スウェーデンの幼児教育を知ろう!日本との教育の違いと教育方法
スウェーデンの幼児教育「森のムッレ」
「森のムッレ」ってなんのこと?
ムッレは日本語に訳すると妖精、小人などといった意味です。1950年代に森で子どもと散歩をしていた人がムッレと共に自然の大切さを学んでいくという物語を思いつきました。この発想がスウェーデンの野外活動推進協会に取り入れられ、徐々に広まっていったそうです。
この考え方は自然を愛するスウェーデン人に受け入れられ、現在では、スウェーデン人の5人に1人がなんらかの形で森のムッレを経験しているそうです。
どんな体験、どんな経験ができるの
1日中外で過ごす園では、子どもたちは雨の日も雪の日(スウェーデンでは冬場マイナス20℃まで下がる日もあるそうです)も外で活動します。寝袋を敷いて、外でお昼寝をする日もあるのだとか。子どもたちは徹底的に自然の中で1日を過ごします。
1日の始まりは、特定の場所に集合し「ムッレの扉」を開くことからスタートします。ムッレの扉は目には見えないもので、子どもたちはそれぞれ石や小枝を手にし、一人ひとりムッレの扉を開けて入っていきます。
これは儀式的なもので、こうすることで子どもたちは日常からムッレの世界に入っていきやすくなるようです。
「ムッレ」で伸ばせる能力とは
森の中で過ごすことで、子どもたちの五感は刺激されます。幼児期には五感をまんべんなく刺激することは脳の発達によいといわれています。
スウェーデンの一般的なプレスクールと森のムッレを中心としたプレスクールに通う子どもを比較した調査結果では、多くの点で森のムッレを中心としたプレスクールに通う子どものほうが優れていました。
運動能力や、身体の柔軟性意外にも、子どもの集中力テストでは歴然とした差がみられました。落ち着きがある・ないのテストでは、一般的なプレスクールに通う子どもは森のムッレを中心としたプレスクールに通う子どもの11倍以上も落ち着きのない行動が見られたそうです。
まとめ
スウェーデンは税金が高い反面、子どもの教育費を心配しなくていいのは羨ましいことです。
日本とは教育のカリキュラムや考え方が違い、遠い国の話だなと思われた方もいることでしょう。しかし、森のムッレのような活動をしている幼稚園や、週末に体験できる教室などが日本にもあるので、興味があるママは探してみるといいかもしれませんね。
家庭でもスウェーデンの教育の基本的な考え方を参考にして、できそうなことを取り入れてみるといいでしょう。