【第4回】心・力・個性のベースつくり!子どものためのリトミック教育
音を使った幼児教育として人気のリトミック。習い事やイベントとしても身近なリトミックは、音楽あそびとしてのイメージを持つ方も多いかと思います。今回は、リトミックの効果やどんなレッスンを行っているのか、「リズムあそび教室」の松本先生にお話をお伺いいたしました。
音楽を使ったリトミック教育とは?
音楽教育だけじゃないリトミック教育法
「音楽を基礎とするものではあるが、単に音楽学習の準備であるにとどまらず、むしろそれ以上に一般教養の一体系である」
スイスの作曲家・音楽教育家エミール・ジャック・ダルクローズによって考えだされた音楽教育法が「リトミック」です。
リトミックというと幼児向けの音楽あそびや手遊びのようなイメージもありますが、音楽と触れ合いながら、音楽能力とともに、身体的、感覚的、知的の部分の成長、そして子どもたちが個々に持っている「潜在的な基礎能力」の発達を促す教育法の一つになります。
リトミックの教育では、グループレッスンを通じてバランスよく子どもの土台を成長させていきます。
心(マインド)/好奇心、探究心、競争心、向上心、自立心
力(パワー)/注意力、集中力、理解力、判断力、表現力
性(キャラクター)/社会性、協調性、感受性、積極性、創造性
音楽を使うことでより、子どもも楽しくレッスンを受けることができるのもリトミックの特徴です。子どもの教育方法には、モンテッソーリ、ヨコミネ式、シュタイナーなど様々な角度から成長を促すものがありますが、リトミックもそのひとつで音楽を使った人格形成の教育なのです。
リトミックをはじめる効果的な年齢は?
子ども向けのリトミックは、3歳からをベースに考えられてきましたが、年々年齢が低下しており、今では早ければ早いほど土台つくりに向いていると言われています。実際、1歳〜2歳の歩けるようになってからレッスンを受ける子と赤ちゃんのときから通っている子では、レッスン中の反応も変わってくるようで、赤ちゃんから通っている場合、人のいる空間でも落ち着いており、歩けるようになってもおもちゃなどに意識を取られず、集中してレッスンを受けることができます。
ただ、習い始めるのが遅い場合でも、1年後には落ち着いて集中ができるようになっていきます。本格的になるのは3歳からですので、その素地つくりのとして赤ちゃんの頃からリトミックにふれておくことがいいようです。
リトミックは、音楽にあわせた手遊びだけでなく、各年齢に合わせた教材を使って行われています。リトミック研究センターの教材は、モンテッソーリの内容も取り入れられています。
教材には、シールを貼ったり、色塗り、ハサミを使ったりなど成長に合わせた内容になっています。想像力や表現力にも繋がる「大小」「強弱」を大きなおむすびと小さなおむすびなどにイメージしやすく具現化して、レッスンを行ったりもします。
0歳では音楽を使って親子でふれあえ、1歳は指先を使ったり、手首の可動域や関節を柔らかくするなど身体的な成長を促す活動を行います。2歳ではまな板と包丁のおもちゃを使ってピアノのリズムに合わせてトントンと切るなどごっこ遊びや紐通しなど指先を使った活動なども行います。
3歳は、2歳で学んだことを徐々に具体化し繋げていくいき、4歳から音楽的な要素も取り入れパズルになった3拍子の枠に音符を入れてリズムを作ってみたりします。実際にドレミの音階も学んでいきます。また、ひらがなや数字、縫いさしなどもレッスンで行われています。