【第1回】夜泣き、グズリの原因は?ベビーサインで赤ちゃんと会話
泣いてる原因はなに?何が気に入らないの?など、まだ話せない赤ちゃんとの生活は、意思疎通がなかなか難しいです。そんな赤ちゃんとコミュニケーションがとれるのが「ベビーサイン」。赤ちゃんが話す・伝える手段のベビーサインについて、日本ベビーサイン協会の小野さんに色々とお話をお伺いしました。
日常が楽しくなる「ベビーサイン」
ベビーサインってなに?
子どもが生まれて大きく変化していく生活環境の中で、毎日続く夜泣きに頭を抱えてしまったり、赤ちゃんとの接し方に困ってしまう方もいるかと思います。何を伝えたいのか、何に困っているのか、”ことば”があれば対応してあげられますが、赤ちゃんは泣くことでしかママに何かを伝えることができません。
そんな赤ちゃんがことばの代わりに使うのが「ベビーサイン」です。
ベビーサインは、2000年頃から日本で広がり始めた赤ちゃんとのコミュニケーションの1つで、簡単な手話やジェスチャーを使います。
赤ちゃんは、口や舌の機能が発達し整ってから話しはじめることができます。ただ、手指は低月齢からでもわりと自由に使うことができるので、ベビーサインがあれば赤ちゃんとのコミュニケーションが可能になります。
赤ちゃんの安心感につながる
ベビーサイン自体は、ママ目線で見てしまうと、赤ちゃんのぐずりや夜泣きの原因を知ることができると考えてしまいがちです。実際は、赤ちゃんが「おむつ交換してほしい」「お腹すいたよ」と生理的なものを伝えてママを助けるものだけではなく、「鳥がいるよ」「そうだね、鳥がいるね!」と、赤ちゃんが見ているもの、感じているものを知ることができたり、やり取りを楽しむことができるコミュニケーションツールなのです。
普段はママから一方的に話しかけてしまいますが、赤ちゃんが自分で見つけて「鳥さん」のサインや「カバさんのお口大きい」とかサインを出すことで、何を見ているのか、反応しているのかなど、気持ちの部分まで教えてくれ、共感することが増えるのでお互い楽しくなります。
ベビーサインを習得することで、お互いに意思疎通ができるということがママの安心感だけでなく、赤ちゃんの安心感に繋がります。
子どもの成長にもいい影響
ベビーサインをすることで、モノの概念を理解しやすくなります。例えば、「お月様だね」とベビーサインを添えながら、満月でも三日月でもお話をしていくと、赤ちゃんの中で、同じ「お月様」にも、丸いものや細長いものがあるんだという理解がスムーズになります。
また、赤ちゃんがベビーサインを使えるようになると、スーパーで赤くて丸いトマトを見て「リンゴかな?」とベビーサインで確認してくれたり、すいすい泳ぐペンギンを見て「お魚かな?」「鳥かな?」とベビーサインで質問してくれたりするようにもなります。
こんな風に、赤ちゃんが今何を見て、どんな風に感じているのかがわかるようになるのもベビーサインのメリットの一つです。
ベビーサインは心が繋がると感じる瞬間がとても増えるので、育児に対するストレスも減少します。