赤ちゃんに日光浴は必要?メリットや注意点を理解して夏を楽しもう
子どものころ、輝く太陽の下でたくさん遊んだ経験のあるパパやママは多いでしょう。今の赤ちゃんはどうなのでしょうか?そこで、赤ちゃんの日光浴は必要か、どれくらいの時間にどんなやり方の日光浴がよいのかなどを紹介します。紫外線とうまく付き合って親子で健康になりましょう。
赤ちゃんに日光浴は必要なの?外気浴とは
母子手帳は「日光浴」から「外気浴」に
日光浴が消えてしまった背景には、オゾン層の破壊などで昔よりも紫外線をダイレクトに浴びやすくなっているという環境の変化や、紫外線で活性化するビタミンDが、食事からも効率的に取れるようになったという食生活の変化などがあります。
そもそも日光浴と外気浴はなにが違うのでしょうか?
日光浴とは、日の光を体に受けることを目的としています。それに対し、外気浴は外の新鮮な空気にふれることを目的としています。
現在では、生後1カ月ごろから庭やベランダで5分程度の外気浴を開始することが推奨されています。赤ちゃんは一定の温度の部屋でずっと過ごしていると、皮膚が外の環境に適応できなくなり、自律神経の調節ができなくなってしまうからです。
外気浴の刺激で、皮膚にある程度のストレスを与えることは、赤ちゃんの健康のために必要ですから、外の様子や赤ちゃんの体調などを考慮して、無理のない範囲で外気浴をしましょう。
紫外線がもたらす健康被害とは?
実際、ある実験データによると、子どものころから長時間紫外線を浴びていると、適切に紫外線対策をしていた子どもに比べて、皮膚がんを発症する可能性が高まり、しかも発症のタイミングも早まるというのです。
必ずしも長時間紫外線を浴びた子どもが皮膚がんを発症するわけではないですが、少しでも可能性が高まるのであれば、そんなリスクを大切な我が子に背負わせたくありませんよね。
皮膚に与える影響はもちろんですが、紫外線は目にも影響を与えています。日差しの強い夏の日に公園で遊んで帰宅したら、子どもの目が真っ赤だった、という経験のあるママもいるのではないでしょうか?
これは紫外線角膜炎と呼ばれ、慢性化してしまうと、白内障や黄斑変性症にかかってしまうリスクがあります。
ほかに紫外線が体に与える影響として、急性のものでは、日焼け、免疫力の低下、慢性のものでは、シミ、しわ、良性の腫瘍、などがあげられます。
また赤ちゃんや子どもはパパやママに比べて、皮膚が薄くデリケートなため、紫外線の影響を受けやすいということも覚えておいてくださいね。
危険なのは紫外線!夏の日光浴のやり方
日焼け止めを塗って紫外線対策をしよう
特に夏は子どもが大好きな水遊びを、屋外で思いっきり楽しめる季節です。紫外線が危険だから外はダメと言うよりも、紫外線対策をしっかりして親子で楽しみたいですね。
日光浴を楽しむために、まず日焼け止めを塗りましょう。そこで気をつけたいのが、日焼け止めは赤ちゃん用の低刺激のものを使うことです。
また初めて使うときは、事前にパッチテストを行い、肌に合っているかを確認してくださいね。
紫外線吸収剤が入っている日焼け止めは、紫外線吸収剤が原因で紫外線アレルギーになる可能性もありますので、注意しましょう。
赤ちゃんの日光浴は早朝か夕方にしよう
赤ちゃんの日光浴は、紫外線が強い午前10時~午後2時くらいまでは避け、早朝や夕方に行うとよいでしょう。直接日光が当たらないように、外では帽子や木陰、シェイドを使い紫外線を遮る工夫をしてくださいね。
また、アスファルトの地面は強い照り返しがあるため、上から日光が当たっていなくても油断は大敵です。身長の低い赤ちゃんやベビーカーに乗った赤ちゃんは、特に強く照り返しの影響を受けやすいため、注意しましょう。
夏の夕方の日光浴は虫対策も忘れずに行ってくださいね。
負担にならないよう少しずつ時間を増やそう
生後1カ月を過ぎたころは、赤ちゃんを抱っこしながらベランダに出たり、家の周りをゆっくり散歩したりする程度で十分です。首がすわり始めたら、少しずつ時間を増やしていきましょう。5~10分の日光浴を1日に1~2回できるとよいですね。
慣れてきたら、天気のいい日に抱っこ紐やベビーカーで散歩してみましょう。赤ちゃんの日光浴の時間は、長くても30分くらいが限度です。常に赤ちゃんの体調を考慮して、無理のない範囲で楽しみましょう。