出産の恐怖や痛みとその壮絶さ。子どもを産むママの痛みを理解しよう
陣痛からは解放!出産後の痛みとは?
会陰や子宮など傷の縫合時の痛み
陣痛が辛いのにさらに切開まで、と怖くなるかもしれませんが、切開前に局所麻酔をするのが一般的なので、切開自体の痛みはほぼないでしょう。ただ、陣痛や出産の痛みが強いので、「今切開してるんだ」という意識もほぼないかもしれませんね。
後産の痛みの後ですが、次は会陰縫合の痛みです。こちらも縫合前に麻酔をするので、麻酔のおかげで縫合の痛みは少ないですが、麻酔が効いていても糸が通る感覚を気持ち悪く感じることもあります。ほとんどの場合、糸は溶けるものを使用するので、抜糸をすることは少ないです。
後陣痛のギューっとする痛み
後陣痛は、初産婦より経産婦のほうが強く痛むことが多いようです。眠れないほどの痛みを感じる場合もあり、産後の体の回復が遅れる心配があります。産院で処方される薬は母乳に影響が出ないものがほとんどですので、痛み止めを処方されたら使用して大丈夫です。入院中は自身の体力の回復も務めましょう。
母乳に関わるホルモンが子宮収縮に影響し、授乳中に強い痛みを感じることがあります。母乳をあげることで、子宮の収縮を促し体の回復も早くなりますが、痛みを我慢しすぎないでくださいね。
股がしびれる!トイレの難しさ
会陰切開の縫合後、麻酔が切れるとヒリヒリと痛み出します。排尿時に傷にかかると染みるので、トイレが怖いと思い我慢してしまうこともあるようです。我慢すると膀胱炎になる危険性があるので我慢しないようにしましょう。傷口に当たらないよう、排尿時前かがみになるなどの工夫をするとよいですよ。
力を入れる排便は、排尿以上に気を使います。傷が痛みますし、力を入れて裂けてしまうのではと不安になりますよね。便が固いとその不安が大きくなりますので、水分を多く取るなどの対策をしましょう。便秘薬を処方してくれる先生もいます。
出産の恐怖や痛みは忘れられるのか?
トラウマになり次の出産を悩むママも
しばらくすると出産時の痛みを忘れてしまうママもいれば、あのときの痛みだけは忘れないと覚えているママもいます。「次の子どもがほしい」という気持ちが痛みの記憶に打ち勝てば、第2子を授かる覚悟もできるのかもしれませんね。
次の子どもがほしいけれどどうしても怖いというのであれば、専門家に相談してみるのもよいかもしれません。まずはトラウマを取り除くことが大切ですよ。
目の前にいる第1子を大切に育てながら、ママの心のケアをしてみましょう。
痛みを忘れるホルモンがある
このホルモンはβエンドルフィンと呼ばれ、産後1時間の間にママの体内で多量に分泌され痛みを和らげる効果があるといわれています。このホルモンの作用によりママは幸せな気持ちでいっぱいになり、出産時の痛みを忘れるようです。
ただ、βエンドルフィンは人が緊張状態にあると分泌されにくいので、なるべく気持ちをリラックスさせるようにしたいですね。これから出産を迎えるママは、このホルモンをできるだけたくさん分泌させて、痛みを忘れるようにしましょう。
次は無痛分娩や催眠出産という方法も
部分麻酔なのでママの意識もしっかりとありますし、いきむタイミングも体感できます。赤ちゃんが出てくる瞬間も感じられるので、気がついたら生まれていたということもありません。
麻酔に抵抗がある場合は催眠出産はいかがでしょう。イギリスのキャサリン妃も実践した出産方法として有名です。自己催眠により心を穏やかに保ち、ほとんど痛みを感じないまま出産できるといわれています。
次の出産方法について検討してみるのもよいですね。
まとめ
産後のママは赤ちゃんのお世話に集中してしまい、ママ自身のことを後まわしにしがちです。しっかり回復させておかないと、体調を崩しやすくなります。ぜひ家族に協力してもらい、産後の体を休めるようにしましょう。