夫婦の子育てに対する価値観が違ったら?子どもへの影響と解決方法
子育てに対する夫婦の価値観の違いに悩んでいませんか?子どものしつけや教育方針など、子育てをするうえで、夫婦で決めなければならないことは、山ほどありますね。ここでは子育ての価値観の違いが起こる原因や、夫婦の価値観の違いが子どもに与える影響などをご紹介していきます。また解決方法もあわせてご覧ください。
夫婦で子育ての価値観の違いが起こる原因
しつけの違いは育ってきた環境が違うから
しかし、それは当たり前のことで、もともと生まれ育った環境や性格、考え方の違う2人なので、完全に一致するほうがむずかしいことなのです。
しつけも、夫婦それぞれの育った環境で大きく食い違うことが多いので、ママが「こう!」と思ったことがパパにとってはそうではない場合もあります。
そういったときは、頭ごなしに相手を否定しないことが大切です。まず相手の意見を聞き入れて、子どもにとって必要なのかなどを夫婦で話し合うことで、夫婦のしつけの方針が定まっていくでしょう。
過剰な教育方針は親の劣等感や当てつけから
パパが子どもに過剰な教育をする理由として、自分が一生懸命に子どもに教育をし、子どもがテストで満点をとったり一流大学に合格したりしたときに、家族から「パパすごい!」と称賛されたい願望があるようです。
「自分は優秀なのに人に認めてもらえない」などの劣等感がある場合、このような心理になります。
ママの場合は「子どもを立派に育ててパパと子どもから褒められたい」といった理由があります。「教育で成果がでたらパパに対して自慢したい」というパパへの当てつけもあるようです。
ママとパパの育児への熱量の違い
例えばママが買い物やお風呂で子どもをパパに預けると、子どもが起きているのにもかかわらずパパは平気でお昼寝…。
また子どもや自分が体調をくずすと、育児や家事などが大変になるので、日々体調管理には気をつかっているママに対し、パパは風邪をひいていても裸のままソファで寝て、風邪をこじらせることが多々あるようです。
そして翌日は体調が悪くなり子どもとも遊べず、ママの負担も増えるばかりです。「熱量が違う」のであれば、お互いがよく話し合い、気持ちを共有し、お互いの「熱量」を近づけていくことが大切なのかもしれませんね。
子育ての価値観の違いが子どもに与える影響
夫婦喧嘩は子どもの心身に悪影響を及ぼす
ただ子どもの前で、相手を怒鳴ったり罵ったりする喧嘩の場合、注意が必要です。一時的なものなら問題ないかもしれませんが、喧嘩が頻繁だったり日常化されていたりすると、子どもに悪い影響を与えてしまう危険があります。
主な影響として、緊張感などからくる頭痛や腹痛、不安による睡眠不足、自己否定的、人の顔色をうかがうようになる、などが見られます。
もしも、喧嘩を子どもに見せてしまったら「不安にさせてしまって、ごめんね」など、子どもへのフォローをし、相手を思いやる気持ちを忘れずに表したいですね。
多様な考え方があることを知り、学べる
「夫婦の価値観の違いで子どもに悪い影響があるのでは…?」と心配するママに、知っておいてほしいのは、夫婦の価値観の違いが子育ての幅を広げてくれるということです。
幼児期のなかでも、友だちができてくる年中、さらにコミュニケーションが取れ始める年長へと成長するたびに、友だちや社会の、自分とは違う考え方を知ります。人はみんな違う考え方をもっていることを、子どもは学んでいきます。
今は小さな組織(家族)のなかで、パパとママの価値観や考え方があることを、子どもにふれさせていくことで、多様な意見に柔軟に対応していけるようになれるとよいですよね。
相手への歩み寄りや思いやりを教えられる
幼児期は生活範囲が限られていて、子ども自身の経験も少ないため親の言葉や対応が判断基準になります。パパとママが異なることをいうと子どもは困惑や不安を抱くこともあるでしょう。
不安感をあたえないためにも、夫婦の価値観の違いは相手の立場に立って物事を考えてみてはどうでしょうか。そうすることによってお互いが歩み寄り、思いやる気持ちを子どもが学んでいくのではないでしょうか。
夫婦で育児方針や、どんな子どもに育てていきたいかなどを話し合えるとよいですね。
子育ての価値観の違いを解決する方法
夫婦の目標に焦点をあてて話し合いをする
子育てなどで、相手との価値観が大きく異なり、喧嘩になることもありますよね。そういったときに焦点をおきたいのは、お互いの価値観ではなく「夫婦としてどうありたいか」です。
心理学では「グループ・ゴール」と呼ばれていて、「夫婦」というグループとしてどうありたいか、どのように子どもを育てたいのかを批判をせずに話し合い、共通の目標を見つけます。
そうすることによって、価値観がずれたときも、夫婦の目標を前提に話し合えば、きっとよい方向へ向かうでしょう。