
夫婦で認識がずれていると、「どうして甘やかすの」と夫婦間でも喧嘩になりかねません。子どもの前で喧嘩をすることは、子どもにとっても悪影響を及ぼします。そうならないためにも、早めに夫婦で話し合いをしておきたいですね。