叱るときの言葉で親子関係が変わる!子どもを優しく包む言葉の選び方
子育てをしていると、叱らねばならない場面に遭遇することがあります。そういうとき、どのように叱るのがよいのでしょうか?叱り方一つでも、その後の親子関係に影響する場合があるため、言葉の選び方には慎重になりたいですね。今回は、子どもを叱る際のNGな言葉、反対に子どもを優しく包む言葉などをご紹介します。
子どもの心に傷を残すNGな叱り言葉とは
「ダメな子」は子どもの人格を否定する
それは叱っているつもりで、結局はママやパパのストレス発散に過ぎないのです。ママやパパから自分を否定する言葉を言われ続けると子どもは深く傷つき、トラウマになりかねません。
そして「ママやパパは自分を嫌いなのかもしれない」と、自分の存在価値に疑問を抱くようになるでしょう。すると子どもの自信も意欲も失われ、マイナス思考になってしまいます。子ども自身を否定する言葉は、負の連鎖を引き起こすだけです。
ほかの子との比較は子どもに劣等感を与える
「ママが小さいころは、ちゃんとできていたよ」と、自分の子どものころと比べるというのも同様です。このように、誰かを引き合いにして叱るのは子どもによい効果はありません。常に比べられることで、子どもはその相手によい印象を持てなくなり、しまいには嫌いになったり仲が悪くなったりする可能性があるからです。
親としてはつい「できる子」と比べたくなるでしょう。しかし、そこに子どもの「やる気」や「向上心」は生まれません。それどころか、子どもに劣等感を与えるだけなのです。
失敗を叱ると子どもは次の挑戦を怖がる
わざとやったわけではないのに失敗をきつく叱られたら、子どもは次の挑戦を怖がるようになります。しかし、失敗を恐れてばかりでは、成長する機会を失うことにも繋がるのです。
失敗を叱るのであれば、それを責めるだけでなく解決策を提示するようにして「失敗しても大丈夫だよ」ということを伝えたいですね。牛乳をこぼしたなら「牛乳、こぼしちゃったね。この雑巾で拭いてね」と、教えましょう。失敗は嫌なものですが、失敗を経験することで子どもは成長していくのです。
子どもの心を伸ばす魔法の叱り言葉とは
子どもの気持ちに共感する「そうなんだね」
理由を聞かず頭ごなしに否定から入ると、子どもは気持ちの収まりがつかなくなって反発したり、反対に自信をなくして消極的な考えになってしまったりします。
叱るときは、なぜそういう言動をしたのかという理由を聞いて、「そうなんだね」と子どもの気持ちにまずは寄り添いましょう。それから「だけど、◯◯をすると◯◯になっちゃうかもしれないから、次からはやめようね」と伝えます。
そうすると、子どもも「気持ちをわかってもらえた」と実感でき、ママの言うことを素直に受け入れられます。
危ないときは「ストップ」で止めよう
「ダメ」という言葉は短く咄嗟に言いやすいですが、やや否定的な印象が強い言葉といえます。そこで、危ないことをしている子どもを止めるために「ストップ」という言葉を使いましょう。
「ストップ」は、すぐに止まってほしいということが伝わりやすい上に「ダメ」という言葉のように否定的な表現とは異なり、子どもの自尊心を傷つけることもありません。動きを止めた後にどうして止めたのかを丁寧に説明すれば、子どももきちんと理解できるでしょう。
指示するより提案の「しようね」を使おう
そういう場合、指示するような「しなさい!」よりも「しようね」と言葉を変えてみましょう。例えば「片づけしなさい!」ではなく「片づけしようね」という具合に、提案する言い方にするのです。
言っていることは同じで語尾を変えただけですが、子どもの心に与える効果が大きく変わりますよ。この提案に応えようと動くことで、子どもの自主性が育まれます。さらにそれを「さすがだね」「しっかりできてえらいね」と褒めると、子どもは達成感を得られるでしょう。
叱るときも子どもに愛情を伝えていこう
不安や心配の気持ちも正直に話すことが大切
例えば子どもが道路に飛び出しそうになると、怒りの感情が湧いて「危ないよ!」と子どもを強く叱るでしょう。このときの怒りは「子どもが車に轢かれるかもしれない」という不安や心配からきています。
このような場面では「◯◯ちゃんが車に轢かれたら、ママは悲しいよ。だから飛び出さないでね」というように、不安や心配な気持ちを正直に話しましょう。
子どもだって親の悲しむ顔は見たくありませんから、自ら素直に反省するようになります。叱るときは、理屈ではなく感情に訴える方が効果的なのです。