乳児の哺乳量について。ミルクや母乳の飲ませ方やチェックポイント
赤ちゃんが成長するために欠かせないミルクや母乳。「必要な栄養がきちんと取れているかな?」「不足していないかな」など、心配になることはありませんか?今回は赤ちゃんの成長に合わせた哺乳量の目安や、足りているかをチェックする方法などをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
乳児のミルクの哺乳量と回数の目安について
月齢別の乳児のミルクの哺乳量の目安
生後1週間は、1回の哺乳量を毎日10mlずつ増やします。
生後1日・約20ml
生後2日・約30ml
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生後7日・約80ml
生後8日以降は、成長に合わせて1回の量を80~120mlとして様子を見ます。
生後1~3カ月までは120~160ml、離乳食が始まるまでは200mlを1回の目安の哺乳量にしてください。
離乳食は5、6カ月ごろから始まります。基本は1回200mlですが、食べさせる量によってミルクの量や回数を変えていきます。
離乳食前の乳児のミルクの回数
生後2カ月以降では1回に飲む量が増えていくのでミルクをあげる間隔も広げていきます。3~4時間おきに、1日に6~7回を目安に飲ませてあげてください。
4カ月ごろを過ぎると昼夜の区別がつきはじめ、夜に眠る時間が長くなって生活のリズムが整やすくなります。体も大きくなり1回に飲むミルクの量も増えます。そのためミルクをあげるのは1日6回。生活のリズムに合わせて、3時間以上の間隔をあけて飲ませてあげてください。
離乳食開始後の乳児のミルクの回数
離乳食開始後1カ月を過ぎると離乳食の回数が1日2回になってきます。ミルクを飲ませる目安は1日5回です。5回のうち2回を、離乳食後にあげてください。
9カ月以降、離乳食の回数が3回になると、食事から多くの栄養が摂れるようになります。そろそろフォローアップミルクに変えてもよい時期です。ミルクの目安は食事の間で200mlを1日2回、そして1日3回の離乳食後に半量のミルクをあげます。
1歳を過ぎて離乳食が1日3食になったら、ミルクは1日2回を食間にあげます。1食ごとの量が少なければ、ミルクで補ってあげましょう。
乳児の母乳の哺乳量と回数について
搾乳したり体重を測って量を確認しよう
「母乳が出ている量」は搾乳して計量します。「赤ちゃんが飲んだ量」は授乳前後の赤ちゃんの体重を計測して差を出します。例えば授乳前の体重が3,500gで授乳後に3,550gになっていれば、1回の授乳で飲んだ量は50g(50ml)です。
母乳測定で出た数値を、赤ちゃんが1回の授乳で必要な目安量と比較します。成長には波がありますが赤ちゃんに必要な母乳の量は、赤ちゃんの体重1kgあたり約20mlとされています。
母乳が足りているか心配な場合に試してみてください。
母乳は欲しがるだけあげてもOK
新生児の時期が過ぎると多くの赤ちゃんは母乳を飲む間隔があいていきます。しかし中には頻繁に母乳を飲みたがる赤ちゃんもいます。
「母乳が出ていないからお腹を空かせている?」と心配になったら、母乳測定や週ごとの体重増加を確認してください。順調に育っているようなら問題はありません。
もし授乳し過ぎでママの体がつらくなったら、授乳前に遊んであげたり抱っこしたりしてみましょう。空腹ではなく、甘えたいだけのときもあるようです。
足りてないときはミルクを足してみよう
混合栄養の場合、母乳から先に飲ませるようにします。母乳の出が悪い場合でも赤ちゃんは必死に吸うので、その刺激で母乳の分泌を促進させることができます。ミルクは腹持ちがよいので、飲ませすぎると次に飲む母乳に影響します。40mlを目安に様子を見てください。
また哺乳瓶の乳首も大切です。哺乳瓶の方が楽に飲むことができれば、赤ちゃんが母乳を嫌がるようになることも。吸う力を必要とする乳首でミルクをあげてください。
哺乳量が足りているのかわからないとき
乳児の体重が順調に増えているか確認しよう
「赤ちゃんがミルクや母乳を飲む量が少ない」、また「飲む量が減った気がする」と心配しているママも、体重測定で本当に少ないのかを確認することができます。飲む量が減ったと感じても、1週間ごとの体重測定で順調に増えていれば問題はありません。
母子手帳などに掲載されている成長曲線も参考になります。比較して、体重が順調に増えているか確認してください。達していない場合はミルクを足すなどの対応をしてあげましょう。