小学校受験の理由の一つは英語教育。対策前の予備知識と親の心構え
小学校受験の人気が高まり、今や一般的なサラリーマン家庭でも受験するようになってきています。私立や国立の小学校の魅力はどこにあるのでしょうか。そこで、今回は小学校受験を考えているママやパパのために、小学校受験の基礎知識とともに親としての心構えについてまとめました。
小学校を受験する家庭の変化と受験する理由
少子化でも私立小学校の数は増えている
文部科学省が令和元年8月8日に発表した「令和元年度学校基本調査〈速報値〉」によると、公立小学校は19,432校で、前年度と比べて159校少なくなっています。一方、私立小学校は237校で、前年度よりも6校増えていました。国立小学校は69校で、1校の減です。
私立小学校の数が増えている理由はいくつもありますが、教育への関心が高いママやパパが多いことも大きな要因の一つでしょう。
共働き家庭の受験も増えている
共働き家庭の子どもが増えてきたことを受けて、学童保育を行っている私立小学校もあります。学校説明会や保護者が参観できる学校行事なども、平日開催から土日開催に変更している学校も多いようですよ。
とはいえ、公立小学校と比べると授業料は高額です。私立小学校の卒業生は、中学や高校も引き続き私立に通うケースが多く、その場合は家計に余裕がないと厳しくなるでしょう。国立小学校では授業料は無料ですが、制服や交通費などの費用がかかります。
家計のこともしっかり考えて、進学先を選ぶようにしたいですね。
特色ある英語教育は私立小学校の魅力の一つ
公立の小学校においても、2020年度から3年生以上の学年で英語の授業が必修化になります。それでも学習指導要領で授業時数が決まっているので、学校独自での取り組みは難しいのが現状です。教員の質も課題かもしれません。
その点、私立小学校であれば独自にカリキュラムを編成できるので、英語教育に力を入れている学校が多いようです。算数や理科の授業も英語で行うなど、バイリンガル教育に力を入れている私立小学校もあるようですよ。
小学校受験の対策を始める前の予備知識
私立小学校と国立小学校の違いとは
私立と国立の小学校の最も大きな違いは、学校のカラーが明確かどうかです。私立小学校ではそれぞれの校風が明確であり、授業内容も教育理念に基づいて行われています。一方、国立小学校では研究校という役割を担っているため、教員が実験的な授業を自由に行える風土があります。
また、私立小学校は多くの子どもたちがそのまま同系列の中学校に進学できることがほとんどですが、国立小学校はそうはいきません。国立大学の付属小学校という名前がついていても、必ずしもそのまま附属中学校に進めるわけではないようです。
ほとんどの子が幼児教室で受験対策をする
受験対策のための幼児教室では、ペーパーテスト対策のための知識はもちろん、面接練習や日常生活でのマナーなどについて、志望校に応じて練習します。また、ママやパパに対する面接練習や勉強会のほかに、願書の書き方についても指導してくれるところがほとんどです。
小学校受験は、子ども1人が頑張っても合格できるものではありません。専門的な指導を受けながら、親子が一つになって取り組んでいくことで合格を勝ち取ることができるでしょう。
国立の場合は抽選で合否が決まることも
国立小学校で抽選を行う理由は、多様な子どもを受け入れる必要があるからです。教育研究校という役割が関係しています。多くの志願者から受験できる子どもを公平に選ぶために、抽選を行っているのです。
また、国立小学校は学校が定めた学区に住んでいないと受験することができません。ママやパパの中には、子どもの将来を考えて志望校の学区に引っ越しする人もいるようです。
小学校受験に臨むときの親の心構えとは
夫婦の意見をすり合わせ協力しよう
面接では、ママやパパが同じ目標に向かって協力し合っているかを見ているともいわれています。いくらママと子どもが夢中で受験に臨んだとしても、パパが小学校受験に消極的であれば不利になるかもしれません。
小学校受験を考えるのであれば夫婦でコミュニケーションを図り、お互いが納得した上で協力できる環境を作りましょう。我が子の教育のことや将来のことを真剣に考えるよい機会になるかもしれません。面接のときだけ子育てを協力し合っているように繕おうとしても、面接官にはわかるようですよ。