出産の恐怖や痛みとその壮絶さ。子どもを産むママの痛みを理解しよう
これから出産に臨むママは、期待と喜び以上に、未知の陣痛に不安を感じているのではないでしょうか。出産は痛みをともなうもの。平気だった、耐えられたというママは少ないでしょう。陣痛の時間や痛みの感じ方は人によって違います。先輩ママたちの経験を聞き、知識を身につけ、不安を少しでも減らしてほしいと思います。
出産直前は痛みのつらさと恐怖との闘い
隣から聞こえる絶叫にまず恐怖
看護師、助産師、先生の声はもちろん、陣痛の痛みで叫ぶ妊婦さんの声が聞こえることもあります。妊婦さんによっては痛さに耐えられずに叫んでしまう人もいれば、うめくように耐える人、ほとんど声を出さない人もいて、陣痛の耐え方は人によってまったく異なります。
隣の妊婦さんが経産婦の場合、後から分娩室に入っても先に産まれてしまう場合があります。焦ってしまうかもしれませんが、隣は隣と落ち着いて、自分の出産に集中しましょう。
長い陣痛に耐えられるか不安に
陣痛が規則的になって病院に連絡すると、初産婦では10分間隔になってから来院と言われることが多いようです。初めての方はまだ陣痛の間隔が長いときでも不安になると思います。心配があれば何回でも病院に電話し、来院してもよいでしょう。まだ入院するには早いと言われても、診てもらえることで安心できますよね。
子宮口が開くまでは痛みと闘わなくてはなりません。可能ならパパや親につき添ってもらうとよいでしょう。家族がそばにいるだけで安心しますよ。
陣痛マックスはハンマーで叩かれる様な痛み
お腹の張りを強く感じ、お腹を中心に痛い人。骨盤が開くようなイメージで、腰が痛む人。さらにその下の尾てい骨が痛む人。人それぞれ痛みを感じる場所が違うようです。お腹を壊したときの激しい腹痛や、生理中の100倍の痛みと例える人もいます。
実施している病院は限られますが、無痛分娩という選択肢もあります。普通分娩より費用がかかりますが、痛みの軽減や産後の早期回復などのメリットがあり人気です。
出産中の痛みは重複した苦しさに変化
先生が手を入れ、出産介助
自然に破水することがほとんどですが、出産が進んでも破水しない場合、先生が人工的に破水させることがあります。人口破水と聞くと痛みを心配するかもしれませんが、陣痛中のためか、人口破水の感覚がわからなかったママが多いようです。破水後はどんどん出産が進み、すぐ産まれることもあります。
赤ちゃんが産道を降りてくるとき正常に回旋できないことを、回旋異常といいます。多くの場合出産が難しくなるので、先生が手を入れて介助をします。場合によっては帝王切開に切り替わることもあり、ママは焦ってしまうかもしれませんが、赤ちゃんを第一に考えて受け入れることも必要です。
先生がお腹に馬乗りで押す苦しさ
お腹を押されながらいきまなければならないので、ママは陣痛の痛さと圧迫の痛さで必死です。このような状態で冷静なママはあまりいないと思いますが、まずママがしっかり呼吸をしましょう。必死になり過ぎて呼吸を忘れてしまうママは多いようですよ。
お腹を押されるのと同時に、吸引分娩をするケースもあります。分娩が長引くとママも赤ちゃんも弱ってきますので、吸引分娩で出産を介助します。また吸引分娩でも困難な場合は、鉗子分娩(かんしぶんべん)という、器具を使って介助する場合もあります。
胎盤が出ない…後産が困難な場合も
後産の陣痛もあり、かなり痛みを感じるママもいます。後産で胎盤などが出ないと、先生や看護師が上から押したり、先生が手を入れて出したりすることもあり、出産以上の痛みを感じることもあるようです。きれいにすべて排出できなかった場合、出血量が多くなったり、その後内服や通院の可能性もあります。
帝王切開では、赤ちゃんを取り上げた後に、付属物もすべてきれいに取り除いてから縫うので、後産陣痛はありません。