子どもを人前で褒めるメリットとは?子どもに気持ちが伝わる褒め方
人前で子どものことを話すとき、つい謙遜してしまうママはいませんか?ママは相手に話しているつもりでも、実は子どもの耳にも入っています。ママが謙遜しすぎると傷ついてしまうこともあるようです。そこで今回は、人前で子どもを褒める難しさやメリット、子どもに気持ちが伝わる褒め方についてご紹介します。
人前で褒めることの難しさとメリット
日本のママは謙遜してしまう傾向がある
例えば、ママ友が自分の子どもを褒めてくれたとき「全然そんなことないよ」と、謙遜して否定したことがあるママは少なくないと思います。一方でママの中には、ママ友の子どもに対して「おりこうだね」などと挨拶のように褒める人もたくさんいますね。
ママ友の前でわが子は褒めないけれど相手の子どもは褒めるというのは、昔から謙遜を美徳としてきた日本人の風習が強く反映しているのかもしれません。ママ友たちとよい関係を作りたいという意識の表れとも考えられます。
子どもは理解ができずに傷ついていることも
人前で自分を下げる言葉を聞き続けた子どもは、自分に自信が持ちにくくなるといわれています。子どもはママが話した言葉をそのまま受け止めてしまい、自分を否定されたと感じてしまうのです。
一方、海外にはアメリカをはじめとして謙遜文化のない国があります。そうした国のママたちは、人前でも子どもを褒め、また褒められて育った子は自分自身にポジティブなイメージを持ちやすいようです。
子どもは謙遜文化を理解できないため、子どもの立場に立って傷ついていないか考えてみることも大切ですね。
人前で褒めることで自己肯定感を育もう
しかし、褒めることが重要とわかっても、子どもの前でママ友から「ダンスがうまいね」と褒められて「そうなのよ!うちの子うまいのよ!」と言えるママはなかなかいませんよね。
人前で子どもを褒めるときに意識したいのは、共感する言葉です。これならママ友の前でも実践しやすいうえ、子どもの自己肯定感を育むこともできます。
例えば「ダンスがうまいね」と言われたら、子どもに向かって「ダンスがうまいねって!嬉しいね」と共感してみましょう。親子で素直に喜ぶことが大切です。
子どもを褒めるときに心がけたいこと
目の前の事実を具体的な言葉にしてみよう
いつも子どもを褒めるときは、どのように伝えていますか?「すごいね」「えらい!」など、ワンパターンになってしまうママも多いのではないでしょうか。
このように簡単な褒め方もよいですが、ママの目の前で行われた事実を具体的に言葉にすると、子どもにもっと伝わりやすくなります。
例えば、子どもが積み木で遊んでいれば「頑張って積んだね」、ボールを投げたときは「ボールがポーンって飛んだね」などと、見たままを表現してみましょう。こうすることで子どもは「ママに関心を持ってもらった」と思い、認められた、褒められたと感じ取ることができます。
褒めるのは結果ではなく頑張ったこと
ママが結果に注目していると、子どもは結果に囚われやすくなってしまいます。そのため、頑張ることよりも結果をどううまく出すべきかを重要視するようになる恐れがありますよ。
反対に頑張ったことを褒められて育った子どもは、もし結果がうまくいかなくても「次も頑張るぞ」という気持ちを持ちやすくなります。
子どもが集中して絵を描いているときに「頑張ってね」ではなく「頑張っているね」と認めたり、お手伝いをしたときに「うまくできたね」ではなく「手伝ってくれて嬉しいよ」と感謝を伝えたりするようにしましょう。
比べるならほかの子とではなく過去の様子と
お友だちやきょうだいなど、ママがほかの子と比べてしまうと、子ども自身も自分と周りの子を比べてしまうようになります。また、頻繁に比較することが続くと、子どもは周りの子から影響を受けやすくなり、敵対心を持ったり劣等感を持ったりするようになる恐れがあります。
比べるなら、子ども本人の過去の様子と比べるようにしてください。「前よりうまくお着替えができるようになったね」「去年の運動会より速く走れるようになったね」などと、本人の成長を褒めるように心がけましょう。
年齢別の子どもに気持ちが伝わる褒め方
0~1歳はママの笑顔とスキンシップが大切
ママが「いっぱい食べたね」「たくさん歩いたね」などと、ニッコリと優しい声色で話しかければ、小さな子どもは安心できるので、たくさん話しかけてくださいね。
また、スキンシップには「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌を促進させる効果があります。赤ちゃんを抱っこしたり触ったりすることでオキシトシンがたくさん分泌され、人に対する信頼感が育まれますよ。
ママが笑顔でスキンシップをすることで、子どもの自己肯定感は向上します。愛情いっぱいで接してくださいね。