出産後の働き方を大調査。働き始めの時期から両立のポイントまで
出産はママの働き方に大きく影響します。産休明けから時短を使って働くママや、出産後に仕事場を変えるママ、しばらくは仕事をせず子育てに専念するママなど様々です。今回は出産後のママの働き方に注目して、どんな働き方があるのか、また子育てとの両立のポイントなどをご紹介します。
出産を機に変わるママの働き方とは
妊娠がわかったママの6割が出産前に退職
あるアンケートで、多くのママは妊娠が発覚しても仕事を辞めずに働くことがわかりました。妊娠したママたちに「妊娠発覚後、仕事を続けた?」と聞いたところ、約8割のママが「続けた」と回答したそうです。
しかし、実際に出産まで仕事を続けたママは少なくなります。同じアンケートで「出産まで仕事を続けた?」と聞いたところ「退職した」と回答したママはなんと6割を超えました。
退職理由を聞くと「体調不良」が最も多く、また仕事で「動くことが多い」「力を使う」と、体を気遣う理由が続きました。働きたいけど働けなかった、そんな現状が伺えます。
最短の仕事復帰は産休明けの6週間後から
すぐ働きたい場合、仕事復帰は産休明けの産後6週間後から可能です。ただし、6週間後からの仕事復帰は特別なケースで、本人の強い意志と医師の許可が必要です。
一般的には産後8週間後から働くことができます。これは労働基準法で定められていて、違反した場合は罰則があります。
産休が明けてすぐ仕事を再開するメリットは、ブランクが短くて済むため復帰するのに仕事上の不安や負担が少ないそうです。収入面でも安定しやすいですね。
一方、自分の体や赤ちゃんとの時間を優先して育休を取るママも多いですね。ママの考え方や事情により、産後の働き方もそれぞれのようです。
出産後は仕事量を減らしたいママが多数
出産するまでは仕事+家事、産後は「子育て」が加わります。パパが忙しくて負担を分担できない場合は、ママが仕事をセーブして子育ての時間に充てたい気持ちもわかりますね。
アンケートでは仕事量を減らすだけでなく「職場が遠いので家の近くで転職を考えている」ママも2割くらいいました。赤ちゃんが生まれるとこれまでと同じように働くことが難しいと感じるママは多いようです。
実際に転職をして働き方を変えたママもいて、シフト制のパートやフリーランスなど、ママのライフスタイルに合った仕事が選択されています。
子どもの年齢別にみる出産後の働き方
産休や育休明けで復職
産休は産後6~8週間までです。産休明け復帰は制度的には可能ですが、出産という大仕事を終えてすぐの時期なので心と体はまだ不安定。子どもの預け先の確保やサポート体制の手配など、余裕を持った復帰プランを立てておきましょう。
定番は育休明けで復職するケースです。1年間の育休制度が整っている会社が一般的で、正社員だけでなく非正規やパートも雇用保険に加入していれば利用できます。
問題は子どもの預け先です。都市部では希望者が多くて保育園に預けられない現状があります。ただ、こうしたやむを得ない事情があれば、育休を最大2年まで延長することができます。
保育料も安くなり幼稚園にも入れる3歳で
そうしたママたちが「働こうかな」と考え始める一つの目安が3歳ごろです。保育園だけでなく幼稚園に入園するという選択肢も増え、ママが働きに出る時間を確保しやすくなりますね。
3歳から保育料が割安になるのもうれしい点です。「子どもを預ける料金が安くなったから、保育園に預けて働く」というママもいるようですよ。
一方で産休、育休明けですぐに働き始めたママに比べると、ブランクがあります。パートタイマーならともかく、フルタイムであれば「働く」リズムに慣れるまでは、少し辛いかもしれません。
入学で学童を利用してパートや正社員に
ただブランクが長すぎるため、ママはちゃんと復職できるか不安に感じがちです。そのためフルタイムではなく、子どもが学校に通っている間のみパートで働き始めるママが多いようです。
中には「働いていないときに取った資格を活かしてフルタイムで働きたい」「子どもが小学校に入ったら、正社員で復帰するつもりだった」というやる気に満ちたママもいます。その場合、子どもが低学年のうちはひとりで留守番をさせるわけにもいかないので、夕方までは学童保育を利用すると安心です。
子育てと仕事の両立をしやすくする働き方
3歳までは時短勤務を活用
多くの正社員ママが利用しているのが「時短勤務」です。子どもが小さいうちは働く時間を短くして、成長するにつれてフルタイムワークに戻していきます。
時短勤務は法律に定められた制度で、適応条件は「3歳に満たない子を育てていること」です。会社は原則1日6時間の時短勤務ができる制度を作る義務があります。この制度は正社員だけではなく、契約社員や「週3日以上1日6時間以上」働くパートのママにも適用されます。
ただし、時短勤務では働いていない時間の給料は保障されません。そのため通常の給料を望んで時短勤務を利用しないママもいるようです。