いつ生まれるか分からない正産期!出産まで気をつけることや心の準備
出産予定日が近づいて正産期に入ると「赤ちゃんがいつ生まれてきてもおかしくない」といわれます。いよいよ赤ちゃんに会えるという期待や、出産に対する不安でいっぱいになるママも多いのではないでしょうか。今回は正産期から出産までの過ごし方や心の準備などを紹介します。
正産期の赤ちゃんとママの様子とは
正産期と呼ばれるのは妊娠37週以降
ネットなどでもよく聞く「正産期」ですが、実は医療用語ではなく医療用語である「正期産」から派生した俗語です。
正期産とは妊娠37週~妊娠41週6日の期間の出産をさしています。一般的に「出産すると正期産にあてはまる時期」という意味で、妊娠37週以降があてはまります。
また、臨月は名前に「月」が入るとおり「出産に適した妊娠月数」をさしており、「妊娠10カ月」のことです。妊娠36週~妊娠39週6日があてはまるため、微妙な違いはあるものの正産期とほぼ同じ時期をさします。
お腹の赤ちゃんの内臓機能も完成する時期
しかし、正産期に入るとお腹の赤ちゃんは内臓機能が完成するため、生まれてすぐに肺呼吸ができる、ある程度の体温調節ができるなど、お腹の外で生きる力が備わってくるのです。
また、体は皮下脂肪がついてふっくらとした4頭身になり、身長は45~50cm程度になっています。明るい方向に顔を向けることができるともいわれていますよ。
この時期になると赤ちゃんの頭が子宮口の近くに下がってくるため、胃がすっきりして食欲が出たり、膀胱が圧迫されてトイレが近くなったりするママもいるようです。
出産の兆候を知って心の準備をしておこう
多いのが、赤ちゃんの頭が骨盤にはまって動きが制限されることが原因で胎動を感じにくくなるというものです。よく「胎動が減る」といわれることがありますが、実際の回数が減るわけではありません。
また、粘液やゼリー状のおりものである「おしるし」が出るママもいます。おしるしは特に心配する必要がないものですが、多量の血液が混ざっているときなどは病院を受診するとよいでしょう。
生理痛のような痛みが不定期、不規則に起こる「前駆陣痛」が起こることもあります。前駆陣痛はそのまま本陣痛につながることがあるので、張りを感じたら時間や間隔をカウントするようにしましょう。
正産期の過ごし方と気をつけること
無理のない軽い運動で体力作りと腰痛予防を
とはいえ、激しい動きや転倒の可能性がある運動は危険ですので、ウォーキングやマタニティーヨガ、ストレッチなどの軽い運動がおすすめです。
お腹が大きく、重くなる正産期は腰痛に悩まされることが多いのですが、運動で血流を改善すると腰痛を防いだり軽減したりできます。体重が増えすぎるのを防ぐ効果を期待できるのもメリットですね。
また、長い時間がかかる出産には体力が必要です。できるだけ体を動かして出産のための体力作りをしておくとよいでしょう。
食べ過ぎによって体重が増えないように注意
しかし、食べ過ぎやカロリーオーバーによって体重が増えると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になる恐れもあり、注意が必要です。赤ちゃんが大きくなりすぎて帝王切開になることもあるようです。
また、ママの体重が増えすぎるとお腹の赤ちゃんが4,000g以上の「巨大児」になる可能性があります。ママと赤ちゃんのためにも、体重が増えないよう注意してくださいね。
体重管理の目安は個人差がありますが、一般的には1週間の増加量を0.3~0.5kgにキープするとよいといわれています。
外出は近場で短時間にすませよう
正産期は突然お腹が張ったり体調を崩したりしやすい時期です。外出先で破水する可能性もあるため、外出するのは産婦人科まで30分程度の範囲にとどめておくとよいですよ。
また、近場であっても人の多い場所は避けましょう。インフルエンザや風邪といった感染症にかかるリスクが高いだけではなく、お腹をぶつけたり転倒したりするかもしれません。
外出するときは近場・短時間であっても産婦人科や家族にすぐ連絡が取れるよう、母子手帳と携帯電話を持っていくようにしてくださいね。
正産期に心配になってしまうこととは
赤ちゃんの体重が2,500gより軽い
しかし、エコー検査による体重の測定は脚の骨の長さなどから計算した「推定体重」なので、100%正確というわけではありません。
測り方や赤ちゃんの姿勢によって1割程度の誤差が出るといわれています。
また、生まれたときの体重が2,500gに満たない赤ちゃんを「低出産体重児」といいますが、これは「生まれたときの体重が軽い」という意味です。正期産の赤ちゃんなら小さくても体や内臓は成熟していることが多いので、あまり心配しなくてもよいでしょう。